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吃音の子どもと生きる

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#性教育

世界は優しい、を取り戻していく長女

世界は優しい、を取り戻していく長女

小学校6年生の長女は吃音がある。

2歳半から出始めて、
言葉の出にくさに全身に力が入って
顔を真っ赤にして
自分の太ももを叩きながらやっと話すこともあった

私には、その小さな長女の様子が
苦しそうにかわいそうに見えていて
子どもを苦しめる要素を排除することが親の役目だと思う節のあった私は

だれのせいにもできない吃音を
ふと耳にした
「親が神経質に育てるとなりやすいし治りにくい」を
鵜呑みにし

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娘、習い事休みたいってよ。

娘、習い事休みたいってよ。

「休むな。行けよ。」
が初めに浮かんできた。

幼稚園年中から始めたダンス。
もうすぐ丸6年になる。

習い始めたきっかけは、吃音のある娘に自信をつけさせたかったから。

当時通っていた言語訓練の方に
・力みが強いので運動で体を使うといい
・トランポリンとか水泳とか脱力の感覚が合わるといい
とアドバイスをもらってさっそく習い事をしてみようとアレコレ体験をしてきた。

そして選んだダンス。

体を動

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【声のかたち】

【声のかたち】

人権作文に

娘が吃音のことを書いたと

笑顔で教えてくれた。

タイトルは「声のかたち」だと。

2歳半ころから急に、
言葉が出にくくなって
話すのにもどもるようになり

時には顔を真っ赤にしながら歪めて

太ももを拳で叩きながら

やっとやっとしゃべる様子をみてきた。

本人が一番辛いはず

っていいながら
娘を見ている自分の胸が苦しくて

「なんでこの子なんだろう」

「いつになったら治るん

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吃音のある娘11歳

吃音のある娘11歳

2歳半から言葉が出にくかった娘は、3歳児検診で発達検査を紹介され、重めの吃音症だと伝えられた。

当時の私はとてもとてもショックで
「この子はふつうに話せない」と悲観した。

吃音のことはきっとまねされたりからかわれたりして、悲しい思いをする日が来るだろう。吃音があることで、話す場面を避けるようになって、周りとコミュニケーションをとらなくなったらどうしよう。この子は一生孤独かもしれない。

知識の

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