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【連載小説】すべてがIMOになる

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【完結済】夏休みの朝、僕らの大切なサツマイモが消えた──。衝撃のラストへ駆け抜けるリレー小説。全12(13)話。
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記事一覧

最終話 すべてがIMOになる(後編)

▼最終話前編を読んでいない方はこちら▼  部長の肩を借りながら、丸椅子に腰を下ろした。ま…

最終話 すべてがIMOになる(前編)

▼11話はこちらから 「来ましたね、先生」   気怠げに立っている遠島先生の口角は上がっ…

第11話 イモの行方を探している

10話はこちら! 「二瀬先輩のため、だろ」  響斗の眉がピクリと動く。 「でも、ここまで大…

第10話 「二瀬妹子」

9話はこちら! 「どういう意味ですか」  響斗は無反応で聞き返してくる。動揺は一切なく先…

第9話 って、言ってほしいんだよな?

第8話はこちら!  ちら、と背後を一瞥する。よかった、今度は来てくれないと困るのだ。  律…

第8話 さぁ、一緒に芋々を呪い殺そう!

▽第7話はこちらから  頭が張り裂けてしまいそうだ。  すべてがIMOになったり、サツマイモ…

第7話 トークの長さおかしくないですか?

第6話はこちらから  美術部の部屋は案の定鍵がかけられていて開いていなかった。薄暗い廊下の中、ガチャガチャと音を立てながら扉を開ける様は、まるで悪いことをしているみたいで居心地悪い。軽快な音と共に喜多がこちらを振り返る。 「神城先輩、あきましたよ」  喜多の後を追いかけるように僕も中へと入った。夕暮れを告げるオレンジの光はもうどこにもなく、薄暗く重たい空気が部屋中に漂っていた。妙に重苦しく、不気味に感じる石膏人形が僕の背筋をヒヤリとさせている。  とりあえず電気をつけよ

第6話 サツマイモのボイコットですね

第5話はこちら 「それって何かしらの事件に巻き込まれたかもしれない、って言ってるんですか…

第5話 知らねえよ、ググれ

第4話はこちらから 「IMO? 国際海事機関が何だって?」  怪訝そうな低音が僕の耳朶を打つ…

第4話 もっと強い毒を盛るべきだ

第3話はこちらから  輪ではなくなったヘアゴムが、僕の指に腹から力なく垂れ下がる。虫の死…

第3話 これは、ホントに消えてますね。サツマイモ

第2話はコチラから  消えた偽物のサツマイモ探しという興味を持った響斗は、半ば強引に僕の…

第2話 ビビッとキタ!

第1話はこちらから! 「なるほど、それでボクの所に」  消えたサツマイモの捜索を始めて、…

第1話 存続の危機、大いに結構

 セミの大クレームを浴びながら、僕らは偽物のサツマイモについて議論している。毛羽立った音…