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職人とか作家とか言うけども

良く言われる職人と作家の違いですが、

いわゆる職人さんは「元々あるものをもっとキレイに、もっと速く、もっと細かく」という感じに進化することが多いですが、

いわゆる作家さんの場合は「観たことが無いもの、もっと面白いもの」という方向性に行く傾向がありますね。

ただし、職人技術の中にも一流以上の場合はアイデアや閃きが沢山あるし、優れた技術による仕事の出来上がりは創作的で他に替えがたい美があります。

また、作家も時に職人以上の技術を駆使します。

ようするに「職人と作家の違いは仕事の際の重心の違いであって、両者は分離出来るものではない」んですね。

職人にも作家性がなければならないし、作家にも職人性がなければならないのです。というか、どちらも持っていないと仕事が仕上がらない。

自分では出来ない職人技術、自分では出来ないけどもイメージとしてはある欲しい創作性、それを把握していれば、職人系でも作家系でも、それをアウトソーシングして形にすれば良いのですから。

それを、中途半端にお勉強しちゃった人は例えば「職人の進化形が作家」とか思っていたり、貶し言葉が「アイツは芸術家じゃない、職人だ!」なんてものがあったり、逆に「作家センセは仕事はシロウトだからね」なんてあったり。

全く下らない。。。

職人と作家の違いは。。。

表現と技術は分離することは出来ないのですから、それは単にそれぞれの商売スタイルと「技術」と「表現の創作性」の重心の違いに過ぎない、ということだと私は思っております。

それと、営業上の芸風の違いに過ぎません。

人間が行うあらゆる行為、それが正しいことでも間違ったことでも、そこに美が宿ってしまえば、それはずっと人を惹きつけてしまうもので、美の問題は、人為とは関係が無いものですしね。

(美は「人為」とは関係が無いが「人間にしか美は必要がない」という意味です)

作家を名乗っている人だからといって、創作的な仕事をするとは限りませんし、職人を名乗っていても創作的な仕事をする人がいる。

繰り返しですが

「創作は、作りたいもののイメージと、それを実現する技術と、どちらも同時に必要であり、どちらかを切り離すことは出来ない」

ということ。

職人の進化形が作家ではありません

秀才の進化形が天才ではありません

綺麗さの進化形が美ではありません



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