性別適合手術の後。更年期障害と多血症ホルモン治療の副作用に悩むFTMトランスジェンダー
どうも!
女から男に性別を変えて暮らしているFTMトランスジェンダーの鈴木優希です!
またまた病院の長い長い待ち時間の中でこの記事を書いています。
僕は1980年生まれの40歳。
子宮卵巣を取る手術をしてから、15年ほど経つかなぁ。
それからずっと「ホルモン」という形の見えないものに悩まされ続けている。
卵巣を取ったから女性ホルモンがなくなる。
その代わりに定期的に男性ホルモンを投与すれば良い。
そんな単純な発想だった。
なんなら
「男性ホルモンを投与すると元気になるよ」と当時通っていた大阪医大のGID科の先生に言われたこともあり、プラスな事じゃんなんて思っていたほどだ。
いざ治療開始!・・・あれ?
僕はホルモン投与によって、髭が生えるとか男性らしい体つきになるとかよりも先に多血症になった。
?
もちろん僕の中のホルモン投与による「男らしくなれる!」の中に多血症は入っていなかった。
ここで簡単に僕が実際に感じたホルモン投与をしてみて良かった事悪かったことについてまとめてみた。
良かった事と悪かった事(鈴木優希の場合)
まずは良かった事。
髭が生える。もみあげが生える。筋肉がつきやすくなった。顔つきが男っぽくなった。声が低くなった。女に見られることが減った。
※僕の場合は、初めに子宮卵巣を摘出しているので生理が止まったというメリットはないが、生理を止めるために男性ホルモンの投与をしている当事者は多い。
そして悪かった事。
陰部の毛だけが異常に濃くなった。薄毛。顔が油ギッシュになる。吹き出物ができやすい。多血症。肝機能の数値が悪くなった。3週に一度必ず病院に行く時間を作らないといけない。更年期症状(イライラ、気持ちの不安定、ホットフラッシュ、喉の違和感、胸の痛み、動悸)声が出ずらくなった(ガサガサ声)
ホルモン注射をしたら=男らしくなれる!とざっくり思っていたけど、実際やってみて、こんなところばっかり…と思う事も多い。
例えば、薄毛。体毛も、陰部だけ濃くても… そして血の濃さ。
僕が憧れていた男らしさと実際の男を取り巻く問題との違い。奥の深さを知ることとなった。(笑)
多血症…初めて知った病名。
簡単に説明すると、血が濃くドロドロ状態。
男の人の「血の気が多い」ってこういうことなの?
これが続くと「プチっと」いってしまう可能性もあり、命にかかわる大変怖い副作用といえる。
その為、水分をたくさん摂ること。と
定期的に血を抜く「瀉血」という方法をとる。
この副作用によって、僕は人よりだいぶと少ない必要最小限の「男性ホルモン」しか投与できないと診断された。
命の方が大事。優先順位があるから、それには納得している。
現れた更年期障害の症状
疲れやすい。ホットフラッシュ。イライラ。
だるさ。無気力。鬱。
その他にも、身体に現れる喉の違和感、胸の痛みなども「更年期だね」で済まされるようになった。
更年期障害。。こうもシンドイものなのか。
世の中のおばさん達、お母さん、今までわかってあげられなくてごめん。
体感して初めてわかった。この辛さ。
性同一性障害の治療。僕が求める男の戸籍を手にいれるために今のガイドラインに忠実に沿って進めてきたゴールがここである。
生まれ持った身体を違う性別のものに変えるということは、やはり想像を超えるリスクがある。
そしてそれは形の見えないものとの闘い。
更年期障害と多血。今後も付き合っていかないといけない問題。
ホルモンという形の見えないものに翻弄される日々は続く。
※2021.11.6(土)LGBT社会人交流会「BRUSH UP」第3回無事終了。沢山のご参加ありがとうございました!
次回は12/11(土)第4回LGBT社会人交流会「BRUSH UP」開催決定。お問い合わせはこちらから
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