マガジンのカバー画像

植物の色を楽しむ

31
植物の色を暮らしにとりいれ、美しく楽しむ --- ハーブティー、浸出油、ティンクチャー、染織、顔料作り(フィトピグメント) etc. ---
運営しているクリエイター

#植物の色

花と野菜のフィトピグメント(植物顔料)

花と野菜のフィトピグメント(植物顔料)

相変わらずフィトピグメント(植物顔料)を作り続けています。
今年の春先から秋までは、染料植物ではなく、食材やご近所の雑草など、いわゆる染料植物ではないものからの色素抽出と顔料化に取り組んでいました。
その中で、アントシアニンに属するもののコレクションをご紹介します。

お花や野菜の色素、アントシアニン花や野菜の 赤〜紫〜青系統の色素は大抵アントシアニンの仲間です。
化学構造的な話はややこしくなるの

もっとみる
紫キャベツで絵を描く【自由研究ネタ】

紫キャベツで絵を描く【自由研究ネタ】

こんにちは
これを書こうとしている時点で夏休みはもう残りわずか。
もしまだ自由研究に困っているヒトがいたら、材料費数百円、1時間でできる自由研究ネタを紹介します。
本当は小学生の姪との自由研究用に仕込んであったのですが、そちらは飛び入りで別の楽しいことに変更したので宙に浮いてしまったものです。

紫キャベツで絵を描く紫キャベツの汁はpH(酸性かアルカリ性か)で色が変わるということを利用して、色を変

もっとみる
藍活2022 藍生葉からの木綿染め(化学建て)

藍活2022 藍生葉からの木綿染め(化学建て)

夏は藍の生葉染め♪
今年も生産者さんから立派に育った藍を分けていただいて、染めています。

木綿の染めに挑戦藍の生葉染めはシルクなどタンパク系の繊維にはよく染め付きますが、木綿や麻のようなセルロース系はほとんど染まりません。
インディゴの前駆体であるインドキシル(生葉染め)とホワイトインディゴ(建て染め)の染め付き方の違いによるものと思われます。
化学式のイメージは下図、説明はリンク先を参照くださ

もっとみる
タンポポの黄色 2022spring

タンポポの黄色 2022spring

あっという間にソメイヨシノの季節が通りすぎ、ぼんやりしているとすぐに夏になってしまいそうです。
3−4月の晴れた日は近所の土手や自宅の植え込みから集めた草花の色を採っていました。その中からタンポポをまとめます。春の野草といえばタンポポですよね。

タンポポ染めとフィトピグメント®️(植物顔料)作り集めた花を煮出して羊毛を試し染め、残りの染液を顔料にしました。
羊毛は少し青みのある綺麗な黄色、顔料は

もっとみる
【ご連絡】フィトピグメント講座(2017年まで)を受講済みの皆さまへ

【ご連絡】フィトピグメント講座(2017年まで)を受講済みの皆さまへ

事務連絡となります。

2014〜2017年にかけて、下落合のアンデリーズさん主催でフィトピグメント講座として植物顔料を作る教室を行なっておりました。出張教室もあり、全国各地で多くの方に色を取り出す楽しさをお伝えできました。簡単に数えるだけでものべ300名以上のご受講を頂いております。
2018年以降、ゆりくま自身の本業の都合により、石けん講座含めて講師活動はお休みを頂いており、お問合せや再開講の

もっとみる
藍の石けん〜3種の沈殿藍の色確認〜

藍の石けん〜3種の沈殿藍の色確認〜

夏から作り溜めた沈殿藍や藍の石鹸のこと、メモ記事の続き。
沈殿藍、インジルビン、青汁、少しだけできた違うパターンの藍やその他の色素のもの、順番に書いていくうちの最後、少しずつできた沈殿藍と最近採集したピンク系のフィトピグメントの色確認です。

テーマは色確認だったのですが、石けん自体もチーズケーキみたいに可愛くできてとても気に入っています。

沈殿藍いろいろ以前にポストしたバケツや寸胴サイズで作っ

もっとみる
藍の石けん〜藍の生葉〜

藍の石けん〜藍の生葉〜

夏から作り溜めた沈殿藍や藍の石鹸のこと、メモ記事の続き。
沈殿藍、インジルビン、青汁、少しだけできた違うパターンの藍やその他の色素のもの、順番に書いていくうちの、青汁(藍生葉)の石けんです。

