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抗精神薬をやめて娘と私が感じたこと

娘は抗精神薬をやめて2週間ほどになる。(頭痛と吐気の薬は飲んでいるが)
抗精神薬をやめて副作用に悩まされなくなり、頭痛薬と吐気どめが効いている時は、普通に生活出來、以前の娘に戻ったよう。

薬を飲んでいた頃の言動のトロトロさがなくなり、結構シビアな事をズバッと言う以前の娘に戻ってきた。勉強時間もきちんと自分で決めてやり、あんなに拒否していたバイオリンも時々弾くようになった。

「気分を和らげる薬をやめてからどんな感じ?」
私は娘に訊いてみた。まとめるとこんな事👇を言っていた。

薬を飲んでいた頃は、自転車で近くのお店まで行くのに一苦労。立ってバイオリンを弾く事も難しくなって、弾けなくなっていく自分が悔しくてバイオリンを嫌いになろうとした。
何をやってもすぐに疲れてしまうし、吐気は気のせいだとずっと言われてきたから、全部精神的に弱ってしまったからだと始めは思いこんでいた。
でも、いくら薬を飲んでも、色んな症状は治らないし、気分が良いときも治らない。絶対気のせいではないと思うようになった。
薬をやめたら、自転車に乗っても疲れないし、バイオリン弾くのもいくらでも立っていられる。とにかく全然疲れなくなった。

それに、楽しい事を本当に楽しく感じられるようになった。以前は、大好きなお笑い番組も観ていても楽しくなかったけど、今は、本当に面白くて、心から笑えるようになった。

抗精神薬が悪いと言っているのではない。必要な時と場合があると思う。実際、娘も抗精神薬に助けられて今があるし、私もお世話になった事がある。
でも、再び歩き出す時に、抗精神薬は邪魔になる時があるのかもしれない。娘の場合は今の時点だ。
気力が出てきた時、気持ちが前に向けた時には、薬に頼らなくても、自力で這い上がれるエネルギーが2年間休息した娘の体には充分充電されている。
感情を抑え込む抗精神薬は、辛いことを和らげてくれるけど、楽しいと感じる感覚も同時に失われてしまうのだろう。だから、やる気が顔を出したとしても実行できないのだと思う。

娘が抗精神薬をやめて、万々歳かと言えばそうではない。
彼女の身体は、頭痛薬と吐気どめが必要な体だし、相変わらず幻覚幻聴はある。娘からしたら、今は、幻覚も幻聴も大した問題じゃないらしいが。
彼女は今、頭痛がない幸せ、吐気がない幸せ、美味しく食べられる幸せ、眠れる幸せ、やりたいことをやれる幸せを噛みしめている。

まだまだこれから先どうなるかわからないが、ドン底を味わった娘が動き出した『今』を大切にしたい🍀

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