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3.11から考えるスポーツの在り方

※このnoteは東日本大震災にて触れております。苦手な方は、ブラウザバックを推奨いたします。※

小4から12年

2011年3月11日午後2時46分。
三陸沖の宮城県牡鹿半島の東南東130km付近で、深さ約24kmを震源とする地震。
東日本大震災です。

皆さんは当時どのような状況でしたでしょうか。

私自身は、当時小学4年生。
年度末ということで、学校で大掃除をしていたことを思い出します。
音楽室にいて机タイプのオルガンや、周りの紙や小物たちが次々と倒されていく恐怖は今でも覚えています。

あんまりよろしくないですが、冗談で言ってしまう「うわ!!!死んじゃう!!!」という言葉も、本当に恐怖の瞬間だと出てこないものです。

初めての校舎からグラウンドへの避難。恐怖といつもと違う非日常感で、全体的にフワフワした雰囲気でしたが、段々と不安や余震への恐怖に包まれていきました。

住んでいる地域は内陸部だった為、津波の影響はなかったですが震度は6弱。
家の周りの塀や、学校の門柱が壊れたりと被害は無かったわけではありません。
今でもたまに、不自然に家が丸見えの場所を見ると当時のことを思い出します。

東日本大震災

当時のことを思い出して欲しい。という意図はございませんが、事実を知っておくという意味で概要をまとめます。

○マグニチュード9.0
東日本大震災は、2011年3月11日14時46分頃に発生。三陸沖の宮城県牡鹿半島の東南東130km付近で、深さ約24kmを震源とする地震でした。マグニチュード(M)は、1952年のカムチャッカ地震と同じ9.0。これは、日本国内観測史上最大規模、アメリカ地質調査所(USGS)の情報によれば1900年以降、世界でも4番目の規模の地震でした。
○被害概要
被害状況等については、まだ行方不明者も多く、全容は把握されていません。緊急災害対策本部資料によると、震災から3ヶ月を超えた6月20日時点で、死者約1万5千人、行方不明者約7千5百人、負傷者約5千4百人。また、12万5千人近くの方々が避難生活を送っています。
○震度
本震による震度は、宮城県北部の栗原市で最大震度7が観測された他、宮城県、福島県、茨城県、栃木県などでは震度6強を観測。北海道から九州地方にかけて、震度6弱から震度1の揺れが観測されました。
 その後も強い揺れを伴う余震が多数観測されています。気象庁によると、4月7日に宮城県沖を震源として発生した震度6強の余震をはじめ、5月31日までに発生した余震は、最大震度6強が2回、最大震度6弱が2回、最大震度5強が6回、最大震度5弱が23回、最大震度4が135回観測されました。

内閣府防災情報ページ https://www.bousai.go.jp/kohou/kouhoubousai/h23/63/special_01.html

また、この東日本大震災で大きな被害を受けた中で、重要なファクターを占めるのが、”津波”の存在です。

○未曾有の 大津波
今回の大震災では、岩手、宮城、福島県を中心とした太平洋沿岸部を巨大な津波が襲いました。
  各地を襲った津波の高さは、福島県相馬では9.3m 以上、岩手県宮古で8.5m 以上、大船渡で8.0m以上、宮城県石巻市鮎川で7.6m以上などが観測(気象庁検潮所)されたほか、宮城県女川漁港で14.8mの津波痕跡も確認(港湾空港技術研究所)されています。また、遡上高(陸地の斜面を駆け上がった津波の高さ)では、全国津波合同調査グループによると、国内観測史上最大となる40.5mが観測されました。
  国土地理院によると、青森、岩手、宮城、福島、茨城、千葉の6県62市町村における浸水範囲面積の合計は561km2。これは、山手線の内側の面積の約9倍にあたります。また、同院が公開した浸水範囲概況図から、今回の津波が、仙台平野等では海岸線から約5km内陸まで浸水していることが確認できます。

内閣府防災情報ページ https://www.bousai.go.jp/kohou/kouhoubousai/h23/63/special_01.html
堤防を乗り越えて町に押し寄せる津波 (田老町漁業協同組合 提供)<内閣府情報ページより>

