【ショートショート】I4D
ある年配の男は、自身の孫とそう変わらないであろう若い役場の担当者にI4Dの手ほどきを受けていた。
「それではここのゲイズを波長に合わせて、インテレストしてください」
今となってはどんな仕事や各種申請にもI4Dが必須となっている。
男はそのような最新の技術はとうの昔に諦め、何をするにもサポートが必要なのであった。
「ゲ…?ようはここの上に手のひらをあてたらいいんだな」
男はテーブルに埋め込まれている入力装置らしきタッチパネルに手のひらを乗せた。
「いえ、そこではなくこちらのフィ