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検索結果で上位になる=Webマーケティング ではない理由

先日「検索結果で1位を数記事とったので『Webマーケティング』のコンサルを開始しようとしている人は意外と多い』という話を聞き、Webマーケティングに対する誤解が生まれているとひしひしと感じております。

確かに、検索順位で1位を取得することはWebマーケティング戦略において有利に動く要素ではありますし、SEO(検索エンジン最適化)の視点で見れば、重要なKPIの一つとなります。

しかし、「検索結果で上位を取れた=Webマーケティングにおける成功」ではなく、あくまで一つの結果に過ぎず、マーケティング活動における一つの要素でしかありません。

本記事では「検索結果で上位になることをWebマーケティングと呼べない」理由を解説し、Webマーケティングに対するよくある誤解を解き、しっかりとしたマーケティングが行えるヒントを紹介します。

なぜ、検索結果で上位になることだけを「Webマーケティング」とは言えないのか

『Webマーケティングとは何か』という質問に対してあなたならなんと回答しますか?

「マーケティング」という言葉はアメリカ生まれの言葉で、日本語の訳すことができない言葉として有名です。

英語圏で日本で使われている『改善』をニュアンスを正しく訳すことができずに『Kaizen』として使われているように、マーケティングという言葉は日本語でニュアンス含めて的確に翻訳することができていません。

その所為で数多くの「定義」が生まれ続け、言葉の意味を間違って捉えた形で「私なりのマーケティングという言葉の解釈」が幅を聞かせるようになってしまいました。

マーケティングの定理に関して、何が正解かは私が判断することはできませんが、アメリカのマーケティング協会では『マーケティングとは、顧客、依頼人、パートナー、社会全体にとって価値のある提供物を創造・伝達・配達・交換するための活動であり、一連の制度、そしてプロセスである』と定義付けされています。

また、日本マーケティング協会では『マーケティングとは、企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である』と定義付けされています。

他にも参考となる意見として、マーケティングの父であり、今尚第一人者として活動している経済学者のフィリップ・コトラー氏は『マーケティングとは、個人や集団が、製品および価値の創造と交換を通じて、そのニーズやウォンツを満たす社会的・管理的プロセスである』とし、マネジメントの生みの親であるピーター・ドラッガー氏は『マーケティングの究極の目標は、売り込みを不要にすることだ』と述べています。

そして、マーケティング界における偉大なる巨匠セオドア・レビット氏は複雑なマーケティングという言葉を簡潔に、かつ本質的に述べてくれました。

マーケティングとは、顧客の創造である

つまり、マーケティングとは「モノ(価値)」が「売れる・選ばれる・利用される」ための『仕組み・流れ・工程』を創るための概念、及び思想のことを指します。

そしてWebマーケティングに代表される『〇〇マーケティング』とは膨大で広大なマーケティングの中で、特定の領域や範囲におけるコンセプトを示したものです。

Webマーケティングであれば『Web上におけるものが売れるための仕組み・流れ作り』といったところでしょうか。

つまり、検索結果で上位を獲得することは『Webマーケティング』とは言えず、Webマーケティングにおける一つの要素でしかないことが分かります。


ちょっとSEOをかじった程度でWebマーケターは名乗れない理由

検索結果で上位を獲得するための手法を『SEO(検索エンジン最適化)』と呼びます。検索エンジンに対してWebサイトを最適化し、検索アルゴリズムで上位に表示されるようにWebサイトの構造を適切な形に改善し、コンテンツを作成します。そして、狙ったキーワードで上位を獲得し、サイトへの訪問数を増やための手法です。

SEOの目的は『検索エンジンで上位を確保すること』と誤解されがちではありますが、これは本質的ではありません。

SEOの真なる目的は『ユーザーに優れた検索体験を提供し、検索を軸にユーザーと接点を持ち、自サイトへの興味関心を生み出す(エンゲージメントを高める』ことで、順位獲得後もSEOにおいて重要な要素となります。

最終的には検索から生まれた成果(問い合わせや購入)といったアクションを生み出すことができて初めて『成功』と言えます。

また、近年ではユーザー行動の変化やデジタル環境の複雑化によって検索エンジンで上位を取ることだけがSEOにおける成果とは言えなくなってきました。

1位を確保したからといって『成功』とは言えず、Webサイトのあり方は常に変化しつつあります。

だからこそ、SEOをかじった程度では『Webマーケター』を名乗ることは不可能に近く、SEOだけでマーケティングを語ることは本来できるはずないのです。

SEOはあくまで手法であり、Webマーケティングにおけるソリューションの一つでしかありません。


広告もSEOも手法の一つでしかない

Webマーケティングの持つ誤解のひとつに『Webマーケティング=Web広告』があります。

『マーケティング=プロモーション』という長い歴史を持つ誤解から生まれた『WebマーケティングとはWeb広告の活用である』という間違った認識は個人単位ではなく、企業単位で発生しているほど深刻な問題です。

プロモーションはマーケティング施策の1つですが、それだけでマーケティングにはなりません。

「マーケティングとは何か」を理解しておくことで、本当の意味で効果的な施策を全体から考えることができるようになるでしょう。

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フリーランスのWebマーケターとして活動しているので、何かご質問や相談がございましたら、お気軽にご連絡くださいませ。


【パーソナル】
名前:Uto
職業:Webマーケティングコンサルタント
   Webライター、Webマーケティングスクール講師
趣味:サウナ、アート鑑賞、一人旅、音楽
   ラジオ、伝統・民俗芸能について調べること
特技:和太鼓、フットワークが軽い

【連絡先】
メール:yy.edih.xx@gmail.com
Twitter:@hd2OimM
Linekdin:https://www.linkedin.com/in/s-uto0000/

Web制作会社のマーケティング支援部門でWebマーケティングコンサルタントとしてSEO、広告、コンテンツ制作、LPO、EFOなどの手法を元にお客様のWeb戦略のサポートを担当。提案・分析・企画・施策の実施・効果測定まで全て一気通貫で対応できることが強み。その後、Web接客ツール
のベンダー企業にカスタマーサクセスを提供するコンサルタントを経て、現在フリーランスとして活動中。

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