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【後編】選択の自由という呪縛:「道」を見出す、「固有生」を生きる(安冨歩『生きるための経済学──〈選択の自由〉からの脱却』)【基礎教養部】
本記事の下敷きとなっている本の簡潔な推薦文(800字書評)を以下のサイトで公開しています。是非ご一読ください。 〈選択の自由〉からの脱却「固有の生」を生きるには これまでの前編、中編を通して、「エリート不幸論」を題材としつつ、それが内包するエリート的イデオロギーの本質、すなわち〈選択の自由〉の追求とその盲点について、『生きるための経済学』(以下「本書」)の議論をベースとして語ってきたつもりである。 なぜ選択の自由が問題となるのか。それは一言で言えば、「今この自分」という
【前編】選択の自由という呪縛:エリート不幸論から始めて(安冨歩『生きるための経済学──〈選択の自由〉からの脱却』)【基礎教養部】
本記事の下敷きとなっている本の簡潔な推薦文(800字書評)を以下のサイトで公開しています。是非ご一読ください。 東大卒不幸論?最近、「東大卒不幸論」とも言うべき主張を目にする機会が増えた気がする。あるいはもっと裾野を広げて「高学歴なのに〜」の類のあれやこれや、と言ってもいいかもしれない。〜には大体「仕事ができない」とか「低収入」などが入り、しばしば発達障害などの社会生活を営む上で不利な気質と関連づけて論じられている。実際、東大卒の人生を考える会さんの以下の記事をはじめとして