三島義則(子ども日本語講師、オンライン家庭教師、IBDP日本語Aチューター)

2019年にオランダで日本語教室Edubleを開設、その他にオンライン家庭教師(日本在住のお子様向け)、IBDP日本語A学習サポートもしております。大阪の公立高等学校で8年間教諭をしていました。「社会全体の幸福度を高めるための学び」をテーマに活動しています。

三島義則(子ども日本語講師、オンライン家庭教師、IBDP日本語Aチューター)

2019年にオランダで日本語教室Edubleを開設、その他にオンライン家庭教師(日本在住のお子様向け)、IBDP日本語A学習サポートもしております。大阪の公立高等学校で8年間教諭をしていました。「社会全体の幸福度を高めるための学び」をテーマに活動しています。

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    幅広い視野で考える力を鍛える「哲学」の魅力〜考える力のない人が増えることへの危機感【262】

     かつては、偏差値の高い学校に進学し、大企業に正規雇用で勤めること、マイホームやマイカーを持っていること、というような「経済面での幸せ」が先行してきた現在、日本の精神的幸福度は満たされにくい状態にあります。  今は自分が幸せだと思った生き方を考えて選択する時代です。他者の評価軸で「幸せ」を手に入れたとしても、何か満たされない状態になってしまいます。  ただ、物事の本質を捉えようとする学びはまだ日本の教育現場には根付いていないのが現状です。  もちろん、生活の中で早く答えを

      • 子どもが自主性を育てるための家関わり〜家庭学習に関する考察まとめ【261】

         前回の記事で、「家庭学習に必要な保護者の考え方や姿勢」についてまとめました。そして、今回の記事ではそれを実践しながらこれまでに私自身が考えたことをまとめています。  いろんなことがスピーディになっている社会の中で、子どもの自主性を待つというのは、よほど意識しないと難しいです。ついつい、何かを急かしてしまう、問題を見て考えているのに「早くしなさい!分からないの?」などと余計な声かけをしてしまうこともあると思います。  ただ、日々の小さな積み重ねが子どもの生きる力の土台になって

        • 子どもの自主的を家庭教育で育むには?〜家庭学習における保護者の関わりのヒント【260】

           今回もベネッセの保護者通信から共有しておきたいことを記録しておきます。家庭学習で「子どもが自主的に取り組むには?」という難しいテーマです。私も学習教室で子どもたちの学習サポートをさせていただきながら、我が子の家庭学習で苦戦しています。  上手くいかないと感じた時は、いろんな情報にあたってみることで共通している重要なことが見えてくるものです。今回はそういった視点から、「子どもが自主的に学ぶために必要なこと」について、私自身が重要だと思ったことについてまとめていきたいと思います

          • ゲーム依存になる子とならない子〜家庭にゲームを入れるとなったら何に注意したらよいのか?【259】

             最近、保護者の方と話題になる「子どもとゲームの向き合い方」について、一般的にどのような見解があるのかを知りたいと思い、調べてみました。  WHOが2019年に「ゲーム依存」を認定したことで、ゲームの危険性を認知できたとともに、子どもがゲームをしたいと言ってきた時に過剰に反応してしまうケースもあります。  しかし、実際のところどういった状況が「ゲーム依存」なのかがはっきりと分からないままでは、偏った判断をしてしまう可能性もあります。 また、ゲームに限らずNetflixや

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          • 【Eduble日本語教室の実践記録】
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          • 【私の「探究学習」ポートフォリオ】
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          • 【オランダ生活・教育 vanaf 2020】
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          • 【国際バカロレア(IB)教育から学ぶこと】
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          • 【日本語講師 手記】
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          • 【IBDP日本語A 2021〜取扱説明書(SSSTも含む)】
            三島義則(子ども日本語講師、オンライン家庭教師、IBDP日本語Aチューター)

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            授業の中で日本文化に触れる〜小学6年生の授業で「狂言」を鑑賞【258】

