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サッカーを学ぶ

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サッカーについて考察しております。主に統計的手法。そして、法学・社会学的手法を用いております。また、ゲーム理論を用いた分析もいずれは行いたいと思います。
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#スポーツ

「星勘定」のためのツールー予選リーグ突破をシミュレーションする。「突破のホライゾン」

「星勘定」のためのツールー予選リーグ突破をシミュレーションする。「突破のホライゾン」

いよいよオリンピックだ。

様々な競技で予選リーグが始まるが、予選リーグの「星勘定」を行いたいとき、色々なパターンがあって、頭が混乱することがあるかもしれない。

そんなとき、あらゆるシチュエーションを一つのグラフにまとめられるとしたら、どうであろうか。私が使っているモデルをぜひ皆様に紹介したい。
「突破のためのホライゾン」というものである。

ここでは、近年で、最も思いだすことができるスポーツ・

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攻撃回数③ サッカーは失敗のスポーツ

攻撃回数③ サッカーは失敗のスポーツ

サッカー中継では、試合中に「ボール保持率」というスタッツが視聴者に紹介されることがままにある。

この数字を見て、「えっ、実感と違うな」となることはないだろうか。

結論から言おう「ボール保持率」はノイズなのである。
そのノイズを取り払ってみると、聞こえてくるのは、「攻撃回数」というビートである。

一般的に、ポゼッション率が高いチームが攻撃的なのが球技である。例えば、アメフトではポゼッション率が

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5men out の思想 得点期待値の高い場所には立つな。

5men out の思想 得点期待値の高い場所には立つな。

先日、ボストン・セルティックスの優勝をもってNBAファイナルが幕を閉じた。その中で、ボストン・セルティックスが「5men out」という攻撃戦術をとっていた。従来、バスケットボールでは、少なくとも1人は3ポイントラインの内にポストアップさせるのが定石であった(例えば、センターをローポストに配置していた。)この戦術(いや選手の初期配置といった方がいいだろう。)は、3ポイントラインを取り囲むように5人

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攻撃回数②-空白の30秒間?

攻撃回数②-空白の30秒間?

パス数、ポゼッション率より攻撃回数に着目しよう。

ほぼ全ての球技では自らの攻撃が終われば、相手方に攻撃権が移る。例えば、バスケットボールでは、ざっくり言えばシュートの成否にかかわらず、自らがシュートをすると今度は相手のシュートを守備しなければならない。テニス、卓球などのネット系のスポーツにおいては、明白である。この事象に着目して、近年バスケットボール解析では「ペース」という指標にハイライトがあた

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