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キャンセル・カルチャー

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明日は我が身のキャンセル・カルチャー。仕事をクビになり、財産を失い、友情は壊れ、親族からも追放される容赦ない制裁。その実例を紹介し、米国社会の病理に迫ります。
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#政治

キャンセルカルチャー:バンドを去った僕からアーティスト達へ

キャンセルカルチャー:バンドを去った僕からアーティスト達へ

現在、米国Spotifyを舞台に言論の自由を巡る戦いが起きている。

全米人気ナンバーワンのポッドキャスター、ジョー・ローガンの番組が「コロナに関する誤った情報を流している」として、ニール・ヤングを皮切りに著名人達が続々と抗議の声を上げ、ジェニ・ミッチェルなどの大物アーティストが楽曲の配信取り止めに踏み切っているのだ。

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キャンセルカルチャー:僕がバンドを去る理由

キャンセルカルチャー:僕がバンドを去る理由

発端は何気ないツイートだった。英国フォークロックバンド、Mumford & Sons(マムフォード・アンド・サンズ)のバンジョー奏者Winston Marshall(ウィンストン・マーシャル)は、運命の3月6日こう呟いた。

「新刊おめでとう、Andy Ngo。ようやくこの重要な一冊を読む時間が取れた。君は勇敢な男だ」

Andy Ngo(アンディ・ノー)は、長年に渡り極左集団ANTIFAを追い続

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キャンセルカルチャー:ホーリーランドのその先に

キャンセルカルチャー:ホーリーランドのその先に

キャンセルカルチャー:著名人をはじめ特定の対象の発言や行動を糾弾し、社会的制裁を加えて排除しようとする動きのこと。

東京オリンピック開会式の楽曲を担当する小山田圭吾氏が過去に雑誌上でいじめ加害を告白、その凄惨な内容に激怒した日本人が彼の辞任を求めている。一部でこれを「日本版キャンセルカルチャー」とする向きもあるが、同意しかねる。米国のキャンセルカルチャーは、その暴力性や社会的背景を鑑みても今回の

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