津波の影響から、原発事故での爆発、放射能問題といったことも起こりまだ影響を残す、大きな問題も起こりました。

詳しい情報や、地震発生からの流れをまとめたサイトは下記になります。
気になる方はぜひチェックくださいませ。
当時のニュースを騒がせていたことが、今となれば納得できるかもです。

>特集 東日本大震災 | 内閣府 防災情報のページ

>なぜ、福島第一原子力発電所の事故が起こったのか? | 福島大学

未曾有の大震災。スポーツ業界の取り組み一例

ここからは、そんな中で行われた(ている)スポーツ業界の取り組みを紹介していきます。
かなり主観的な選定となっていますが…。

1.内田篤人選手(当時) シャルケ-ドイツからのメッセージ

2011年3月12日に行われたシャルケ04のゲーム。内田選手も様々な葛藤の中、試合に臨んだことでしょう。勝利後にこのメッセージを着て登場も中々、前に踏み出せない中、当時チームメイトのノイアー選手が背中を押してくれています。(試合前に約束したという話も。)当時のニュース映像?では、右下に日本列島が出て津波の注意報が常に流れているのも記憶にあります。

2.「東北地方太平洋沖地震復興支援チャリティーマッチ がんばろうニッポン!」

震災発生から18日後に開催という異例のスピード。様々な意見が出たが、結果は満員のスタジアムにPVも開催され多くの募金も集まりました。
試合の詳細や、当時のメッセージは下記から。

また、この時の事前インタビューでの小笠原満男選手(当時)が発したメッセージも印象的でした。小笠原氏は試合前にも実際に現地に足を運び、現状を選手に伝えたりもしていました。

3.東北楽天ゴールデンイーグルス | 鉄平氏

宮城県を中心とした東北で活動をする楽天イーグルス。2011年シーズンは、鉄平選手が初代球団キャプテンに。地震発生時は遠征中で無事だったのこと。そこから継続的に支援を行なっています。

4.岩手ビッグブルズ | 復興と共に歩んでいく

2011年に創立されたクラブ。積極的に復興支援を行なっています。復興祈念ユニフォームや、イベントだけではなくしっかりと歴史を学ぶという点も他のクラブや団体と比較しても珍しい活動ではないでしょうか。

5.川崎フロンターレ | Mind-1ニッポン

J1に所属する川崎フロンターレも積極的に復興支援活動を行なっているクラブです。独自にMind-1ニッポンプロジェクトを立ち上げ、継続的な支援を続け、陸前高田市でのサッカー教室なども有名です。

川崎フロンターレでは、「Mind-1ニッポン」を合言葉に、2011年3月11日(金)に発生した東日本大震災の被害に対し、被災地への復興支援活動を行っております。
この活動が一過性でなく、被災地の復興の目処が経つまで継続性を持って行うことが重要と考え、中長期的な支援計画「Mind-1ニッポン プロジェクト」を立ち上げ、クラブ、そしてクラブに携わる 全ての皆様と力を合わせて継続的に支援活動を実施致します。

Mind-1ニッポン 公式サイトより

こちらでは、5つの個人・団体を一例で紹介させていただきましたが、多くのアスリートやスポーツ関連企業がこの地震や復興支援と向き合っています。自身が被災経験があり、辛い幼少期を過ごしながらも活躍して支援を行うアスリートも見かけるようになりました。

もちろんスポーツ業界だけではなく、様々な企業や個人の方が復興支援を行なっています。また、日本国内だけではなく海外からもたくさんのメッセージや義援金が届いていますね。
今回は、”スポーツ”という括りで書いているため、触れることが少なくなってしまいますが忘れずに生きていきたいと思います。

スポーツの与える力とまとめ

さて、ここまで簡単になってしまいましたが、東日本大震災とそれを中心としたスポーツの復興支援について触れました。私自身も色々と思い出しながらも、スポーツやアスリートのカッコよさに少しウルウルきております。

