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祐樹せつらのお金・ビジネス・投資に強くなる話 Vol.52:金投資

「金投資」の重要ポイントをまとめました。お金・ビジネス・投資にお役立てください。


🌟国内の円建て金価格は日本全国どこでも同じではない

理由1.ドル建て金価格は刻々と動いており、参照価格に多少の時間差が生じるため。

理由2.各社が上乗せする費用(製造コスト・輸送費・マージン)が同じでないため。
金の店頭小売価格と店頭買取価格は各社で若干の相違がある。
特にドル建て金価格が乱高下していたり、ドル円為替レートが急激に変動しているような場合は、値差を広げる措置を取る場合もある。

🌟金価格は日中常に変動する

金の店頭小売価格と店頭買取価格は毎朝発表されている。
ただしドル建て金相場や為替相場は刻々と動いている。
朝の価格決定時と相場状況が大きく変わった場合には、決めた価格が変更されることもある。
その際の変更時間は決まっていない。

🌟金価格は世界やアメリカの経済動向に影響される

1971年のニクソンショックで、ドルと金の固定比率による交換(金ドル本位制)が廃止された。
金価格は需給で決まるようになった。
そのため1971年以降、金価格は世界、特にアメリカの経済動向に影響されている。

🌟ドル建て金価格とドルは逆相関関係にあることが多い

アメリカの景気が良いとドルが買われて金が売られるのでドル建て金価格は下がる傾向にある。
アメリカが不況時やテロや紛争リスクが高まったときは、株式が売られてドルが安全面の高い金に流れ、ドル建て金価格が上がる傾向にある。
ただし、景気が良い+金融リスクがある場合は、金価格が上がり、ドル高になることもある。
ちなみに国内金価格はドル円為替相場の変動も受ける。

🌟金価格が変動した出来事

1979年:ソ連のアフガニスタン侵攻で金価格は高騰した。
1985年:プラザ合意のドル高是正でドル安になり、金価格は上昇した。
1989年:冷戦終結してドルの信頼が高まり、金が売られた。
2001年:米同時多発テロが起こり、金価格上昇。
2008年:リーマンショックで金は一時的に下落したが、いち早く復活した。

🌟原油価格と金価格の推移

1970年代のオイルショックで原油価格が高騰。
世界的なインフレが起こり、金価格も高騰。
このため、金はインフレヘッジになるという説が生まれた。
原油価格と金価格は比例すると思われたが、実際には原油価格が下がった後も金価格は高値で推移している。

🌟2022年国内金価格が高騰した流れ

1.新型コロナとウクライナ事変で需要加熱と供給制約が起こってインフレ発生。
2.インフレヘッジと有事への備えで金が買われて金価格は上昇。
3.FRBはインフレ抑制のために利上げ。
4. ドル金利高からドルが買われ、ゼロ金利の円が売られ、円安進行。
5. 結果、円建て金価格は上昇。

🌟スタグフレーションでは金の価格は上がる

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