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日々の出来事

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2021年3月の記事一覧

『N響ザ・レジェンド』の終了に際して思ったいくつかのこと

昨夜は、19時20分から21時まで、NHK FMで『N響ザ・レジェンド』に耳を傾けました。

この日をもって放送が終了するため、今回は聴取者からの支持の高かったロヴロ・フォン・マタチッチやNHK交響楽団の指揮研究員から出発して1960年の世界一周音楽旅行を成功に導くなど、NHK響を長く支えた岩城宏之、さらに逝去直前にNHK響と最初で最後の共演を果たしたイーゴリ・マルケヴィチらの演奏が紹介されました

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【テレビ番組出演報告】NHK総合テレビ『チコちゃんに叱られる!』(2021年3月26日放送)

昨日、NHK総合テレビの番組『チコちゃんに叱られる!』に録画出演しました。

私が『チコちゃんに叱られる!』に出演するのは、2018年11月2日(金)、2019年4月19日(金)に続き1年11か月ぶり3回目となります。

今回は「野球のストライクってなに?」という問いに対する解説を担当し、「要望通りの球が投げられたのに打たない打者に審判が『よい球だから打つように』と促したことに由来する」という趣旨

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「NHK交響楽団2021/2220シーズン定期公演詳細発表」で思ったいくつかのこと

本日、NHK交響楽団が2021年9月から022年6月までの楽季の開催日時と演目及び出演者を公表しました[1]。

2021/2022楽季は従来の定期公演に加え、9つの定期公演のうち1回券を1度に3校円以上まとめて購入すると1回券の一般料金より約8%割り引かれる「WEBセレクト3+」や「休憩なし・60-80分程度の公演」などが導入されます。

私が定期会員となっているCプログラムについては、「休憩な

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わがかそけき「最初のNHKホール」の思い出

今月からNHKホールは2022年6月までの予定で休館し、天井の耐震性を高める改修や設備更新などの工事を開始しました。

日本放送協会がNHKホールの新築ではなく改修を選んだということは、NHKホールがやがてはウィーン楽友協会やプラハの芸術家の家のように20世紀後半の日本の演奏会場を代表する可能性を残したことになるという点については、すでに本欄の指摘するところです[1]。

ところで、私がNHKホー

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地下鉄サリン事件を巡るごく個人的な経験(6)

本日、1995年3月20日(月)にいわゆる地下鉄サリン事件が起きてから26年目を迎えました。

事件が発生した直後の私自身の印象、あるいは日本の鉄道史と犯罪史における地下鉄サリン事件の意味については、本欄でご紹介した通りです[1]-[3]。

地下鉄は東京都立青山高等学校に入学した1992年4月以来日常的に利用しており、しかもこの年の4月からはお茶の水の駿台予備校に通うことになっていました。

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小林研一郎さんの日本芸術院賞受賞の一報に接して思い出したいくつかのこと

昨日、日本芸術院は2020年度日本芸術院賞の受賞者として、千住博、小林研一郎、片岡孝太郎、観世清和、相武常雄、西川箕之助の6氏を選ぶとともに、千住氏と小林氏については特に業績が顕著であるとして恩賜賞も送ることを発表しました[1]。

この6人の中で私にとって最も馴染み深いのは指揮者の小林研一郎さんです。

私が小林さんの指揮を実際に演奏会場で見た最初の機会は1997年3月13日(木)にサントリーホ

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東京都立青山高等学校第73回卒業証書授与式によせて

本日、東京都立青山高等学校において、第73回卒業証書授与式が挙行されました。

今回は、新型コロナウイルス感染症の拡大により東京都が緊急事態宣言の対象となっていることから、参列可能な保護者は卒業生1名につき1名までというように通常とは異なる形式での開催となったものの、313名の卒業生の皆さんが所定の課程を修了し、無事に卒業されました。

次なる進路へと新たな道を力強く踏み出す皆さんの一層の活躍が大

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「『N響ザ・レジェンド』の終了」で思い出した「終了が惜しまれた3つの番組」

昨日NHK FMで放送された『N響ザ・レジェンド』では、2015年4月から始まった番組が、2021年3月をもって終了することが案内されました。

今年4月からは、現在は『N響ザ・レジェンド』の後に放送されている『クラシックの迷宮』が繰り上がり、19時20分から21時まで放送される予定です。

ところで、私がこれまで聴取してきたラジオ番組や視聴するテレビ番組の中で、終了が最も惜しまれたのは、NHKラ

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【旧稿再掲】天災を天災に留めよ

昨日、2011年3月11日(金)の14時46分に東北地方太平洋沖地震が発生し、その後の様々な被害を含む東日本大震災が起きてから10年が経ちました。

本欄では、東北地方太平洋沖地震が発生してから約4時間20分後に、「天災を天災に留めよ」と題する記事を公開しました[1]。

様々な被害の全容が明らかにならない段階で執筆したため状況の理解に不十分な点もあろうかと思うものの、当時の生々しい体験を私がどの

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「東日本大震災の発生から10年」に際しての所感

本日、2011年3月11日(金)の14時46分に東北地方太平洋沖地震が発生し、その後の様々な被害を含む東日本大震災が起きてから10年が経ちました。

現在も多くの方が避難生活を余儀なくされ、物質面の復興には一定の目途が立ったものの、精神的な側面については従来の生活に復帰することの是非も含め、依然として道のりは遠いものです。

また、10年という期間についても単なる算術上の区切りでしかなく、甚大な被

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東京大空襲から76年に際して振り返る「東京大空襲と青山高校を巡るある逸話」

本日、1945年3月10日に米軍によって行われたいわゆる東京大空襲から76年が経ちました。

これまで、本欄では、第二次世界大戦の終結後、戦争の当事国となっていない日本にあって、空襲は経験した人を除いて急速に疎遠なものとなっているばかりでなく、体験した人たちの数も高齢化によって減少せざるを得ないこと、そして日本が空襲の当事者であったという記憶が風化するのではなく、記憶そのものが失われることにならざ

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二・二六事件と軍部の政治への介入の本格化

去る2月26日(金)、1936(昭和11)年2月26日に二・二六事件が起きてから85年が経ちました。

二・二六事件前後の日本の政党政治の展開と衰退については、2月26日の本欄でご紹介した通りです[1]。

ところで、二・二六事件を契機とする軍部の政治への本格化については、中西満貴典先生のご著書『プロ野球の誕生 迫りくる戦時体制と職業野球』(彩流社、2020年)に小論「二・二六事件と軍部の政治への

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【旧稿再掲】誰もが一翼を担える「国際日本学」

2011年3月から7月まで、法政大学大学院国際日本学インスティテュート専攻委員会では、ウェブサイト「国際日本学へのいざない」を開設していました。

本サイトには私も修了生として参加し、随筆「一週一話」を22回にわたって寄稿しました。

そして、第1回目の記事「誰もが一翼を担える「国際日本学」」は今から10年前の2011年3月3日に公開されました。

現在では「国際日本学へのいざない」は閲覧できず、

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