トラウマと真実に気づく恐怖
こんにちは。
日本初のIAOTRC認定トラウマ回復コーチのEri Blueです。
(プロフィールはこちらから)
今日はX(元Twitter)で呟いた内容を深掘り。
以前出版した本(【アメリカ発最新】 心の傷の仕組みを知り 自分をはぐくむ: 生きづらさを癒し、自分とお友達になる)の中にも書いたのですが、子ども時のトラウマ。
本当は何がおかしくて、何が足りないのか子どもの時私たちは全部気付いているんですよね。だけど、それに気づいたところで、養育者の間違いを指摘してしまうことは、子どもであった私たちにとっては死を意味することと同じ。
だから、
(養育者や大人達がただ不仲で喧嘩しているだけなのに)
ー 私のせい?
ー 私が悪い子だから?
ー 理由は分からないけどとりあえず「ごめんなさい」
ー 産まれてきて、ごめんなさい
(養育者や大人達が自分では抱えきれないストレスのはけ口として、より力が弱い人に向けているだけなのに、私を怒ったり殴るのは)
ー 私が何かいけないことをしたから?
ー 私が悪い子だから?
ー 私には価値がないからなの?
ー 私はいらない子なの?
子どもの時私たちの脳はまだ未発達で、当然世間慣れなんかしていない。
そんな状態で、目の前で起こっている「異常な状況」を必死に理解したり、もっともな理由を探そうとします。だからこそ、真実とはかけ離れた理由を自分で無意識で作り上げてしまうことも。
そして、大人になってからも、自分を「自分ではぐくむ」ようなワークをしない間は、子ども時代にサバイバルするために作り上げた「嘘」を土台として人生を生きようとしてしまいます。
それこそ、底なし沼の中に必死に砂のお城を作ってしまったようなもの。
比較的体力がある間はよくても、年齢を重ねるごとに段々と地盤沈下。
そして自分が作り上げた生きていくためのサバイバル術が逆噴射したり、キャパを超えたときには(ストレスという名の水で)砂のお城が崩壊したり、流されてしまうことも。
これまで、必死に守ってきたものが壊れる。
それこそ、これまで大切に貯金してきたお金や証券が一瞬で「実は紙クズでした」って教えられるようなもの。誰だって、そんなこと知りたくもないし、気づきたくない。そしてわかっていても事実を認めたり突きつけられること怖くて当然ですよね。
それくらいサバイバー当事者が過去の事実に気づくことはとてもきつい作業なのです。だからこそ、時間をかけ、当事者が自分のタイミングでその事実に向き合う準備ができた時にだけ向き合える真実なのかもしれません。
何かの参考になれば幸いです。
では、また!
Eri Blue (エリ ブルー)
自分はぐくみ塾 塾長/Dr Blue Coaching 代表
1983年生まれ。イタリア・ミラノ大学大学院卒(生化学博士)。管理栄養士。日本初IAOTRC認定トラウマ回復コーチ。外資系企業勤務を経て独立。ACE*スコア7のACEサバイバー。(詳しいプロフィールはこちらから)
*ACE(逆境的小児期体験)についてはこちらから
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