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白庭ヨウのエッセイ

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私のエッセイをまとめています。ホルンばりのへそ曲がりが好物の方におすすめです。それ以外の方は……、もし気に入ってもらえましたならば!
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記事一覧

バレンタインデーには煮干しと愛を。

バレンタインデーには煮干しと愛を。

自分の書いている記事が堅く、私の印象がそれだけだとつまらないなあと思ったもので、今回は「ユーモア」を扱ってみようと思った次第。幅を、可能性を拡げるのだ。

ユーモアを『広辞苑』から探るまずは「ユーモア」とはなんぞやというところから。毎度おなじみ広辞苑(1991)に頼る。(情報の古さによる間違いや誤植の責任は岩波書店ではなく古いものを使っている私にある)

ユーモア……上品な洒落。諧謔。『広辞苑』(

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白庭、モンスターになる~私と私ではない私と~

白庭、モンスターになる~私と私ではない私と~

今週初めのことだ。Twitterにて逆佐亭裕らく氏 (@kurobuchi_310)が

「一緒に世界を救う旅をしませんか」 というような文面でゲーム画面を貼り付け投稿していた。氏は某有名RPGで仲間にしたモンスターのニックネームを公の場で募っていたのである。元々SNSとは縁遠かった私は目を開かさせられる思いがし、某RPGのファンでもあったのですぐさま「シラニワ、如何でしょうか?」と売り込みをかけ

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運命サイコウ。舞台に学ぶ理想の物語

運命サイコウ。舞台に学ぶ理想の物語

はじめまして。物語作家(志望)の【白庭ヨウ】です。(しらにわよう、と読みます)只今カッコを取り外す修行中です。アルバイトをしながら、主に小説を読み、小説を書いています。

1.素敵な舞台に触れてさて、初投稿となる今回は、自己紹介として、数日前に観劇した『クロスシアター by 演劇ごはん®』を話題に上げたいと思います。この舞台、「演劇と食」という一見無関係な媒体をミックスする試みが高い質で実現されて

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走らずにはいられない(わけない)

走らずにはいられない(わけない)

 「私の人生で走ることは」と書き出すことに違和感を感じるほど「私の人生」と「走ること」とは重なっていて、ほとんど同一である。

 そう言うと「走ることが好きなんですね」と好意的に返してもらえることが多いのだが、私は苦笑して「いや、そういうわけでは」といつも注釈を加えなければならなくなる。

私は「走ること」が好きなわけではないのである。私が「私の人生」を手放しに好きだと言えないのと同様に。

走る

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Live in Dead ~気道確保~

Live in Dead ~気道確保~

「死にたい」とか「私には生きている価値がない」などとのたまう人々が苦手だ。その裏のナルシシズムと、それ以上の同属嫌悪によって。強く同意する自分がいるから、辟易する。何度も聞いたセリフだ。もう、お腹いっぱいなのだ。聞きたいのは歓喜の声だ。感動のすすり泣きや笑い声だ。
(大丈夫、問題ない。今日の私も平常運転で、特に感傷的になっているわけではない)

「明日死んでいても構わない」類は友を呼んでしまうので

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