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処方箋・群ようこ

中学生の頃、群ようこに出会った。
朝読書の時間に読む本を書店で探していたとき、かわいい花の表紙が
目に留まり、買って帰ったのが「れんげ荘」だった。
母に見せたら、有名な作家だよと教えてくれた。



19歳の冬、群ようこに出会った。
フィンランドに行く飛行機で映画を探していたとき、好きな女優が
目に留まり、食いついて観たのが「かもめ食堂」だった。
母に話したら、原作は群ようこだよと教えてくれた。



23歳の夏、群ようこを求めた。
家族関係や進路で消えたくなったとき、安らぎを求めて
買ったのが「パンとスープとネコ日和」だった。
母に「消えたいなら消えてもいいよ」と言われ、心が軽くなった。



私にとって群ようこは栄養で居場所。
きっとこの人にとっても栄養かつ居場所になるんじゃないかなと思って
幼馴染に貸してから早3年、返ってこない。

「勝ち組」人生に枯渇している人。

返さなくていいよ。

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