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脳神経外科医の私が、食事を勉強し始めた理由(わけ)。🧠🧠🧠(腎臓病の息子に教えられた事)

 私は、63歳ですが、今も24時間、365日救急病院で脳神経外科をしています。今から、13年前、私の子供が、小学校5年生の時にIgG腎症という難病を発症しました。
(原因は、不明ですが、50万人に1人発症する難病.自己免疫疾患)

 腎臓病ですから、腎臓からどんどん体を作るタンパク質や栄養素が漏れます。低タンパク血漿になり、血管から組織に水分が漏れるため、手足は、浮腫でむくみ、顔がはれて、毎日、目も開けられない状態でした。

 体を作るタンパク質不足により、皮膚は、薄くなり、風呂で洗うと、皮膚が剝けることもありました。おそらく、ビタミンやミネラルも漏れていたと思われ、筋肉に異常な緊張が起こり、全身の痛みを訴えていました。
 
 私は、この歳になるまで、幸運なことに、病気らしいものをしたことはなく、医者をしていましたが、患者さんの本当の苦しみを感じていなかったのかもしれません。

 それが、突然自分の子供が病気になり、毎日動くこともできなくて、一日中寝ている子供を見るのが、とてもつらい日々が、10年にわたり、続いていました。
つらいというより、見るのが怖かったといったほうが適切かもしれません。
代わってやれるなら、どれほど代わりたいと思った事でしょう。

 何か、良い治療法があるはずだと思い、日本の有名大学病院の腎臓内科を何か所か、受診しましたが、同じ治療法でした。しかも、その治療を受けても、改善することがありませんでした。

 わらにも、すがるつもりで、いろいろ医者を探していましたが、栄養療法で、難病を治す先生が、いることを知りました。
 外科医の私は、論理的でない治療は、それまで、いちばん信じていない、むしろバカにする医者だったかもしれません。

 その先生は、小麦をやめること。オメガ3のEPA DHAをサプリメントで取ること。ビタミンD3をサプリメントで取ること。腎臓病なのに、タンパク質をとること。を指導されました。どこにも、クスリは、ありません。

 最初は、半信半疑でしたが、他に打つ手がないなら、信じてみようということで、指導に従いました。そこからです。徐々に腎臓から漏れるタンパク質の量が減少し始め、血液中のアルブミン値が上昇し始めました。
 顔のむくみも減ってきて、筋肉痛が起こらなくなり、起きていられる時間も長くなってきました。風呂で皮膚が剝けていたのですが、それもなくなり、皮膚も丈夫になってきたのです。もちろん筋肉痛も起こらなくなりました。よく、風邪をひいていましたが、冬でも風邪をひかなくなりました。

 いま、23歳ですが、大学受験の準備を始めています。つらい、トンネルをやっと抜け出せた気分です。人生で始めて、心の底から、ありがたいという気持ちを持つことが出来ました。

やっと夜明けが始まりました。暗い日々を抜け出せました。心から、目に見えない何かに感謝したいと思います。


 今から思うと、私の子供は、腎臓病になる前に、下痢や便秘 腸の病気を繰り返していました。子供ですから、土日には、ハンバーグやドーナッツ、
パン、アイスクリームなどをよく食べていました。
 下痢したときなど、馬鹿な私は、検査もろくにせず、腸炎だからといって、抗生物質を飲ませていました。
(抗生物質は、腸内細菌叢を傷つけます。)
 
また、中学受験で、遊びもせず、遅くまで、家で良く勉強をしていました。

 リーキーガット症候群から、腎炎に至ったのではないかと思っています。

 それからです。私は、生活習慣病という病気、その生活習慣の中で、体を作る食事を知らずに、クスリで治療しても良くならないのではないかとおもい食事や栄養素の働きを少しづつ、納得できるまで、勉強し始めたのです。

 患者さんの立場に立てば、理由なんか関係なく良くなればいいのだと、
今、思っています。つまり、どんな手を使っても良くするのだと言う事です。

 なぜ、私の息子が良くなったか、その理由を考えてみると。
  パン(リーキーガット症候群原因、グルテン)や小麦をやめることで、腸の粘膜の炎症が収まってきたのではないかと思っています。

 EPA DHA(オメガ3)のサプリメントは、慢性炎症を抑える働きがあります。腎炎を抑えたのかもしれません。

 ビタミンD3は、受験勉強で、あまり太陽にあったていなかったため、不足していた可能性が否定できません。
 また、ビタミンと名前は、ついていますが、実は、体の中でコレステロールから作られる、ステロイドホルモンに近い物質で、これも、慢性炎症に効果があったのではないかと思っています。

 体を作っているタンパク質不足では、体の修復ができないため、腎炎であってもタンパク質を取らせたのだと思います。

 とにかく、現代医療が、良くできなかった病気が、簡単なことで良くなったのには、驚きました。

 私の子供を通じて、私は、病気の怖さ、苦しさ、家族もみんな不幸にする事を教えられました。人生さえも病気は、変えてしまいます。健康であった私は、自分が痛い目にあって、初めて人の気持ちが理解できるようになりました。(愚かな人間です)

 多くのお医者さんは、医学書の中だけの治療に固執しています。原因には、あまり関心はなく、検査値の上下を正常にする治療をしているのかもしれません。予防医学や代替治療、人間以外の生物学、生活習慣病などなかった祖先の生活、生活習慣病の原因の生活習慣(食事)なども勉強してもらいたいと思います。私だって知りませんでしたから、偉そうには言えませんが、新しい治療があることに気づくと思います。

 また、論理的思考で考えられた治療法が、現実には、疫学的にはその通りになっていないことも、わかってくるのではないでしょうか。

 私も、私の子供も運が良かったとしか言いようがありません。感謝の心を持てと言われて、心から感謝したことなどない人間ですが、人生始めて、
心から感謝しています。ありがとうございました
。😁😁😁

そういう理由で、食事の大切さを、その原理を学んで、広めていこうと思っています。これも私の運命かもしれません。人生で、パラダイムシフトが起きました。息子の病気を、経験し、食事を勉強しなくては、生活習慣病は、予防も治療もできないのでは、と思い、
 誰もやっていない事に、チャレンジしてみようと、心の中のエンジンに、火がともり始めたのです。

 


 


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