パリの中心で、不思議な生命体と出会う〜しあわせを呼び込む、はちみつレモンケーキ
まだまだ暑いし、友人たちはパリにいないようだし、今週は外出自粛アンコール。自宅もしくは自宅から半径1キロ以内で生きていた私。
そんななか昨日、中心部に用事があったので、久しぶりに愛犬をひとりでステイホームさせ、ひとりで徒歩にてでかけることにした。
犬がいない徒歩タイムに起きたこと
美術館や劇場など文化施設、および犬NGレストラン以外は、基本的に常に愛犬と行動をともにする私。
フランスでは、公共交通機関はもとより、デパートも普通のブティックも基本的に犬の入店OK。
レストランもカフェも、テラスはオールオッケーだし、店内も多くのお店が歓迎してくれる。たまに、言わなくても犬用に水を持ってきてくれたりするカフェなどもあり、こういうお店は贔屓にしたくなる。
お店のなかでは、犬好きの店員さんがいるととても親切にしてもらえるし、一緒に歩いていると、道ゆく愛犬家の方々ともちょっとした日常会話ができたりする。
そんな愛犬は私にとっての外交官。「Milou外交」なんて呼んでいる。
今日のように相棒がいない街歩きとなると、一抹の寂しさはあれど、新たな発見もある。
下を見て歩く時間が、格段に少なくなるのだ。
その結果、視界が明らかに上向きになって、ずいぶんと視界が広がった気になった。
そんななか、用事を済ませててくてくと帰宅中。
綿毛ともちょっと違う、白いフワフワした物体が空を飛んでいることに気がついて、思わず目を疑う。
ん?これはもしや。
まさか、まさか・・・
幸せを呼んできてくれるかもしれない、謎多き生物。
ケサランパサランではなかろうか。
パリの中心で、ケセランパサランに出会った。
白い毛玉のような物体で、空中をフラフラと飛んでいると言われる。一つ一つが小さな妖力を持つ妖怪とも言われるが、植物か動物かは判然とせず、未確認動物として扱われることもある。
名前の由来については、スペイン語の「Que Será, Será(ケ・セラ・セラ)」が語源だという説、「袈裟羅・婆裟羅」(けさら・ばさら)という梵語が語源だという説、羽毛のようにパサパサしているからという説[2]、「何がなんだかさっぱりわからん」を意味する東北地方の言葉との説[3]、などがある。(以上wikipediaより抜粋引用)
(↑ 東北地方の言葉の説に一票を投じたい。)
慌てて捕まえようと手を伸ばすも、ふわっと舞い上がって青空の中に吸い込まれてしまった。身長と腕の長さがあと10センチ長かったら・・・。
せめてカメラでその飛行姿でも・・・とも思ったが、震えが止まらないばかりか起動まで体感30秒くらいかかる私の瀕死iphone6Sでは、時すでに遅し。
ああ、人生、ないものねだり。
でもちょっとまてよ。
たしかケサランパサランって、「しあわせをよぶ」伝説がある。
こんなにフワフワはしていなくて、どちらかといえば綿毛系だったけど、あれは確かにただの綿毛ではなかった気がしている。
あくまで民間伝承上の物体のようだし、暑さでフラフラしていたからそもそも幻だったのかもしれない。
でも、いいことを信じるのはタダだ。
見ただけだけど、きっといいことがそのうちあるに違いないと思っておこう。
さらにしあわせ運気の上乗せを図る
不思議な生命体のおかげで一気に気分が良くなった私は、無性に黄色のたべものを手にしたくなった。
幸福の黄色いハンカチならぬ、幸福の黄色いたべもの。
欲張りにも、さらに運気の上乗せをはかろうと潜在的に思ったのだろう。
黄色といえば、まっさきに思いつくのが愛してやまないレモン。
最近トマトづいていたので、こころだけは地中海だ。
先週は私の十八番、はちみつ入りのタルト・オ・シトロンについて書いた。
自分で言うのもなんだけど、見るだけでパワーがわきでてくる美しい黄色だなあこれは。
今日はこちらに負けず劣らずの我が家の定番、はちみつとレモンを使ったケーク・オ・シトロン(レモンケーキ)をつくってみよう。
我が家のケーク・オ・シトロンの材料
(約18×7.5×7cmのパウンド型1台分)
【ケーキ本体】
・薄力粉:100g
・ベーキングパウダー:約2g(小さじ1/2)
・アーモンドパウダー:20g(なければ薄力粉で代用)
・無塩バター:120g
・グラニュー糖:60g
・はちみつ:50g
・卵:2個
・レモンの果汁&レモンの皮:1/2個分。bioのものを使用。
