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染帯は染着物の簡易バージョンではないですよ。
染帯ってむづかしいんですよ。
着物をメインに染める人は、帯は着物の簡易バージョンぐらいに思っている人が多いですけどね。
着物の文様を小さくしたようなものをつくって染帯、というのを品の良い染帯みたいな扱いをしているのはどうかと思いますし、それを受け入れる美意識の人が業界内でも意外に多いのに驚きます。
また、着尺を織る人がつくる帯も、その人がつくる着物を、帯用にザックリした雰囲気にしただけだったりすることが多く、帯としてはモッサリしてしまうことが多い気がします。
制作する人でも、着物と帯が違うロジックで成り立っているのを知らない人が多いのだな、と思います。
着物とコートや羽織も違います。
長い伝統を持つものは、同じ分野のものでもそれぞれ独自のロジックで成り立っていることが多く、その違いがあるからこそ、同じ分野同士のものであっても、それぞれ屹立しあって立体感が産まれ、増幅が起こるのです。
和装小物もとても重要なアイテムです。
和装小物は、着物と帯だけでは出てこなかった魅力をクッキリと浮き上がらせる役割がありますし、時に着物と帯が対極にあるように違っているものすら、結びつけてしまう重要なアイテムです。
特に、和装小物は着る人にとって「取り合わせの楽しみ」の一つです。
和装小物も、着物や帯を制作する時のロジックではダメなのです。
遺伝子は同じでも、それぞれ全く違う成り立ちなのです。
制作する人や販売する人は、そこを良く理解していなければならないと思います。
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