牙皎耀介

駆け出しの探求者。[芸術研鑽追究局/考究文学計画/詩作探査機設計(Artに興味のあるし…

牙皎耀介

駆け出しの探求者。[芸術研鑽追究局/考究文学計画/詩作探査機設計(Artに興味のあるしがない中年)]文学とともに生きる人。拙い詩。創作する人生でありたい。

マガジン

  • 幻想宇宙でうたう星々

    書きあげた拙い詩を詩集のようにまとめたもの。冬色。【耳をすませば星の声(前編)】【胸がときめく星の声(後編)】

  • 駆け出し探求者の痴れ言

    感じたことをぽつぽつと。たわい無い記事をまとめています。

  • ロマンスグレー着陸計画

    書きあげた拙い詩を詩集のようにまとめたもの。秋色。【消えかける浪漫(前編)】【灯しなおす浪漫(後編)】

  • 逃亡銀河の鼠たち

    書きあげた拙い詩を詩集のようにまとめたもの。夏色。【逃げのびた闇のなかで(前編)】【探りあてた光にすがる(後編)】

  • 未確認彷徨ポエトリー

    書きあげた拙い詩を詩集のようにまとめたもの。春色。【待ちわびる夢中船 (前編)】【乗りついだ自由船 (後編)】

最近の記事

【詩】 雨傘

ぽつぽつと 小雨になり やがて 止んで つぎつぎと 閉じてしまうひとたち 私はそれに倣えない みどりの草葉に 雨粒 ひかり 映り込む 妙な思案顔 私は私を 覆ってくれるものが ほしかっただけなのかもしれない 晴れ間がのぞいても 雨傘 ひとり そんな違和感を 拭えずに 抱えて No.88 ※X投稿詩を書き直したものです。

    • 【詩】 曇り空

      どんよりと 雨雲くらく 垂れ込めようと 青空 金色の陽が 変わらずにあるのだと 知っているから どしゃぶりの雨 耐えられる 浮かぬ顔 心労つらく 塞ぎ込もうと ささいな 喜び見つけ ほころんでしまうこと 知っているから やわないのちも 生きられる No.87 ※X投稿詩を書き直したものです。

      • 【詩】 おつかれさま

        起きている ひとみは いそがしい まだ見ぬ ステキなものに 出会いたくて いっしょうけんめい 見開こうとする まだまだ イキイキしていたいんだ こころに つよくひびかせたいんだ 感じたいんだ たまには うたた寝 ゆるしてあげよう 生きている ひとみよ 今日も おつかれさま No.86 ※X投稿詩を書き直したものです。

        • 【詩】 ありがとう

          選び抜かれた本たちは 華奢な指先で きれいに折られる ブックカバーに つつまれてしまうと 上機嫌 いっさつ いっさつ 丁寧なおしごと 胸の札 たどたどしい文字に 気がついて めずらしく わきおこる 感謝のきもち 先越され 伝えられない ありがとう マスクのせいにしておこう No.85 ※X投稿詩を書き直したものです。

        【詩】 雨傘

        マガジン

        • 幻想宇宙でうたう星々
          20本
        • 駆け出し探求者の痴れ言
          6本
        • ロマンスグレー着陸計画
          20本
        • 逃亡銀河の鼠たち
          20本
        • 未確認彷徨ポエトリー
          20本

        記事

          【詩】 おはよう

          おはよう ハナニラ そんなに身を潜めなくても きれいだよ おはよう アネモネ 目を見張るような 鮮やかさだね 見つけたよ オオイヌノフグリ かわいいねえ おはよう 励ましの音色 ひびかせてくれた ラッパスイセン 萎んでしまったから さびしいよ 川沿いの 朝の色彩 花たちと 交わそう おはよう ハル終わるまで No.84 ※X投稿詩を書き直したものです。

          【詩】 おはよう

          【詩】 桜

          心細さ 羽織り 伏し目がち そんな私を あなた また 慰めてくれるのですね 幹に隠している 深いかなしみ そろそろ 私にも 打ち明けてくれませんか 羨望ばかり 映してしまう 私の瞳に さくらいろ やさしく 微笑みかけてください 憂鬱ばかり 拾ってしまう 私の指に はなびら すこしだけ いっしょにいてください No.83 ※X投稿詩を書き直したものです。

          【詩】 桜

          【詩】 夢

          いけませんよ ここは 捨て場所なんかじゃありません あなたの悔しさ もう たねになっていますから 新しい つぼみで はな開くように こっそり 祈ってみませんか? たいそうでも ささやかでも 笑いません 生きるために 支えとして 踏ん張ってくださるのなら この先は 花園 育んで 込めてみてください あなたの想い あなたの夢に No.82 ※ X投稿詩を書き直したものです。

          【詩】 夢

          【詩】 春

          億劫との約束 やぶりたくなるのは 春が 親切だからでしょうか 日陰で丸まる虫に似た 小心者も あたたかい 陽射しを浴びて うつくしい 花々に見惚れて 春の 贅沢なひとときに おぼれたくなるのです 体の深部から ゆりうごかされれば 頼りない 脚力でも うずうずして 春を 駆けめぐりたくなるのです No.81 ※ X投稿詩を書き直したものです。

