三島義則(IBDP日本語Aチューター、小・中学生の継承語学習、日本の高校・大学受験オンライン)

2019年オランダで日本語教室Edubleを開設、その他オンライン家庭教師(日本在住の…

三島義則(IBDP日本語Aチューター、小・中学生の継承語学習、日本の高校・大学受験オンライン)

2019年オランダで日本語教室Edubleを開設、その他オンライン家庭教師(日本在住の生徒向け)、IB日本語サポートもしております。大阪の公立高等学校で8年間社会科の教諭をしていました。幅広い年齢の子どもたちの学習サポートをしながら、オランダで学んだことを記録しています。

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記事一覧

我が子が通うオランダ現地校「朝の授業参観"Inloopochtend"」[455]

 新しい学年がスタートして約1ヶ月が経ち、朝の授業参観が行われるということで、子どものクラス見学に行ってきました。2週目のクラス保護者会は妻が行ってくれ、今回は…

大人は大人、子供は子供で楽しむ家族の食事会[454]

 先日子どもの元クラスメイトの家族と食事をしてきました。訪問させてもらった家族のご主人がかつて日本に滞在していた(90年代!)こともあり、日本食を食べたいというリク…

海外で生まれ育った子の日本語が飛躍的に伸びた例(3年のサポート経過)[453]

 今日は私が継承語として日本語を学習するサポートをしている子どもたちの中で、飛躍的に日本語の力が伸びたと判断できる事例があったので、ここに記録しておきます。その…

子育ての日々は忙しいけれど、「我が子との時間」は人生の中ではかなり短い![452]

 妻が出張で家を離れていたワンオペ1週間がやっと終了しました!  夕方からの教室でのレッスンはお休みさせてもらい、朝からお迎えまで時間のみの対応にして、娘が帰っ…

人生の満足度を客観的に計測する「人生の満足度尺度」[451]

 イリノイ大学のエド・ディーナーが開発した「人生満足度尺度」という自分の人生満足度について測る質問があります。5つの質問に1〜7の数字を当てはめていきます。日本人…

オランダの新年度〜あっという間の夏休み[450]

 私が住んでいるオランダの地域では、今週から新年度がスタートしました。子どもが学校に行っている間、久しぶりに始めたランニングでビーチに行くと、学校や会社のメンバ…

「自分が今幸せなのかどうか」を客観的に見るための"PERMA"[449]

 2011年にセリグマンというポジティブ心理学の父と呼ばれる博士が"PERMA"を提唱しました。これは、ウェルビーイングに関する5つの領域の頭文字をとったもので示されてい…

「お金と幸せ」の関係 - 年収が上がれば幸福度はどんどん高まる、ただし、、、[448]

 2010年にノーベル賞を受賞し、2024年3月に亡くなったダニエル・カーネマンはかつて「幸福度が最も高い年収は7万5000ドル」と発表しました。それ以来は、収入がある一定ま…

小学校低学年は「楽しかった!」で学ぶ下地を作る[447]

 今回はオランダの学習教室の日本語クラスの授業方針について紹介をさせていただきます。 学力の基盤となる「日本語活動」を重視 小学生クラスの低学年の子たちは、継承…

書くルールよりも「書く喜び」を感じる作文指導を目指して[446]

 オランダのデン・ハーグにある学習教室の日本語クラスでは、子どもたちが作文を通して自分を表現することの喜びを感じられるサポートを心がけています。今日は久しぶりに…

第6回ヨーロッパ周遊記(2024.8)13ドイツ🇩🇪トリーア[445]

 旅行最後に訪れた場所は、ドイツ最古の都市と言われるトリーアです。トリーア大聖堂、カール・マルクスの生家、その他にローマ帝国時代の遺跡が残っている魅力あふれる場…

第6回ヨーロッパ周遊記(2024.8)12フランス🇫🇷ストラスブール[444]

