地盤災害ドクター(横山芳春)

安全な土地の強い住まいこそ最高の防災グッズ/だいち災害リスク研究所所長/微動探査のBe…

地盤災害ドクター(横山芳春)

安全な土地の強い住まいこそ最高の防災グッズ/だいち災害リスク研究所所長/微動探査のBe-Do会長/茨大理M〜早大理工D/博士(理学)/地形地質/災害現地調査/不動産と防災/地震/津波/液状化/海岸・水環境・生物/災害報道-Nスペ WBS 日曜報道等出演//小型船舶・ドローン操縦士

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2023年トルコ・シリア地震情報まとめ

トルコ・シリア地震とは? 2023年2月6日、トルコ共和国南東部にあるガズィアンテプ付近を震源として、現地時間4時17分(日本時間10時17分)にマグニチュード7.8の地震が発生しました。その9時間後、現地時間13時24分(日本時間19時24分)に、その約120kmほど北東部に位置するカフラマンマラシュ付近でマグニチュード7.5の地震が発生したものです。被害に遭われた方にお悔やみを申し上げるとともに、ご家族や被災された方の一日も早い再建をお祈り致します。  現地付近は複雑に

    • メディア出演・現地調査報告一覧(地形地質と地盤災害の専門家・横山芳春)

       地盤災害ドクター横山芳春(だいち災害リスク研究所所長/Be-Do会長)の行ったメディア出演、取材対応、寄稿、災害現地調査の一覧です。 大規模な地盤災害発生後は、可能な限り現地に入り、初期調査を実施しています(必要に応じメディア様との連携も行っています)。 参考:プロフィール・専門分野など  地盤災害、とくに地震、液状化、津波、水害(特に内水氾濫の地形的関係)被害等やその原因について、地盤災害を考える際のベースとなる、被害があった場所および地域の地形地質・災害リスクの傾向な

      • 令和4年福島県沖を震源とする地震の現地調査速報

        横山 芳春 博士(理学) だいち災害リスク研究所 所長 Be-Do 会長 ①地震の概要  2022年3月16日23時36分ごろ、福島県沖を震源としたマグニチュード7.4の地震が発生しました。この地震により、被災された方々には心よりお見舞いを申し上げます。  この地震では、宮城県登米市、蔵王町、福島県相馬市、国見町、南相馬市で震度6強を観測したほか、東北地方、関東地方の広い範囲で震度4以上の揺れが観測されています。  著者は、発災後の現地状況について記録し、今後の地震防災に

        • 防災の第一歩は「自分ごと」〜家族と自分の命を守るために〜

          #みんなの防災ガイド 横山芳春 博士(理学)/地盤災害ドクター だいち災害リスク研究所 所長 「微動探査」の Be-Do 会長 3.11から11年を迎えて  2011.3.11から今年で11年を迎えます。その後も、各地での水害、土砂災害、地震は毎年のように起こり、多くの被害が起きています。被災後の現地に入ると、立地や建物の構造などで被害に大きな差があることを見かけます。被害に遭われた方にお話を聞くと、「こんなことを知っていたら住まなかった」という声を聞きます。一方、「お

        2023年トルコ・シリア地震情報まとめ

          小笠原・福徳岡ノ場とみられる軽石が 防草半島南部にまとまって漂着開始?

                        地盤災害ドクター 横山芳春 博士(理学)  小笠原・福徳岡ノ場に由来する軽石は、11月半ば以降は離島のみならず本土の房総半島や鹿島灘などで続々と発見され始めています。12月に入ると房総半島南部を中心に、海で集まる量も増えてきました。 ①館山市南端部で漁港内に侵入  房総半島南端部、館山市南部の布良漁港では、港内に多くの細かい軽石らしきものが流入し、海面に密集していました。網ですくってみると、概ね直径1㎝以下(多いのは数mm)の軽石が浮遊していま

          小笠原・福徳岡ノ場とみられる軽石が 防草半島南部にまとまって漂着開始?

          房総半島・漂着軽石調査(11月14日)

          はじめに  福徳岡ノ場から漂着したと考えられる軽石が、昨日11月13日に伊豆大島、三宅島等でも発見されるに至り、いよいよ本州沿岸への同軽石漂着の可能性が懸念された。軽石の漂流・漂着は交通や漁業はもとより、防衛、物流、レジャー等広い範囲に影響することが想定される。  特に伊豆大島では帯状に海岸に漂着した軽石の情報を得たことから、翌2021年11月14日に房総半島南部における漂着軽石の調査を試みることとした。房総半島南部は黒潮系暖流の影響を受ける地理的位置にあり、とくに南東部に開

          房総半島・漂着軽石調査(11月14日)

