よしえ

群馬県の山の中に在住。二拠点生活に近し。主に酒にまみれて生息中です。 日々のこと、えほ…

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群馬県の山の中に在住。二拠点生活に近し。主に酒にまみれて生息中です。 日々のこと、えほん、小説など https://twitter.com/Yoshie_ten

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【えほん】丸いたましい

あるところに、丸いたましいがありました。 丸いたましいは、あたたかい光の輝きのような、色素のない色ををしており、見る人がみるとまるくは見えませんでした。 ぐにゃぐにゃだったり。 かくかくだったり。 今まで目で見てきた、たましいにあてはめて見てしまうのです。 それは生きていくためには仕方ないので責めることはできません。 丸いたましいもまた、自分がどんな形をしているのか、ほんとうには気付いていませんでした。 あたたかく光輝くたましいは、「じぶんはまるい」と思っていたけれ

    • 【短編小説】休眠

      どうしても、わたしは彼の天使になりたかった。ちっちゃい頃から、私は誰かの天使になるのが得意だった。 この世でその人が得意なことを素直に褒めたら、その人が本格的にそれを仕事にしちゃって、うまくいっちゃって。で、なんだか幸せそうに暮らしている。そういう人がたくさん現れた。だからわたしは彼の天使にもなれる、そう疑わなかった。 彼に初めて会ったのは、近所にある行きつけの喫茶店だった。マスターの友達と紹介された彼は、あまり健康そうではなかった。 背は高めでひょろっとした体つき。

      • えほん「ざんこくな鬼」

        あるところにざんこくな鬼がいました。 鬼は、1年中野花が咲き乱れる故郷、鬼ヶ島を愛していました。 鬼は182歳の時に、世界の仕組みがどうなっているのかを明らかにするために旅に出ました。もっともっと世界の色んなことを知りたかったのです、感じてみたかったのです。 鬼は世界中でたくさんの人に出会います。 顔の白い目の赤い鬼、白玉の形をしたネコ、頭から足が生えた人間、ほんとうにたくさんの人と鬼は出会いました。 鬼はいろんな人とお酒を呑んで語り合い、すばらしい景色を見たり、時に

        • 5/29文学フリマ出店

          参戦してます〜シ29にいます。よかったら、おしゃべりしに遊びにきてください^_^

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        【えほん】丸いたましい

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          5本

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          【短編小説】バーマリモ

          「マリモには男女とかないの。暗い湖の底でも、太陽の光を受けて成長する不思議な生き物なんだって。」とマリモちゃんは言った。 マリモちゃんの本名を私は知らないが、昔からの常連さんが「とおる」と話しかけているのを見たことがある。 古ぼけた黒い錆色の街頭が並ぶ商店街。 ふわふわと大きな粒の雪が地面に落ちては消えていく跡をなんとなく追いながら、ポツンポツンとひとつ飛ばしくらいに、シャッターの閉まった店たちを通り過ぎる。 利根川にかかる細くて赤い橋へと商店街を裏手に曲がったところに、

          【短編小説】バーマリモ

          1/22メモ日記_アートの脳

          「この子つれて帰ります。」 夕方、家でぼーと映画を見ていたら、兄嫁から狐みたいな顔したチワワの写真と共に上記メッセージが送られてきた。 そろそろ本当にわんちゃん連れて帰りそうな雰囲気だなぁと思っていたけど、「ちょっと買い物に行ってくる」と出て行って数時間後に家族が増えることになるとは。かわいいあんどうれしみMAX。 ***** 午前中はリビングのソファでごろごろ。「最近何の本読んでるの?」と兄に聞いたら、茂木先生の「前頭葉を活性化させる本」と。前頭葉を活性化させると経営

          1/22メモ日記_アートの脳

          1/21 メモ日記_真珠のしくみ

          今日は姪っ子とネコちゃんの誕生日会だった。 ネコちゃんは、前働いていた会社の同僚のお姉ちゃんが段ボール箱に捨てられているのを発見して、そのご縁で家にやってきたのでいつ生まれたかはわからない。けど、同僚家族が拾った時に連れて行った病院の先生は「年齢は、1月くらいに生まれたっぽい、くらいだね。」と言っていたらしい。 その話を姪っ子にしたら、「○○ちゃん(姪っ子は自分のことをよく○○ちゃんと言う。その口癖がうつって私は自分のことをよっちゃんはね、とよく言ってしまう。)とくろしろは

          1/21 メモ日記_真珠のしくみ

          1/20メモ日記_おさかなの真相

          姪っ子の誕生日アイスケーキについていたドライアイスを、義理のお姉さんがボウルに入れた。 「子どもたち、これが好きなの。」と言って、ボウルにお湯を注いだ。ふーんと言いかけて、もくもくもくー! すんげーと口からもれる。飲みながらずっと見ていられる。 夜ごはんは、もつ煮、カブときゅうりの塩漬け、白ご飯、たこ焼き、めかぶ、野菜の味噌汁、サラダチキンレモン味を食べた。 夜、上の姪っ子に「そういえば、昨日言ってた道徳のお魚の話って何だったの?食べたくなっちゃったってやつ。」と聞いた