 ヨーロッパ旅行8日目(2024/08/06)はフランスのストラスブールに来ました。ここはアルザス地方の街で、ドイツとフランスの国境地帯にある都市です。ここはフランスとドイ…

第6回ヨーロッパ周遊記(2024.8)11ドイツ🇩🇪アルプシュタット・ホーエンツォレルン城[443]

 ノイシュヴァンシュタイン城の後はフランスのストラスブールに向かいます。距離がかなり離れているので、ドイツのアルプシュタットに一泊しました。夕方に到着し妻も子ど…

第6回ヨーロッパ周遊記(2024.8)⑩ドイツ🇩🇪ノイシュヴァンシュタイン城[442]

 オーストリアのレッヒに滞在した後は、ハイライン179やフュッセンなどに立ち寄り、いよいよ世界遺産ノイシュヴァンシュタイン城に来ました。日本で学ぶ世界史では耳にす…

第6回ヨーロッパ周遊記(2024.8)⑨ドイツ🇩🇪フュッセン[441]

 ドイツ縦断旅行6日目は、オーストリアとの国境付近にある街フュッセンに訪れました。小さな規模の街ですが、ヴァイセン湖とフォルクゲン湖に囲まれ、ロマンチック街道の…

第6回ヨーロッパ周遊記(2024.8)⑧オーストリア🇦🇹ハイライン179[440]

 オーストリアのレッヒに2日間滞在したあと、ハイラインというかなり高い場所にかけられた橋で有名な場所に訪れました。ここはエーベンブルク城があった場所の麓から向か…

我が子が通うオランダ現地校「朝の授業参観"Inloopochtend"」[455]

 新しい学年がスタートして約1ヶ月が経ち、朝の授業参観が行われるということで、子どものクラス見学に行ってきました。2週目のクラス保護者会は妻が行ってくれ、今回は私が行ってきました。  私の子どもが通っている学校は、いたってオランダのクラシックな学校です。オルタナティブ的な要素が強いわけでもなく、私たちがイメージするような一般的な授業が行われます。理科や社会の科目は統合されていて、そこではグループワークで何かを調べたり制作をします。また、学校の基本方針もありますが、担任によっ

大人は大人、子供は子供で楽しむ家族の食事会[454]

 先日子どもの元クラスメイトの家族と食事をしてきました。訪問させてもらった家族のご主人がかつて日本に滞在していた(90年代!)こともあり、日本食を食べたいというリクエストをもらって、私たちは簡単にできる手巻き寿司と焼き魚を持っていきました。  そのご家庭は、ご主人がオランダ以外にもルーツを持っており、アジアで暮らした経験があります。奥様もオランダの隣、ドイツ出身です。3人の素敵な子どもたちは、オランダ語以外にもドイツ語や英語を話します。こういった家庭を見ると、「オランダ人」や

海外で生まれ育った子の日本語が飛躍的に伸びた例(3年のサポート経過)[453]

 今日は私が継承語として日本語を学習するサポートをしている子どもたちの中で、飛躍的に日本語の力が伸びたと判断できる事例があったので、ここに記録しておきます。その子はMさん(仮名)で、ここでは日本語の発達状況について述べていきます。私はMさんを不定期のレッスンではありますが、3年間日本語の担当をしています。彼女のサポートをスタートした時に書いた記事がこちらになります。  結論から言うと、現在のMさんは語彙力が飛躍的に伸び、日本語の会話を聞いていても違和感のある表現がほとんどな

子育ての日々は忙しいけれど、「我が子との時間」は人生の中ではかなり短い![452]

 妻が出張で家を離れていたワンオペ1週間がやっと終了しました!  夕方からの教室でのレッスンはお休みさせてもらい、朝からお迎えまで時間のみの対応にして、娘が帰ってきてからは習い事に連れて行ったり友達とのプレイデート、誕生日パーティーなどに連れていきました。  いつもは放課後は仕事でパンパンなので、忙しいながらも久しぶりに子どもに関われる1週間となりました。 ほぼ子ども中心の生活 学校も送り迎えが必要なので両方こなして、娘が学校に行ってる間に家事をちょこちょこしながらオン

