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[76] 繊細人間代表みたいな顔をして

想うことの半分
いえ
ほとんど 声を上げられずに
弱りきり
夜をさまようひとの
こころ やわらげるような
言葉になれたら

ひとりきりになりたい気持ちと
ひとりきりになりたくない気持ち抱え
まっさらな
月のひかりに
星のまたたきに
すがりつくひとの
苛むジレンマ
そっと 溶かしてあげられるような
ひとときになれたら

鬱積に押しつぶされ
ほんとうの声を失い
もうこれ以上 生きれないよ
もうこれ以上 生きれないの
それだけは
はっきりと声にして
おもいつめるひとの
ひとしずくの
涙になれたら

繊細人間代表みたいな 思いあがり

敵わぬ文学の問いかけ
いたぶられながらも
だれかの命懸けの活字にだまされたくて
今日も また
生き延びようとする


※幻想宇宙でうたう星々
(胸がときめく星の声 後編)

お読みいただきありがとうございました。なにか感じていただければ幸いです。