なぜ、ここまでスポーツの与える力が多いのか。
個人的な考えですが、「絶対が無い」というのが分かりやすいものだからだと思います。
会社に勤めている時に「絶対」・「確実に」は使わないようにと言われていました。(ここも議論の余地がありそうですが)
→何が起こるか分からないし、その責任は負えない的な感じだからでしょう。

スポーツにも、「絶対」はほぼ無いです。
どんなに弱いチームでも数%かは勝利の可能性はあるでしょうし、逆に強者と言われているチームでも舐めていると足元を掬われることもあります。
競技自体の魅力はもちろんですが、この”絶対が無い”、”ジャイアントキリンが起きる”、”想像もできないミラクルが起きる”という期待感こそがスポーツを娯楽として成長させる原動力になっていると思います。

そして、期待感や達成された時の高揚感こそが魅力で多くの人々にポジティブな感情を生み出してくれているはずです。そんな力がスポーツにあると個人的には信じています。

私なりの捉え方ですが、スポーツは生活の楽しさを+(プラス)してくれるというだけではなく、ー(マイナス)から0(ゼロ)にしてくれているものだと思っています。

人それぞれの捉え方かもしれないですが、
・「今までの生活からさらに楽しく生きたい!!」という人もいれば、
・「何も目的無く生きててつまらない。人生楽しくない」という人もいると思います。
気づかないうちにもっと悲観的な捉え方をしている人も中にはいるでしょう。そんな方に色々と活力を生み出し、前向きに生きれるようになるようなきっかけづくりも出来ることでしょう。

また、次項に簡単にはなってしまいますが「スポーツ×社会貢献」ということでいくつかの団体をピックアップさせていただきます。
東日本大震災はもちろんですが、色々な問題にスポーツ業界も向き合っています。
ぜひ、チェックしてみてください。

参考:スポーツ×社会貢献

株式会社UDN SPORTS

サッカー選手を中心としたアスリートマネジメント会社。特徴的なことは、「社会貢献」を掲げアスリートを中心とした様々な活動を実施。
香川真司選手、冨安健洋選手、柴崎岳選手、桃田賢斗選手、サニブラウン選手などが在籍。

love.fútbol

love.fútbolは、サッカーしたくてもできない子どもたちの環境を変えるため、世界中でコミュニティ型のサッカー・スポーツグラウンドづくりを通じた機会格差の解消と、グラウンドを拠点に教育、ジェンダー、治安等の地域課題解決に取り組むNGOです。
2006年に米国で設立。米国に本部を構え、ブラジル、メキシコ、日本に支部を展開し、世界各地で活動しています。

公式サイトより

子どもたちにサッカーをできる環境を提供するために様々な活動を実施しています。経済面でサッカーを継続するのに厳しい家庭への支援も積極的に行なっており、プロのアスリートの賛同も得ています。
1,000円程から支援できるのでぜひ。(可愛いポストカードもらえます!!)

HEROs AWARD

HEROsは、社会課題解決の輪を広げるためのプラットフォームです。
アスリート達が中心となって活動することで、スポーツでつながる多くの人の関心や行動を生み出し、社会課題解決に取り組む人が増えていく。
そして、それらの活動がさらに多くの人の共感をつくりだし、いずれ世の中の当たり前になっていく。
それが、HEROsの目指す未来です。

公式サイトより

アスリートの社会貢献活動を促進する日本財団が2017年に創立した団体です。
アワード等を行うことにより、活動するだけではなく世間からの関心を集めることも行い理解を深めています。

最後に

本日のWBC vs.チェコでは、岩手県出身の佐々木朗希選手が先発予定です。
佐々木選手は、この震災で父と祖父母を津波によって亡くしています。
きっと様々な気持ちを持って華麗なピッチングを見せてくれることでしょう。
皆さんで応援しましょう!!⚾︎

明日の情熱大陸にも登場。

東日本大震災でお亡くなりになられた多くの方々、そして被災された多くの方々にご冥福と哀悼の意を表します。

ご覧いただきありがとうございました。

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