人生の満足度を客観的に計測する「人生の満足度尺度」[451]

 イリノイ大学のエド・ディーナーが開発した「人生満足度尺度」という自分の人生満足度について測る質問があります。5つの質問に1〜7の数字を当てはめていきます。日本人の平均は18.9になるそうです。 ・前野隆司、前野マドカ『ウェルビーイング』 ・日本きらめき協会HPより

オランダの新年度〜あっという間の夏休み[450]

 私が住んでいるオランダの地域では、今週から新年度がスタートしました。子どもが学校に行っている間、久しぶりに始めたランニングでビーチに行くと、学校や会社のメンバーがチームビルディングのためにいろんなところでアクティビティをしていました。この風景を見ると新しい何度が始まったと感じます。  私の子どもはグループ6(日本の小学校4年生)になり、学校生活が再び始まっています。今日は夏休みの振り返りと新年度の私個人の意気込みについてまとめておきたいと思います。 あっという間の6週間の

「自分が今幸せなのかどうか」を客観的に見るための"PERMA"[449]

 2011年にセリグマンというポジティブ心理学の父と呼ばれる博士が"PERMA"を提唱しました。これは、ウェルビーイングに関する5つの領域の頭文字をとったもので示されています。彼は、この5つを満たしている人は幸せだと言っています。私たちの「幸せ」という、重要だけれども曖昧な概念をより分かりやすくするため、子どもたちの幸せを考える前に大人自身がどのような状態にあるのかを考えてみることも大切だと思います。 "PERMA"とは?①ポジティブな感情をもつ人は幸せ  嬉しい、面白い

「お金と幸せ」の関係 - 年収が上がれば幸福度はどんどん高まる、ただし、、、[448]

 2010年にノーベル賞を受賞し、2024年3月に亡くなったダニエル・カーネマンはかつて「幸福度が最も高い年収は7万5000ドル」と発表しました。それ以来は、収入がある一定まで高まれば私たちが感じる幸福は十分になるという考えが広まっていました。しかし、同氏が共同研究を行った結果、2023年にはそれを覆す説が打ち出されました。幸福度が低いグループでは年収と幸福度の上昇は頭打ちになるが、幸福度が高いグループでは年収が10万ドル以上になるとさらに幸福度が高まる、ということが分かった

小学校低学年は「楽しかった!」で学ぶ下地を作る[447]

 今回はオランダの学習教室の日本語クラスの授業方針について紹介をさせていただきます。 学力の基盤となる「日本語活動」を重視 小学生クラスの低学年の子たちは、継承語としての日本語だけでなく学習の下地を作る大切な時期でもあります。そのため、読み書きの基礎は行うものの日本語を使った活動をたくさん取り入れています。  例えば休み明けの授業に絵日記を書いて発表をしたり、遊びなどで子どもたちがルールを一緒に作ったりします。  絵日記は自分の楽しかった経験を文章にするので、漢字や作文に

書くルールよりも「書く喜び」を感じる作文指導を目指して[446]

 オランダのデン・ハーグにある学習教室の日本語クラスでは、子どもたちが作文を通して自分を表現することの喜びを感じられるサポートを心がけています。今日は久しぶりに教室でのレッスンが再開され、子どもたちの文章表現について感じたことをまとめます。 作文好きと作文嫌い 作文が好きになる子と嫌いになる子とではどのような違いがあるのでしょうか。それはもちろん、文章を書くことが得意なのか苦手なのかということが影響することもありますが、作文を書いた時に「形式や誤字脱字のチェックが中心になる

第6回ヨーロッパ周遊記(2024.8)13ドイツ🇩🇪トリーア[445]

