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フィードバックは受け手のスキルも重要!?受け取ることを邪魔する3つのトリガーの対策とは?②

前回のnoteでは、フィードバックを受け入れるのを邪魔する3つのトリガーについて紹介しました。

今回は、3つのトリガーにどう対処し、フィードバックを受け入れるかの対策についてまとめていきます。

このnoteは、フィードバックの研究をしていて、一緒に会社を経営している文ちゃんの翻訳を参考にさせていただいています。

書籍名:Stone, D., & Heen, S. (2015). Thanks for the feedback: The scienceand art of receiving feedback well.


3つのトリガーの対応策

前回のnoteで、トリガーは3つあると紹介しました。この3つのトリガーをどう対応していけば良いかについてまとめていきます。

①真実のトリガー

フィードバックが事実と異なる、または的外れである、自分の認識と異なる価値観が含まれていると感じるときに発動します。そんなフィードバックをもらった時は、フィードバックそのものへの理解を深めるための働きかけをします。

フィードバックが曖昧な場合:
「何を観察して、そう思ったか教えてもらえますか?」
「改善のために何を変えたら良いとお考えですか?」
と、(敬意を持ちながら)具体的に相手に聞いてみる、などがあります。

②関係性のトリガー


フィードバックをする人物に信頼性がない、敬意を欠いていると感じるときに発動します。そんなフィードバックをもらった時は、2つ対応策が考えられます。
(1)3歩下がる
1歩目 - すれ違っている場所を見る
2歩目 - 役割の違いを見る
3歩目 - 全体の景色を見る

(2)内容とフィードバックを与える人を分けて考える
フィードバックの内容から与える人の問題に焦点を変えないようにします。例えば、「このプロジェクト報告書の資料の見栄えが整っていない。(具体的な指示が続く)」と指摘された場合、まずはその指摘に対処し、その後に自分が感じていること(ここは納得して受け入れられたけど、ここは違うと感じた等)を話します。

③アイデンティティのトリガー


フィードバックが自己認識や自尊心を脅かすときに発動します。そんなフィードバックをもらった時は、3つ対応策が考えられます。

(1) 自分の特性を理解する
自分のフィードバックに対する反応パターンを知り、どのような状況でどのように反応するかを特定します。具体的には、フィードバックを受けたときの感情や反応をノートに書き留めたり、どのような内容のフィードバックがトリガーとなったかを記録することで、パターンを特定し、理解に繋げます。

(2)歪みを取り除くために整理する
フィードバックの内容を自分の感情から切り離し、具体的な事実として捉え、整理をします。
例えば、「上司が私を使えない奴だと言った」と感じて怒りが湧いた場合、それを「上司はこのプロジェクトの進行について懸念を示した」と事実を確認して捉え直すなどが考えられます。

(3)成長を確認する
フィードバックを受けた後、自分自身に「セカンドスコア」をつけます。最初のフィードバックに対する反応を評価し、改善のための具体的なアクションを考えます。
例えば、10段階で評価し、10が最も冷静で建設的な反応だった場合、自分がどれくらいのスコアだったかを自己評価するなどが考えられます。

例:「フィードバックを冷静に受け止めて対策を考えることができた」→ セカンドスコア 8
例:「感情的になってしまったが、後で冷静に振り返った」→ セカンドスコア 5

以上が、3つのトリガーに対しての対処方法です。ここに紹介していることはあくまで一例に過ぎませんが、フィードバックを受け取るための工夫をすることで、受け取りやすくなることがわかります。

フィードバックが受け取りにくいと感じたら、何のトリガーが邪魔をしているのかと、それに対応する方法を考えて実行してみて、受け取りやすくなるか検証してみても良いかもしれません◎



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