          読みたい本がたくさんあるので、しばらく「読み」に比重を置こうと考えていたのですが、なかなか……。 本はぼちぼち読み進めていくとして、今年はいろいろな方の記事も読ませていただきたいと思っております。 ちょろちょろ書いたりもしますけれど。

          読みたい本がたくさんあるので、しばらく「読み」に比重を置こうと考えていたのですが、なかなか……。 本はぼちぼち読み進めていくとして、今年はいろいろな方の記事も読ませていただきたいと思っております。 ちょろちょろ書いたりもしますけれど。

          なんとか書き上げました。暗色が濃く出てしまった感じですが、自分の内にあるものを、こねくりまわすように書いた言葉です。これらを詩と呼んでよいのなら、私は詩とともに歩み、生きてゆきたいと思います。 ひとまずここで、一段落着きます。作品をお読み頂いた方、ありがとうございました! 深謝。

          なんとか書き上げました。暗色が濃く出てしまった感じですが、自分の内にあるものを、こねくりまわすように書いた言葉です。これらを詩と呼んでよいのなら、私は詩とともに歩み、生きてゆきたいと思います。 ひとまずここで、一段落着きます。作品をお読み頂いた方、ありがとうございました! 深謝。

          [80] 星々の歩み

          白い吐息の行き先 見あげると 星空は 胸のときめき 冬のダイヤモンド さまざまな想いが 詰まっています おおいぬ こいぬ オリオンと 感じられる者には感じられるのです あなたの声を聴かせてください あなたの声にならない声を聴かせてください ひとつ 選べるのなら あのほしです あのほしに惹かれます シリウスでも プロキオンでも リゲルでもなく 名前もわからない あのちいさなほしです ひかりが望めば となりのほしともつながれるでしょう うつくしい輪だってできあがるでしょう

          [80] 星々の歩み

          [79] 銀河ステーションの約束

          病床で聞かせてくれた あの物語のあらすじが忘れられません 一足さきに旅立つ 私のカバンには 録音してくれたきみの声を 詰めこみました ながいながい 列車の道中で 退屈しないように イヤホンから あのほしの物語に 身を委ねます 私たちが愛したステーションへと 向かいながら 心残りと言えば心残り 完成を夢みながら 未完のままの物語 置き去りにされた 無念の紙屑 引き継いでくれるのは きみだけ きみのイメージする力は無限だから きっと果たしてくれる 私は信じています 新しく生ま

          [79] 銀河ステーションの約束

          [78] 宝石

          人間生活を営むことで 大なり小なり 肉体には苦悩がたまってゆく どんなに立派な言葉でも どんなに素敵な言葉でも この皮膚が受け入れなければ この心が受け入れなければ 空虚な文字列 伏せ字のごとく 見えなくなる 聞こえなくなる 失望できないのは 珠玉の言の葉 どこかに埋もれていると信じているから 掘り当てたいのだ めいっぱい喜びたくて めいっぱい癒されたくて めいっぱい慰められたくて ひとり ずぶずぶ沈んでしまうとしても 死を想えば この世の正しさがなんであろう この世の幸

          [78] 宝石

          [77] 名もなき花のメロディー

          むくりと起きあがると、さわさわささやく草むらのうえ、まじまじと見つめた両手は少女でした。こそばゆい指先には冬越しのナミテントウが遊んでいました。ためらいを残して、ゆっくりと飛び立ちます。目で追えば、暗闇の先には満天の星空。 どうしてこんなところにいるのかしら。まるで思い出せない不思議さ、それさえも忘れてしまうほどに、少女のこころはぽっかり。やさしい風の口笛に、まぶたを閉じます。 目を開くと、か細い茎をにぎっていました。先端に垂れるつぼみ。かつて愛でた記憶が、少女の全身によみ

          [77] 名もなき花のメロディー

          [76] 繊細人間代表みたいな顔をして

          想うことの半分 いえ ほとんど 声を上げられずに 弱りきり 夜をさまようひとの こころ やわらげるような 言葉になれたら ひとりきりになりたい気持ちと ひとりきりになりたくない気持ち抱え まっさらな 月のひかりに 星のまたたきに すがりつくひとの 苛むジレンマ そっと 溶かしてあげられるような ひとときになれたら 鬱積に押しつぶされ ほんとうの声を失い もうこれ以上 生きれないよ もうこれ以上 生きれないの それだけは はっきりと声にして おもいつめるひとの ひとしずくの

          [76] 繊細人間代表みたいな顔をして

          [75] この種に忍ばせる未来

          わたしには あかるい未来はありません 愛情も友情も どこか偽善的で よそよそしく 遠ざけては 孤愁の苦しみ 正解のないことだけが 救いでした あなたにも あかるい未来はありません あなた さびしい生き方しかできなかったのでしょう かなしい生き方しか見えなかったのでしょう わたしだって たいへん 堪えているのです それでも生き抜くために 貧相な心象風景に 頼りきっています しあわせでなくたって はずれていたって 踏みとどまれば やすらかな境地にも 辿り着けるものと 信じて……

          [75] この種に忍ばせる未来