仁平幸春の考え

粋(いき)に法則は無いと思う

前にも何度か「粋」について書いておりますが・・・たまたま「粋」についての意見をネット上で拝見して「へー。未だに粋って【いきの構造】という本がバイブルなんだなー」とあらためて新鮮に感じました。

何か本で読んで、また、昔の粋人と言われた人の考えやセンス・・や、法則の通りに生きるのは私は無粋のような気がするのですが、どうなんでしょうね。

それでは粋を本で学び(あるいはどこかの誰かの価値観を知って)、

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職人の老化の現れ方

職人や、作家のキャリアが積み重なると、若い時にはキチンとやり切った仕事を、もっと手前で「こんなもんでいいでしょ、この金額じゃこの程度でしょ」という風になってしまってそこに整合性を与えるような思考回路になり勝ちです。

それが劣化なんですよねー。認めたく無いですが。笑

それは、加齢によって精神力と体力が劣化するからです。粘りが無くなる。粘りが無くなったことを正当化する思考回路になるのです。

そし

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令和二年 明けましておめでとうございます

今年の目標は「健康であること」です。笑

今年もよろしくお願いいたします。

フォリア 仁平幸春

職人も人間ですので劣化します。だから劣化する前に弟子を育てる必要があります

「職人はキャリアが長いほどレベルが高い伝説」がありますが、事実は違います。

手仕事の職人もトシを取って体力も粘りも無くなるのは、人間だもの・・・で当然なのです。45歳を過ぎたらいろいろな所がヘタレて来て、劣化します。(分野による違いや個人差はありますが)

プロスポーツ選手ほど激しく顕著に劣化が仕事に影響する事はありませんが、プロの職人は肉体を酷使しますから、やはり加齢によって肉体的限界や仕事へ

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平板なものは面白くないんだな・・・

久しぶりに料理話題を・・・

二年ぐらい前に、低温調理器を手にし、いろいろ試してみました。

低温調理法は上手く使わないと「ただのデレデレなお肉(あるいは魚)」になってしまうので、あれもセンスが必要よねー・・と思ったのであります。

低温調理は、火入れが良くも悪くも均等になってしまうので味わいが単調になる感じ。

低温調理で下準備をして、それからどう発展させるか、という捉え方が良いのかなーと思いま

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信用されてないなーと思うとご注文をお断りすることもあります

私は、業者さんでも一般の方でも、あんまりこちらの創作性を信用しないで「細か過ぎる指定をする人」「ご要望の、整合性の無い変更の多い人」のご注文はお断りしております。仕事の途中でも、こちらからお断りしてしまう事もあります。

こちらの創作性を信じないのだったら、私なんかではなく、例えば優秀な悉皆的能力のある人と(悉皆“しっかい”=ここでは、いろいろな職人さんに仕事を手配したり調整したりするプロデューサ

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絵葉書を元に制作した名古屋帯が激賞された話

実際に観ないと出来ない、ということは必ずしも無いのが創作の面白いところで・・・

以前、ヴェネツィアの風景を名古屋帯の文様にして制作して欲しいと呉服屋さんから依頼があり、私はそれをお店のご主人から預かった、印刷の色がおかしい、いかにも俗な感じの絵葉書を元に、いろいろアレンジして制作しました。

展示会でその名古屋帯をご覧になり、非常に気に入り、ご購入下さったお客さまが

「ああ!これは本当にヴェネ

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人為の美と自由

美を宿した人為や人造物は

時間から自由になる

経済から自由になる

個別性から自由になる

その美を受けた人は

慣習で眠った感性から自由になる

美を宿した人為や人造物は自由を得る

人が自由につくったものが

自由な作品になるのではなく

人為や人造物に美が宿ると

その人為や人造物が自由になり

その美を受け止めた人に自由を与えるようになる

美に形は無い

美は、必ず何かを介して表れる

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私は「そこに美はあるのか?」という風にしか観ないのです

芸術は、経済や実用とは関係の無い純粋な人間の創作・表現行為であり、何よりも尊くエライのだ。

・・・という意見の方と、わたくし、今まで沢山出会ってまいりました。

しかし、私はその「いわゆる芸術・芸術家論」を支持しません。

それはあまりにも無理がある論だと思うからです。

私は自作品を販売して生活しているので「君は作品を売っているから本物の芸術家じゃないね(嘲笑)」と、私の1〜2世代前の、そんな

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純度が高すぎるものは、日常生活では機能しにくい

「人間生活において、純度が高すぎるものは実用的ではない」

ということを、最近良く思います。

例えば宗教の教えでも、教えとして完全に整合性のあるものは実生活では実用的ではないことが多い。

色でも、例えば「真っ白」や「真っ赤」のような純色は他の色と合わせにくい。

ミネラルウォーターは味わい深いけども、純粋な蒸留水は不味い。

人間は多少の濁りや矛盾のなかに生きている。

ただし、その濁りや矛盾

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