見出し画像

凪良ゆうさんの「汝、星のごとく」を読んで。(ネタバレなし)

2023年の本屋大賞を受賞された作品。

凪良ゆうさんの小説は、
まだ神様のビオトープしか読んだことがなく
私が読むのは二作目になりました。

本当は流浪の月を読んでから
今回の作品を読もうと思っていたけれど、
とても話題になっていたので先に読むことに。

結果、さすが大賞作品だな、と。

色んな方が本屋大賞の予想をされてて
大体みなさんが予想の時点で
既に一位にしていた作品。

神様のビオトープを
読んだ時も思いましたが、
凪良ゆうさん表現は文字通り、
心にすーっと入ってくるんですよね。

人物の感情の揺れ動き、
その感情の揺れ動きにより起こる
身体現象が繊細に、
かつ的確に記されている。

恥ずかしげもなく言うのなら、
私もこんな文章を書きたい。
そう思いました。

いや、文章を書く、のではなく
文章を描く、という表現の方が近いかも。
それくらい凪良ゆうさんの小説は、
人物の様子が鮮明に頭に浮かびます。

やっと本題に入りますが
「汝、星のごとく」

主人公は、瀬戸内の島で暮らす暁海(あきみ)と
京都から島に越してきた櫂(かい)の二人。

高校生の時に櫂が京都から
島へ引っ越してくるところから話が始まり、
以降はお互いの視点が交互に描かれていて
17歳から34歳までの物語となります。

お互いに抱える孤独と欠落。
それが二人を強く結びつけることになり、
しかし成長とともにすれ違っていく。

二人がそれぞれ選んだ道を
是非とも読んで、
確かめてみてほしいです。

最後のシーンは本当に切なくて、
けれども文章から頭に浮かぶ美しい情景が
二人が出した答えを更に
きらめかせているように思いました。

この作品から私が一番強く
受けとったメッセージは

自分の人生は他の誰でもない
自分自身が生きるのだということ。

人生は選択の連続で
何を選び何を捨てるのかは
自由だということ。

ただし、その先に起こる"未来"という形で
選んだ責任、現実が良くも悪くも
自分自身にのしかかってくるのだということ。

話の内容は勿論
フィクションだと思いますが
読んだ人はみんな
自分の人生と重ね合わせるのでは、
と思いましたし
実際、自分も今後の人生を生きる上で
自分で選びとって、
その選びとったものを
大切にしていこうと思いました。

今回から読書ノートをつけていて、
気に入った文章を引用して
ノートに書いていったのですが
その数なんと20節。

A4用紙が綺麗に埋まりました。(笑)

凪良ゆうさんの小説、
もっともっと読んでいきたい、
そう思いました。

あと、読んだ本は
アウトプットするに限る!
そうも思いました。

今までインプットばかりしてきたけど
ちょっと勿体なかったかな、って。

既に読んだ本も読み直して、
読書ノートに書いたり
noteで共有していけたら、と思います。

さて、今から他の方々の感想を読んでみよう。

答え合わせ(?)はでないけれど、
自分の感想を纏めたからこそ、
同じ小説を読んで他の人が
どのような感想を抱いたのか知りたい。

いやー、充実した読書ライフだ!!!


この記事が参加している募集

#読書感想文

192,370件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?