             日本語教室の授業記録です。小学6年生の子がかつて日本にいた頃、学校に伝統芸能の活動をするクラブみたいなのがあったようで、自分はそれにあまり関わったことがないということだったので、一度鑑賞してみようということになりました。  そして、6年生の国語の教科書を使って「狂言 柿山伏」を紹介する文章を読み、狂言の魅力や話の大筋をおさえてから、大蔵流狂言善竹会の柿山伏(ダイジェスト版)を鑑賞しました。  日頃は「日本語と英語」とか「日本語とその他の言語」というような対立構造を取りがち

            学校や家庭の状況に合わせて学習課題を設定する〜継承語としての日本語学習に必要な環境設定【Aflevering.257】

             今回は、私が日本語教室で行っている継承語サポートについて大切にしていることを記録しておきます。この記事では、小学校高学年や中学生についてです。 授業はあくまで自然な会話の中で 私の授業では、日本語での関わりを楽しめる授業設計をしています。学年や子どもの日本語レベルに合わせた教科書を使った学習や漢字学習も行いますが、何よりも日本語での対話を大切にしています。  冬休みが終わったので、授業の中で年末年始の過ごし方について話していました。その時、お節料理やお雑煮、お餅など「日

            子どもへの「過干渉」を見直そう〜約3年ぶりの日本一時帰国【Aflevering.256】

             日本に一時帰国をして感じたことを記録しています。今回は、保護者の子どもとの関わり方について気になったことを書きました。過干渉については、我が家でも重大な課題であり、常にそうならないように心がけないとついついあれやこれやと口出ししてしまいそうになります。  年末年始に娘と一緒に公園に遊びに行ったところ、親子もしくはお友達同士で楽しそうにのびのびと遊んでいる姿が見られました。お休みになってから、子どもたちが家族と楽しそうに過ごしている、そんな素敵な光景がオランダに戻った今でも

            家庭で子どもが話しやすい雰囲気とは?〜詮索ではなく受け止める姿勢を【Aflevering.255】

             今回もBenesseが発行している「保護者通信」を読んで参考になったことをまとめていきます。  私が小学生の頃、家で学校での様子を聞かれることはほとんどありませんでした。それは私自身とても楽でしたが、かえってちょっとした悩みがある時に親に言ってもあまり真剣に取り合ってもらえず自分でどうにかするしかありませんでした。  基本的に小さな悩みは自分の力で解決するのが一番良いと思いますが、友達関係の悩みや仲間はずれにされた時などに参考になる意見などももらえなかったため、どうして良

            悩める就活生との対話から感じる日本教育の課題〜約3年ぶりの日本への一時帰国②【Aflevering.254】

             日本に一時帰国した時、私が元々勤めていた公立高校の卒業生と久しぶりに会う機会がありました。その子は、私の退職と同じ時期に高校を卒業し、大学に進学した元生徒です。そして、これから就職活動が始まるタイミングで相談したいことがあると声をかけてくれました。 「将来自分のやりたいことが分からない」 「今の自分が社会に出て何ができるか分からない」 「自分の強みは何か分からない」  私が高校教員の時から、そういった悩みを持つ生徒がたくさんいました。そもそも、子ども自身に将来の選択権が

            家庭学習の土台を作ろう〜保護者に求められる「見守る」姿勢【Aflevering.253】

             小学生になった子どもの家庭での学習習慣を付けたい時、苦労を感じる保護者の方も多いのではないでしょうか?特に海外生活で日本語の力をつけていくためには家庭学習の役割は大きいのは間違いありません。しかし、子どもが嫌がっているのに無理やり勉強させるのは、日本語能力以上に失うものが出てきてしまいます。 家庭学習について、保護者が持つべき姿勢について「ベネッセ保護者通信」から学んだことをまとめておきたいと思います。 学習とはいっても特別なことをする必要はなく、子どもとの関わり方につい