 旅行最後に訪れた場所は、ドイツ最古の都市と言われるトリーアです。トリーア大聖堂、カール・マルクスの生家、その他にローマ帝国時代の遺跡が残っている魅力あふれる場所です。  人気の観光地なので、昼過ぎにいくと中心部の駐車場はかなり混雑していました。時間に余裕をもっていくといろいろな場所をまわることができると思います。 トリーア大聖堂 1986年に世界遺産に登録されました。ドイツ最古の都市にあるだけに、過去のヨーロッパ建築のいろんな様式が統合されているそうです。 カール・マル

第6回ヨーロッパ周遊記(2024.8)12フランス🇫🇷ストラスブール[444]

 ヨーロッパ旅行8日目(2024/08/06)はフランスのストラスブールに来ました。ここはアルザス地方の街で、ドイツとフランスの国境地帯にある都市です。ここはフランスとドイツの両方の領土になったことがあるため、ドイツの木組の家も見られます。世界史の中でドイツ・フランスの領土問題に現れる「アルザス地方」は、まさに人の移動が盛んな街だったとされています。 ノートルダム大聖堂サン・ピエール・ル・ジュヌ教会 ストラスブール最古とされるこの教会は、1000年代に建てられたそうでかなり

第6回ヨーロッパ周遊記(2024.8)11ドイツ🇩🇪アルプシュタット・ホーエンツォレルン城[443]

 ノイシュヴァンシュタイン城の後はフランスのストラスブールに向かいます。距離がかなり離れているので、ドイツのアルプシュタットに一泊しました。夕方に到着し妻も子どもも疲れていたのですが、せっかく立ち寄った場所なので街を見ておきたいと思って少し時間をとって散策してきました。 アルプシュタット(Albstadt) アルプシュタットはストラスブールに向かう途中に立ち寄った場所ですが、宿泊したB&Bホテルは2024年に新しく建てられたホテルのようで内装はかなりきれいで、ホテル前の駐車

第6回ヨーロッパ周遊記(2024.8)⑩ドイツ🇩🇪ノイシュヴァンシュタイン城[442]

 オーストリアのレッヒに滞在した後は、ハイライン179やフュッセンなどに立ち寄り、いよいよ世界遺産ノイシュヴァンシュタイン城に来ました。日本で学ぶ世界史では耳にすることのない場所ですが、世界遺産にも指定されているのでどのような魅力があるのか楽しみでした。実際にここに訪れる観光客の数も多いみたいで、事前予約をしていないと当日券の販売はかなり限られているそうです。今回、私たちは城を一度見ておきたいと思っていたので、チケットは当日券で買うことができれば入るつもりでしたが、見事に当日

第6回ヨーロッパ周遊記(2024.8)⑨ドイツ🇩🇪フュッセン[441]

 ドイツ縦断旅行6日目は、オーストリアとの国境付近にある街フュッセンに訪れました。小さな規模の街ですが、ヴァイセン湖とフォルクゲン湖に囲まれ、ロマンチック街道の終着点の綺麗な街でした。  美しい彫刻かと思いきやただの絵だという「騙し絵」でも有名な街だそうで、立ち寄った修道院にもそのような装飾が見られました。 旧市街と美しい城や修道院レッヒ川の滝(Lechfall) フュッセンの街から10分ほど歩いた場所にレッヒ川の滝があります。こじんまりとしていますが、駐車場もあります。橋

第6回ヨーロッパ周遊記(2024.8)⑧オーストリア🇦🇹ハイライン179[440]

 オーストリアのレッヒに2日間滞在したあと、ハイラインというかなり高い場所にかけられた橋で有名な場所に訪れました。ここはエーベンブルク城があった場所の麓から向かいの山にあるクラウディア要塞の近くにかけられている橋が"Highline 179"です。城はほぼ城壁だけが残っているような状態で、城内のツアーなどはなくただ城跡を見て回る感じになります。そのため、この場所は吊り橋とジップラインと山から見た景色を楽しむような感じの場所になっています。ちなみに私はチャレンジしようと思って家