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値段を決めるのが社長の仕事

価格の付け方

お店をやるときに「で、いくらで売るの?」っていうのを決めないといけなくて、これに正解はなくてお店によりけり、です。
俺のフレンチ、俺のイタリアンみたいに原価(噂では90%の商品があるとか)をかけるところもあれば、カフェだと普通は20~30%に収めるのが普通です。
100円のあんぱんを作るのに「いくらかけて作りましょうか?」っていうのが原価です、わかりやすく言うと。「30円かけて作ろう」となれば70円が残ります。「いやいや、100円儲けたいよ」となれば、130円で売る方法を考えないといけない。しかも、家賃とか光熱費とか人件費とか実は他にもお金が出ていく理由はたくさんあるから、手元に30円でも100円でも残すっていうのは大変な事です。(人件費の目安が30%なのであんぱんを作った人にはその残った70円からさらに30円が支払われます)
で、そういうものの集合体がお店の会計なんですね。
値段をつけるっていうのはだからすごい大事な作業なんです。

僕らの仕事で一番大事なのは値段(価格、売値)を決定する事。
ゴールから逆算して決めていきます。
例えば500円儲けが出る商品を作りたいと思ったときに売値−経費(かかるお金)=500円にならないといけない。パターンは3つあります。


①売値を高くする
②かかる経費を低くする
③買ってくれる人を増やす


というパターン。そこの差額次第で500円より儲かるし、そうじゃなくなってしまうこともある。
②はお勧めしません。お金をかけることができないっていうことは商品は凡庸なものにしかならないし、スタッフの給与などにしわ寄せが行くだけ。つまりケチくさいオーラをまとった商品になる。
③は時代的にもう難しい。全てが細分化していき、特定のところにお客さんを集め続けるのは難しい。
となると①でいくしかなくて、その唯一の方法が付加価値です。世界チャンピオンが作るカフェラテです、とか、海の見える丘台で食事できます、とか。その商品に他のストーリーをくっつけてあげることです。
もちろん②を上げることで①を上げるっていうパターンもあります。国産の豚肉で作ったカレーよりも、仙台牛で作った赤ワイン煮込みカレーの方が売れそうだよね、ってことです。材料もそうだし、ネーミングセンスや、さっきみたいな付随するストーリー、誰が作るのか、どこで食べるのか(ロケーションという付加価値)、どんな器に乗せるのか、などなど。そしてそれを繰り返し買ってもらうようにする、と。

なので、1つの商品の値段を決めるのも結構大変なんだよっていうことです。

その商品じゃないところで利益を出せばその商品は安くできますがそれはまた別の話。

価格とお客様の関係性

お客さんの層や質は売値によって選択できるんだよという話です。

もし、来て欲しいお客さんの質や層、数に至るまでが「値決め」によって選べるのであれば、やはり値段を決定することは社長の一番大事な仕事な訳ですよね。

言い換えると

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