生葉染めをする時のようにミキサーした藍の青汁から固形分を除いた液体を水分に使いました。
そのジュースは作ってから一晩置いて酸化させ、茶色の上澄み液に苛性ソーダを溶かして鹸化させた後、タネを3つに分けて、1つ

もっとみる
藍の石けん 〜紫の沈殿藍〜

藍の石けん 〜紫の沈殿藍〜

夏から作り溜めた沈殿藍や藍の石鹸のこと、メモ記事です。
沈殿藍、青汁、インジルビン、少しだけできた違うパターンの藍やその他の色素のもの、順番に書いていきます。

熱湯抽出沈殿藍の石けん前に藍活2021としてポストした沈殿藍のうち、生葉を発酵させないで熱湯で抽出して作った沈殿藍を石けんにしました。
沈殿藍の時点で発酵のものよりも色が濃く、藍色が濃縮されているかと期待していましたが。。。 結果としては

もっとみる
藍活2021/沈殿藍を作る

藍活2021/沈殿藍を作る

秋が深まって冬の足音が聞こえて来る直前になってしまいましたね。
振り返ればこの夏は塩石けんにかかり切りで、会社員の方も時間外の勉強が煮詰まっていて結構ぎゅうぎゅうでした。でもその隙間で藍活もちゃっかりというか無理やりねじ込みました。
今年は1kg強の生藍葉をてに入れて、沈殿藍作りに挑戦です。

沈殿藍の作り方沈殿藍の作り方はいくつかありますが、一番ポピュラーなのが数日間水に浸して発酵させる方法です

もっとみる
フィトピグメント(植物顔料)を作るデモ動画のテスト

フィトピグメント(植物顔料)を作るデモ動画のテスト

テスト投稿です。

今日(9/20)、メディカルハーブの資格取得等のハーブ関連でお世話になりっぱなしのゆかわちえみ先生の教室、Phytolife Design Studio NoANoAの10周年記念イベントがありました。
オンラインのトークイベントで、ゆりくまも植物色素のヲタクトークゲストとしてお声かけいただき、ゆかわ先生、樹脂ヲタクの手島佐枝子先生はじめ、ご参加の皆様と共に楽しい時間を過ごさせ

もっとみる
植物の色や形を移して染める、花葉のおき染め

植物の色や形を移して染める、花葉のおき染め

この半年から1年くらいの間、うずうずと眺めていたある植物染めに手を出してしまいました。
バンドルダイ、ボタニカルコンタクトプリント、エコプリントなどと呼ばれている、植物素材の色や形を直接写し取る手法です。 まさに一期一会、世界に一枚だけの作品ができあがります。染料植物を使うよりも、身近で採集した草花、ハーブ、落ち葉などの素材を使うことが醍醐味のように思います。

染め付けるテクニックは、特に日本語

もっとみる
フィトピグメント(植物顔料)アボカド

フィトピグメント(植物顔料)アボカド

アボカドの顔料を作りました。
あの黒くて緑のアボカドから、ピンク〜ブラウンが作り出されます。不思議不思議〜。

作成途中の写真

アボカドはタネと皮を使用しました(写真左上)。3個分くらいです。
普段の食事に食べたものを、緑の可食部をよく洗い落として冷凍してあります。
乾燥させるとよくないと聞いたことがありますが、比較したことはありません。私くらいのお遊びでは違いがわかりませんが、染織の作品を作る

もっとみる
アボカドでピンク染め

アボカドでピンク染め

植物顔料作りをコツコツと続けています。
石けん作るには準備含めてどうしても2時間くらいは欲しいんですが、これが難しくて。。。 顔料作りはながらでできるので、そちらで作りたい欲を紛らしている感じです。

アボカドの種と皮から、赤い色素をとることができます。煮出し液をよく酸化させるか、アルカリ性で煮るかというところ。桜染めと同じような感じだと思います。

顔料作りは日数がかかるのでまだ途中なのですが、

もっとみる
いつでも空色染め(藍の生葉染め)の方法を紹介します

いつでも空色染め(藍の生葉染め)の方法を紹介します

こんにちは、ゆりくまです。8月に入って毎日暑いですね。

7、8月の、この暑い時期限定の植物の色遊びに藍の生葉染めがあります。
建染めと呼ばれる本格的な藍染めでは、一度生成させたインディゴ色素(蒅(すくも)や乾燥葉、沈殿藍)を発酵や薬品の力で再還元してから布に染め付けます。何度も染め重ねることでジャパンブルー、深い藍色を染めることができます。
一方 生葉染めは、積みたての藍の葉から、水と風と光の助

もっとみる