          1/20メモ日記_おさかなの真相

          八月の銀の雪。「地球の内核にも、雪が降るんですよ。」

          伊予原新さん著書の「八月の銀の雪」を読んだ。短編を1つだけ。 気になったことをメモしておこうかと思ったけど、それだと本の内容なのか後でごちゃごちゃになるなと思ってメモじゃなくて少し書くことにした。 理工学部の大学4年生の僕は、就職活動がうまくいかず1社からも内定をもらえていない。行きつけのコンビニの店員で、日本語学校に通っていると思われるベトナム人「グエン」は、コンビニのどのような業務にもどんくさい仕事ぶりで、片言の日本語。僕は「使えないやつ。」とグエンのことを蔑んでおり、

          八月の銀の雪。「地球の内核にも、雪が降るんですよ。」

          1/19メモ日記_おおきなしゃぼんだま

          これはカフェで仕事をした日、帰り際にお店のドアの前で見つけた「鉢植えプレゼント」の写真。かわいかったので、撮った。自分の家に帰るのなら、連れて帰ったかもしれない。 夜、上の姪っ子と一緒にお風呂に入った。 姪っ子はボディソープ(何回もソーップてなって打ち直した)をたくさん追加して、胴と腕とでシャボン玉をつくっていた。 そんな大きなシャボン玉、飛ばせるわけないと思って、浴槽から見ていたが、 大きな膜をふーって吹いたらむっくって大きな半円のシャボン玉ができそうになってすかさず

          1/19メモ日記_おおきなしゃぼんだま

          1/18メモ日記_音の花びら

          風邪が治ったと思ったのに、ぶり返したみたい。 でも症状が違うから、また違う風邪なのかもしれない。 姪っ子とお姉さんを見送った後、少し眠る。 起きたり、寝たりしている内に上の姪っ子が帰ってきた。 「足すりむいちゃった」擦り傷に、じんわり血がにじんでいた。 お水でぽんぽんとふいてあげると、「ねこさんに引っかかれたみたい。」と言っていた。 ひざ小僧にできた傷のまわりを手で覆って毛布にくるまりながら、 「もう、見なくっても言えるんだよ。」と言って、国語の宿題である「詩の音読」を

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          1/17メモ日記_ひかりのあじ

          午前で納品が完了した。午後からはちょっとゴロゴロした後に、姪っ子とドラゴンボール超を見た。 姪っ子はライブの時にファンの人が振るカラフルな光が出るライトの棒なようなものに透明な星形のキャンディがついたお菓子をぺろぺろなめながら見ていた。 お姉ちゃんの方の姪っ子が、きらきら色がかわる棒をなめながら「わー味が変わるよ~、色で味が違う。」と言った。 義理の姉が「光が眩しいから消して食べてよー」と言ってキラキラをオフにしたら、姪っ子は「あ、味が変わらなくなっちゃった。」と言っていた

          1/17メモ日記_ひかりのあじ

          1/15メモ日記_じゅうちんのようでいて

          七三分けでうっすらと頭頂部の薄いメガネをかけた眉間にしわのある赤と紺のストライプのネクタイをつけたスーツ姿のじゅうちん(後頭部左側が絶妙に寝ぐせではねている)は、なんだかもしかしたら普通にバイトさんであるのかもしれない、重鎮にみせかけた。 りっぱにみせかけるそういうバイトなのかもしれない ・人間の鼻はにおいをかぎわけることができるのわからない ・渡り鳥は何を頼りに目的地に向かって正確に飛んで行くのわからない ・光さえも逃げ出すことのできない天体「ブラックホール」わからない

          1/15メモ日記_じゅうちんのようでいて

          1/14メモ日記_ねこもしゃくしも

          ねこも私も太ったことが発覚。義理のお姉さんと写真を見返していて。 夜ご飯はズッキーニとゆずのパスタ、蒸し野菜、タイの和風カルパッチョ、マッシュルームとカリフラワーのアヒージョなどを食べた。白ワインぐびぐび。 明日から明日から。

          1/14メモ日記_ねこもしゃくしも

          1/13メモ日記_まとまるようでぼー

          今日もちょっと風邪っぽい。熱はなし。薬が効いてる気がするので、ただの風邪なのかな。 吉祥寺の古本屋さん、百年と一日で、バーマリモを取り扱ってもらえることになった。うれしい。 一日ボーとして過ごした、仕事はあまり進まなかった。夜ご飯は、カツオ、野菜のミルクスープ、サンチュ、キンパ、参鶏湯。 明日は元気になってたらいいな。

          1/13メモ日記_まとまるようでぼー

          1/12メモ日記_大西ライオン1キログラム

          納豆をたべる、甘辛いしょうゆ、ふつうでないことかとつぶやく。ふつうを求めている、ふつう、じぶんが否定していたことか、ぎゅ。 ・一面からしか見たことがない、家のなかでしか会ったことがない。 ・ねこに世界征服される。 ・ひとの感情、ある一点で、いいきる。 ・大西ライオン1キログラム。 夜ご飯は、タラとほっけの煮付け、カブとゆずの浅漬け、ゆずこんにゃく、チャプチェ、野菜のお味噌汁、白ごはんを食べた。 カフェに出かけようかと思ったけど、寒気がしたので家で過ごす。1キログラムの大西

          1/12メモ日記_大西ライオン1キログラム