『ずっと叶えたかった夢が貴方を縛っていないだろうか？』

「将来の夢は？」
「夢を追いかける人は美しい。」

よく聞くフレーズ。
夢を描くことは大切で、夢を追い求め、奮闘する主人公の映画やドラマはとても素敵だ。

どうして子どもたちに、将来の夢を聞くのか。
どうして夢を追いかける人を見て、美しいと思うのか。それなのに、夢に縛られるとは…。

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夢はなんのために抱くのか。

私は、”今この瞬間を生き抜くため”
に夢を抱くのだと思う。

「夢」という言葉は、自然と”未来”を想像させる。
でも、”未来”の自分のために夢を描くわけではなく、”今”の自分のために夢を描くのだと思う。

夢は叶ったときにその効力を発揮するものではない。夢は決めた瞬間に、そして、それに向かっている今この瞬間に、意味がある。
決めた”その瞬間”、向かっている”その瞬間”、叶った”その瞬間”。

その”瞬間”を全力で生きるため。

ずっと叶えたかった夢が
貴方を縛っていないだろうか？
それを諦めていいと
言える勇気が少しでもあったら

ヨルシカ『チノカテ』

もし夢は叶えるためにあるものであるならば、叶えたいと思っていた夢は今の『貴方』の言動を制限する。
諦めることに勇気が必要なのは、制限がなくなるからだ。そして、過去の自分に嘘をついた気分になるからだ。

”諦めること”を受け入れることで自由になる。
でも、自由は結構不自由だ。

”今を一生懸命に生きる”ためにはどっちのほうが、居心地がいいだろうか？
夢に縛られていた方がやることが明確でがむしゃらに頑張れるかもしれない。でも、縛られすぎたら身動きがとれなくなる。それなら、夢を諦めて、また1から自由に”一生懸命”を探せば良い。

どうして子どもたちに将来の夢を聞くのか。
どうして夢を追いかける人を見て、
美しいと思うのか。

それは、”今を一生懸命に生きる”ためであり、
そうであるから美しいのではないかと思うのです。