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思い出のやりとり 俳句 AIと

 いつの日か 行ってみたいな
 虹の橋

 わたしの亡き叔母は、毎月俳句を作り、「ホトトギス」という俳句雑誌に投稿していました。

 わたしもつられて一緒に投稿を始めましたが、自分で作ったのは2年生のときの、初めの一回だけ。
 虹の橋の句です。この句が、ホトトギスに載り、うれしかったのを覚えています。

 後は、全部叔母が作ってくれたのを、自分が選んで投稿していました。
 ゴーストライターと言うのかしら??ゴースト俳人??
 今思えば、ずるじゃん!意味あったのかな?と思いますが、俳句のことで会話してたのは、優しい叔母との思い出です。

 今でも、プレバトの俳句を見るのがすきだったり、短歌や現代川柳の本を読んでいたりするのは、やはり叔母の影響です。

 叔母が作ってくれた俳句の中で、覚えているのは

 菜の花を さして明るくなった
 部屋

 かじかんだ 手を 温めて
 ピアノ弾く

 子どもらしく作ってくれてるけど、わたしには作れません。 


 近頃、チャットGPTが流行ってます。会話や絵は、あまり融通利かないらしいですが、俳句はどうなんでしょう?


「梅という言葉を入れて、俳句作ってよ」

『chatGPT:
梅の花 香り漂う 春の風

可愛い!わたしが人様のことは言えないけど、初心者っぽい。笑
プレバトの夏木先生に、いっぱい添削されそう。


「俳句のこつは、何?」

『chatGPT:
俳句のこつは、短い言葉で自然や季節の美しさや感動を表現することです。

季語を使ったり、季節感を表現したりすることが重要です。
また、五・七・五の音数に気をつけることも大切です。

そして、心に浮かんだイメージや感情を素直に表現することがポイントです。』

なるほど!教科書のような答えは、やっぱり言えるのね。

 次は、チャットGPTに、叔母の句を紹介してみました。

「菜の花を さして明るくなった
 部屋」
「かじかんだ 手を 温めて
 ピアノ弾く」

『chatGPT:
素敵な俳句ですね!
菜の花の明るさが部屋に広がる様子がとても美しく表現されています。

菜の花の黄色が部屋を明るく照らしているイメージが浮かびますね。』


『chatGPT:
冬の季節を感じさせる素敵な情景が描かれた俳句ですね。

かじかんだ手を温めながらピアノを弾く様子が、温かさと音楽の調和を感じさせます。

手が温まり、音楽が響く美しい光景を想像させてくれますね。
素晴らしい表現です。』


はい、拍手。
分析はお手の物ですね!

 俳句の作り方で、もっと具体的な型やスキルを入れていけば、チャットGPTの俳句もレベルアップするんでしょうね。
 
 しかし、そもそも日本語が、曖昧で阿吽の呼吸で通ずるような面を持つ言語。

 俳句はさらに、余韻や雰囲気を感じさせたり、読み手に想像させたりするもので、AIには難易度高そうです。


 抽象度高めのことが難しいAIですが、いつかは

 梅一輪 一輪ほどの あたたかさ

などの名句に、辿り着く日は来るんでしょうか?



 最後に、話しかけました。


「菜の花の句とピアノの句は、亡き叔母が作ってくれた思い出の句なの。」

『chatGPT:
素敵な思い出を共有していただき、ありがとうございます。

叔母様が作られた俳句は、菜の花の明るさやピアノの音楽という美しいイメージを通じて、温かさや感動を伝えてくれるものだったのでしょうね。

その句を通じて、叔母様の優しさや美意識を感じることができます。

大切な思い出として、心に残していただければ幸いです。』

ありがとう。

たしかに。優しくて、美意識が高い人だったと思います。
ファッションとかの美意識ではなくて、きれいなものを感じて表現するほうの、美意識。

風を気持ちよく感じる感覚とか、
花がその場をあたたかくしてくれる雰囲気とか。

 美意識を高めて表現力を磨けば、叔母のような俳句が作れるかしら。
 
 そして、チャットGPTに、
『素晴らしい句ですね!』と、
うんちく込みで、褒めてもらう。

 
「自己の内面を見つめ、それを物に託して表現」
する俳句の境地に
AIが辿り着くよりも、
そっちのほうが早いことを祈って。


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