            自分で考えて判断できる余地を〜約3年ぶりの日本への一時帰国①〜【Aflevering.252】

             先日、約3週間に及ぶ日本への一時帰国からオランダに戻ってきました。 2020年のオランダ移住から約3年ぶりの日本だったので、関西国際空港に着いた途端「見慣れた風景だけれど懐かしい」という何とも不思議な気持ちがしました。  2020年からはしばらく国境を越えることが難しくなっていましたが、ようやく日本に一時帰国し家族や友人との大切な時間を過ごすことができました。  そして今回、日本からオランダに戻ってきた時に「僕はオランダに戻ってきた」という感覚がありました。元々日本は「帰

            読書リストの記録(2021・2022年) 【Aflevering.251】

             2022年は日本語教室運営が大きく変わる年でした。小規模の個別サポートから、システマチックな運用が必要になる中規模での教室運営への移行するためにかなりの時間を要した時期は、あまり読書をする余裕が持てませんでした。  日本に帰ってからは、教育だけではなく社会全体の幸福度が上がるためには「政策」という観点も重要だと考えるようになり、政治の仕組みや国民に必要な政策がどのように議論され決定されているのかについて知りたいと思い、それらに関する本を読んでいます。  オランダで出会っ

            「非認知能力」は認知能力の土台である〜ジェームズ・ヘックマンの研究【Aflevering.250】

             IQやテストの点数など、目につきやすいものに囚われて、その土台となる学習意欲や忍耐力、努力する力が、その子にどれぐらい育まれているのかを考えたことはありますか?  子どもが学校で取り組んだ学習課題を持って帰ってきた時、例えば計算や文字の読み書きのプリントを見て間違えたところばかりを指摘してしまってしまうことがあるかもしれません。  「勉強ができなければその子が将来は、、、」と心配する気持ちそのものが子どもに余計な不安を与えるようになります。  しかし、目につきやすい認知

            子どもの幸福度を上げるためには、まず周りの大人が自分の幸せを確保しよう〜アーミッシュ教授の研究【Aflevering.249】

             イギリスのエセックス大学のジョン・アーミッシュ教授が2011年に行った調査が示した結果です。 両親、特に母親の幸福度が子どもの幸福度に関係する 子どもの満足度は、「両親との関係、特に母親の幸福度との関係がある」ということが分かりました。つまり、保護者や周りの大人が自分の幸せを犠牲にした上での子どもの幸福度は成り立ちにくいということです。  「子どものために自分を抑え込み過ぎると、そのストレスが逆に子どもに悪影響を与える」と考えれば、大人自身も自分らしく生きること、自分の

            学びの原動力を育てるニューススピーチと調べ学習

             最近は授業の前に自分の関心のあるテーマでプレゼンをしたり、関心を持ったニュースについて話してもらう機会が増えてきました。  特に小学4年生ぐらいになると、社会全体や世界情勢などの質問が出てくることが増えてきます。学校でもそう言ったテーマを取り入れているのだと思いますが、子どもの発達段階として抽象的な思考ができるようになってくるため、少しずつ自分が見えている世界が広がり、世の中への関心が高まりやすい時期なのかなと感じます。  そこで、自分の関心のあるテーマについて話しても

            努力やプロセスを褒めよう!〜ドゥエック博士の研究【Aflevering.247】

             褒め方で子どものやる気が変わるというのはご存知でしょうか。かつて2015年に娘が生まれる時、子育てに関する本を読んで私自身が学んだことです。このことについて、先日調べ直したのでここにまとめておきたいと思います。 褒め方で子どものやる気は大きく変わる スタンフォード大学キャロル•ドゥエック博士の研究によると、子どもの「能力や結果」を褒めるのと、「努力やプロセス」を褒めるのとでは、その後の子どもの考えや行動が大きく変わることが分かったそうです。  結論としては、生まれもつ能