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神影鎧装レツオウガ 第二十三話
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Chapter03 魔狼 14 かちり、こちり。大げさな音を立て、柱時計が回る。
時刻は八時二十分、もうすぐ朝のホームルームが始まる時間だ。校舎のほとんど隣にある翠明寮とはいえ、こんな時間までくすぶっている生徒はそうそういない。
いるとすればそれは病欠か、あるいは何かを待っているか。それくらいだろう。
「来ないなぁ」
そして今。玄関先で立ち尽くして
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■ あらすじ ■
五辻辰巳が怪物を消し飛ばした。
霧宮風葉は、その一部始終を呆然と見ていた。
なぜ、こうなったのか。
発端は、つい今朝方。風葉の髪が銀色になった上、犬耳まで生えていたが為に、全ては始まったのだ。
しかも異常事態はそれだけに留まらない。日常は薄墨色の向こうへ沈み、怪物が当然の如く出現し、果ては巨大なロボットが校舎を揺るがせる。
やがて明らかになるのは、日常の裏で繰り広げられていた