          道路陥没・空洞の現状と原因

          はじめに  近年では、2016年の博多駅前道路陥没事故、2020年の調布市における外環道トンネル工事付近での道路陥没、また2021年には11月2日に東京都武蔵野市吉祥寺、11月11日には北海道三笠市において立て続けに大規模な道路陥没が発生した。これだけ頻発すると、日本の道路は大丈夫か?明日にでもいつも通っている道路が陥没して、車で通過したり歩いている道路から穴の中に落下するのではないか?と考えてしまう人もいると思う。今回は、道路陥没、その原因となる空洞の現状と原因を探ってみる

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          2019年6月18日に発生した山形県沖を震源とする地震(現地調査速報)

          2019年6月20日 ※別途公開していた報告書をnoteに転記したものです。 横山 芳春 博士(理学) ①概要  2019年6月18日22時22分に、新潟県村上市府屋で震度6強を記録する地震(山形県沖を震源とする地震、以下当地震)が発生しました。被災された方には心よりお見舞いを申し上げます。当地震の震源は山形県沖の日本海で震源の深さは約14km、地震の規模はマグニチュード6.7とされる。北米プレートとユーラシアプレートが接し、歴史的にも津波地震の多い日本海東縁部におけるひず

          2019年6月18日に発生した山形県沖を震源とする地震(現地調査速報)

          2021年7月3日に発生した熱海土石流のまとめ

           7月3日10時半ごろ静岡県熱海市伊豆山地区で発生した土石流について、地形・地質を専門とする筆者の個人的まとめです。はじめに、このたびの災害により被災された方に、心よりお見舞いを申し上げます。 ①地形地質 ・地質の特徴  被害を受けた地点の地質は、「山麓斜面堆積物」に区分されます。これは土石流などで運搬された土砂が堆積することでできた、山地より斜面のゆるい谷あいの堆積物であることを示しています。  崩壊の始まった地点は、「湯河原火山噴出物・城山溶岩類・安山岩―玄武岩質安山岩

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          2018年9月6日に発生した北海道胆振東部地震 現地調査速報

          2018年9月8日 ※メディア向け報告書(一部日経XTech記事化)をnoteに転記したもの 横山 芳春 博士(理学)  ①地震と被害の概要  2018年9月6日3時8分に、北海道胆振地方中東部を震源とする、胆振東部地震(Mj6.7)が発生しました。被害にあわれた方々には心よりお見舞いを申し上げます。  本報告の著者である横山芳春は、9月6日は千歳市内のホテルで宿泊中に地震に見舞われました。地震発生を受けてすぐにレンタカーを確保して現地被害調査を試みました。調査道具などは持

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          微動探査による地下空洞の調査事例

          横山 芳春 博士(理学) 都市の地下で発生する空洞化と陥没  東京都調布市東つつじケ丘2の市道で、道路の陥没事故がありました。幸いにも人的被害はありませんでしたが、その後も11月になって近傍で地下に空洞が見つかるなどがあり、地下の外環道シールド工事との関係性は調査中とされていますが、そもそも地表には影響がないとされた「大深度地下利用」において9月より地表に振動が伝わる、タイルが剥離するなどの現象がみられており、住民の間には不安が広がっています。新たに発見された空洞は地表から

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          2021年2月13日に発生した福島県沖の 地震・現地調査速報

          横山 芳春 博士(理学) ①地震の概要  2021年2月13日23時18分、福島県沖を震源としたマグニチュード7.1(その後M7.3に修正)の地震が発生しました。被災された方には心よりお見舞いを申し上げます。  この地震では、宮城県蔵王町、福島県相馬市、国見町、新地町で震度6強を観測したほか、東北地方、関東地方の広い範囲で震度4以上の揺れが観測されました。気象庁のデータベースによると、国内の地震で震度6強を観測したのは2019年6月に発生した山形県沖の地震以来、またマグニチ

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          研究経歴(論文・学会発表等)

          ●学術誌論文(査読付き) ・横山芳春・安藤寿男・森 大規,2001,茨城県鹿島台地・大洋村田塚における第四系下総層群木下層の堆積シーケンスと軟体動物化石.茨城県立自然博物館研究報告,no. 4, 55-67. ・横山芳春・安藤寿男・大井 信三・山田 美隆,2001,下総層群"見和層"に認められる2回の相対海水準変動の記録:茨城県南東部石岡-鉾田地域の例.堆積学研究,no. 54, 9-20. ・横山芳春・大井信三・中里裕臣・安藤寿男,2002,バリアー島に規制された堆積相

          研究経歴(論文・学会発表等)

          自己紹介@地盤災害ドクター横山

          横山芳春  地盤災害ドクター 博士(理学)  だいち災害リスク研究所 所長(ホームページ)  (株式会社さくら事務所の社内シンクタンク)  株式会社Be-Do 会長(→ホームページ)      ~安全な土地の強い住まいこそ最高の防災グッズ~を提唱   ※防災に関する基本的な考え方(→NOTE記事) お問い合わせ先   ※過去の取材・出演一覧(→NOTE記事 ※メディア関係の方はこちら)    住まいと災害リスクの専門家。取材・コラム・講演等対応します <こんな人> ・地形地

          自己紹介@地盤災害ドクター横山