「『N響ザ・レジェンド』の終了」で思い出した「終了が惜しまれた3つの番組」

昨日NHK FMで放送された『N響ザ・レジェンド』では、2015年4月から始まった番組が、2021年3月をもって終了することが案内されました。

今年4月からは、現在は『N響ザ・レジェンド』の後に放送されている『クラシックの迷宮』が繰り上がり、19時20分から21時まで放送される予定です。

ところで、私がこれまで聴取してきたラジオ番組や視聴するテレビ番組の中で、終了が最も惜しまれたのは、NHKラジオ第一の『きこえタマゴ!』でした。

『きこえタマゴ!』は、司会者のJOYと安治美穂の両氏と主たる聴取者である幼児と児童とが対等の間柄で作り上げている良心的な番組であるばかりでなく、幼児と児童に加え保護者やそれ以外の者の鑑賞にも耐えうる全世代型の番組であっただけに、終了は大いに残念なものでした[1]。

これに次いで終了が悔やまれたのが2011年3月に幕を下ろしたNHK衛星第一放送の『きょうの世界』[2]で、世界各国の放送局の報道を紹介することで国際情勢の大きな流れを把握することが出来るとともに、日本の日刊紙よりも1日から2日は早く最新の情報に触れられることは、番組の大きな特長でした。

さらに、12年にわたって「一日の経済の動きをコンパクトに伝える」良質で硬派な番組であったNHK衛星第一放送『経済最前線』[3]が2010年3月に終了となったことも、視聴者にとっては大きな損失でした。

「編集長」であるキャスターが日本と世界の経済の先行きを案じ、現状の分析と将来への提言を絶えず行ってきた番組の終了も、NHKの報道番組のあり方に少なからぬ影響を与えたものと推察されたものです。

このように考えると、今回の『N響ザ・レジェンド』は、私にとって4回目の贔屓にする番組の終了と言うことになる次第です。

[1]鈴村裕輔, 惜別の『きこえタマゴ!』と期待される「エンジョイ・アゲイン」. 2019年3月30日, https://researchmap.jp/blogs/blog_entries/view/76353/f7198d9d893fb23f64dc4eceef3e16e6?frame_id=435622 (2021年3月14日閲覧).
[2]鈴村裕輔, 衛星放送の番組改編に際しNHKは公共放送の本分を忘れるな. 2011年1月22日, https://researchmap.jp/blogs/blog_entries/view/76353/ba01cc29733c96d7df78547ae68d664b?frame_id=435622 (2021年3月14日閲覧).
[3]鈴村裕輔, さよなら、『経済最前線』. 2010年3月27日, https://researchmap.jp/blogs/blog_entries/view/76353/f4cc15c44afb881f8cb49ec8ce054e69?frame_id=435622 (2021年3月14日閲覧).

<Executive Summary>
The Listeners Fill with Parting Regrets for the Closing "NHK Symphony Orchestra the Legend" (Yusuke Suzumura)

It is announced that a radio program of the NHK-FM entitled with "NHK Symphony Orchestra the Legend" will close on 27th March 2021. It seems that the listeners of the programme may fill with parting regrets.

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