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5分でわかる米国と日本の金融政策

【1週間の振り返りと今週の注目】No.101〜5分でわかる米国と日本の金融政策(6月10日〜6月14日)

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○先週の相場
            終値          前週比
S&P500        5,431.60    84.61
日経平均       38,814.56    130.63
ドル円          157.38     0.73
米10年国債利回り     4.228     -0.211

○振り返りと今週の注目

日米の株価はいずれも2週連続の上昇となりました。ただし、米S&P500が史上最高値を更新する一方、日経平均は38,000円台にとどまっており、両者の勢いには違いがみられます。
この違いを簡単に述べると、

(米国)
米国は景気が良く、株価の下押し圧力となり得る要因があるとすると、①インフレ高止まり、②利下げの先送り、③長期金利の高止まり、④予想以上の景気悪化、です。
しかし、①は直近のCPI(消費者物価指数)が市場予想を下回り、インフレは緩やかに低下するとの期待が存在。②は後述するようにFOMC(連邦公開市場委員会)の利下げ見通しが後ずれしたが、金融市場では利下げ期待が残る状況。③インフレ低下や利下げに対する期待から長期金利は低下。よって、下押し圧力が出て来ず、株価は堅調な動きが続いています。
④の景気が予想以上に悪くなるということがあれば話は変わるのですが、今のところその動きは限定的です。

(日本)
一方、日本は賃金の伸び以上にインフレが上昇しているため、消費が期待していたよりも盛り上がって来ず、また、企業の予想EPS(1株あたり利益)もじわじわと下方修正されており、これらが株価の上値を抑えています。
ただ、賃上げ実施が広がってくるのはこれからであり、また予想EPSにも反発の兆しが出てきていることから、この先、持ち直してくる可能性があります。

○5分でわかる米国と日本の金融政策

先週は、米国でFOMC、日本で日銀金融政策決定会合、という金融政策を決める会合が開かれました。
すでにニュースで見聞きされている方もいらっしゃると思いますが、ここでは5分程度で読める分量でポイントを押さえておきたいと思います。

(米国)
今回の会合での利下げ決定はありませんでした(予想通り)。
FOMC参加者による将来の利下げ見通し(中央値)は、0.25%幅を1回とすると、
(前回3月) 2024年3回、2025年3回、2026年3回
(今回6月) 2024年1回、2025年4回、2026年4回
に変わりました。
2024年の利下げ見通しが3回→1回に減ったことで、「えー、利下げ1回しかしないの?」となって株が売られる可能性もあった(条件が同じなら金利が低い方が株にはプラスです)のですが、2025年と2026年の利下げ回数が1回ずつ増えたことや、FOMC前に発表された5月のCPIが市場予想よりも低かった(コアが前年比3.4%(予想同3.5%)、総合が前年比3.3%(予想同3.4%))ことで2024年の利下げ2回の可能性をみる市場関係者が結構いたことから、株価へのインパクトが和らぎました。
ちなみに、金利先物から市場参加者がどの程度の利下げを予想しているかを計算すると、年内は2回の利下げがメインであり、FOMCでの1回予想と乖離が生じています。市場参加者と金融当局のどちらが正しいかで、各相場の動きが変わってくる可能性があるので、今後フォローしていく必要があります。

(日本)
今回の会合での政策変更はありませんでした。今回の利上げ決定はないとみられていましたが、国債買い入れの減額を決定するとの見方がありましたので、「え、国債買い入れの減額を決めなかったの?」という雰囲気が広がりました(「国債買い入れ」というのは金融緩和の方法の1つです。その額を減らすということは緩和度合いを小さくするということです)。
「国債買い入れの減額」の「方針」については決定&発表がありましたが、具体的な金額や計画は7月会合で決めるとのことです。金融政策の正常化が後ずれするとの見方から、為替市場では円安ドル高が進みました。
ただし、植田総裁が記者会見で、減額の規模について「減額する以上、相応の規模となるというふうに考えている」と述べ、7月会合での利上げについて「データないし情報次第で、短期金利を引き上げて金融緩和度合いを調整することは当然あり得る」と発言したことから、一方向に円安が進むことにはなりませんでした。

金融政策の動向についてはとっつきにくい部分もあって、最初は外国語のように聞こえるかもしれませんが、皆さまの資産形成においても大事なイベントですので、一緒に少しずつ知識を深めていきましょう(7/7のセミナー&ランチ懇親会でも触れる予定です)。

引き続き楽しく増やす資産形成をしていきましょう😊

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日経ビジネスに私の記事が掲載されましたのでご覧ください
役職定年を割り切れず、学び直してメガバンクの肩書を捨てた:日経ビジネス電子版 (nikkei.com)

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