・ポピーシード(ケシの実):30g
【レモンシロップ】
・はちみつ:大さじ1
・グラニュー糖:大さじ1
・レモンの果汁:1/2個分
・水:大さじ2
【アイシング】
・粉砂糖:50g
・レモン汁:小さじ2
さらに、トッピングにレモンの皮1/2個分とピスタチオを砕いたもの
我が家のケーク・オ・シトロンの作り方
【作業に入る前に】
・バターと卵を室温に戻しておく(重要)
・パウンド型にクッキングシートをしいておく。
・オーブンを180度に予熱しておく。
おおまかな手順の流れとしては、
ケーキ本体用意→焼いている間にシロップ作り→焼けたらシロップをケーキ全体にしみこませる→ケーキを冷ます→仕上げにアイシング→固める
1、室温において柔らかくなったバターに、グラニュー糖を2、3回に分けて加えながらホイップ状になるまで泡立て器で混ぜる。バターがきちんと柔らかくなっていれば、さほど時間もかからずホイップ状になる。
2、さらにはちみつも加えて、同様にホイップする。
3、溶きほぐしておいた卵を、ほんの少しずつずつ加えて、分離しないようにしっかりその都度かきまぜる。卵のあと、レモン汁も少しずつ加えて、これも分離しないようにしっかりまぜる。
4、小麦粉とベーキングパウダーを合わせてふるいながら、生地に混ぜこむ。その後、アーモンドパウダー、ポピーシード、レモンの皮を加え、さらに混ぜ込んだらケーキ生地の準備終了。
生地の時点でペロリ、美味しいんだこれが😋😋😋
5、クッキングシートをしいたパウンド型の中に生地を流し入れ、3回くらいまな板の上にでも落として空気を抜く。中心部が膨れるので、少しくぼませておく。
6、180度に予熱したオーブンで、40分〜45分くらい焼く。
焼いている間に、はちみつレモンシロップの準備。材料をすべて小鍋にいれ、砂糖がとけるまで火をいれるだけでOK。
7、焼き上がったら、真ん中部分に竹串などを刺して、生地がついてこなければ完成。油断してyoutubeみてたら若干焦げたけど、許容範囲。
粗熱がだいたいとれたら、型から外し、作っておいたはちみつレモンシロップを、刷毛でケーキ全体にぬる。シロップをぬりおえたら、1時間くらい冷ます。
8、ケーキが冷めたら、仕上げに入る。粉砂糖とレモン汁をボウルに入れかき混ぜ、アイシングを作る。
出来上がったアイシングを、ケーキの上からかける。側面につららのようにアイシングが垂れるといい感じ。
レモンの皮のすりおろしをはらはらと散らす。
最後に、ピスタチオを砕いたものを真ん中に直線状になるようにのせたら、完成。とてもいい感じ。
明朝を楽しみに、冷蔵庫で冷やす。我が家は早起きのOtto氏にフライングされないように、メモ書きもつけておやすみなさい。
これは昼か夜用(だから食べないでください)、メルシー
朝からしあわせな、レモンタイム
翌朝、しっかり休んでくれた私の愛しいレモンケーキを、これまたお気に入りのアスティエのプレートにのせる。
ビジュアルは、イメージ通り
上からもパチリ
入刀後、切り口も、よい
ウキウキワクワクで、コーヒーとともにフライング試食。
ずっしりしっとり、これは美味しい。朝からしあわせすぎるひととき。
夜作り始めたので、若干時間と手間がかかって寝不足気味ではある。そんななか、ケーキ生地にも仕上げにもたっぷり染み込ませたはちみつレモンの甘酸っぱさが、すべての疲れを吹き飛ばしてくれる。
そしてポピーシードのぷちぷち感、これまた甘酸っぱいアイシングのしゃりしゃり感がたまらない。
全世界のレモン好き仲間に捧げたい、推しおうちレモンスイーツの誕生だ。
そういえばこのレモンケーキ、コロナで外出禁止となった初日の3月16日に、強制的引きこもりになることを憂いて作っていたんだっけ。
今回はこのときより改良しているので、さらに美味
当時は、私の身自体に何か起こったわけではないけれど、漠然とした不安しかなく。なんだか全てがネガティブで、「未来」を考えることさえできなかったなあ…と思うと、今はどうだ。
少しずつボジティブに、未来を捉えることができている。
偶然街で出会ったケサランパサランのおかげだろうか。
伝説を、信じるも信じないも、自分次第。
しあわせは、自分のこころの持ちようで、いかようにも。
イスキア島で出会ったしあわせのかたまり。旅ごはん、そのうちまた書こう。
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