[27] 拝啓お天道さま
不安を抱いてしまう暗夜には、あなたのまばゆさが待ち遠しいのです。東雲のお空は、なぜこんなにも沁みてしまうのでしょう。雨天の際はおすがた拝見できませんが、おやすみされることもなく、毎朝、わたくしたちに光を降りそそいでいただき、ありがとうの感謝でいっぱいです。
息子の名にあなたの名を拝借させてもらってから、数十年が経ちました。健全で立派なおとなに成長し、名に恥じぬ輝かしい人生を––––送っているわけではないのです。申し訳ありません。うじうじうじうじ、もじもじもじもじ、顔に泥を塗る