神影鎧装レツオウガ

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神影鎧装レツオウガ 第百六十六話

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Chapter16 収束side-B 01◆ ◆ ◆

「……うん、そう。そんな感じだった」
 |風葉は、机を小突いた。それから改めて、周囲を見回した。
 ファントム・ユニット秘密拠点、その地下。大鎧装が数機入れそうな程の空間には、巨大な円筒形装置を中央に据える巨大な機械群。
 それは五辻巌が酒月利英と共に造り上げた特注の生命維持装置であり、彼の婚約者が約二年

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神影鎧装レツオウガ 第百六十五話

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Chapter17 再起 08「……」
 沈黙は、どれくらい続いただろうか。
 ややしばらく経った後、ヘルガは口を開いた。
「先程の事実から、更に分かって来る事が二つありま……す?」
 だが、手を挙げるオーウェンに止められた。
「どうしたんですか?」
「いえ、こちらの予測との思考すり合わせを一度に行った方が効率的だと思いまして。僕がそれを述べても宜しいで

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神影鎧装レツオウガ 第百六十四話

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Chapter17 再起 07
 それから一週間後。
 USC、ヘルガ達が借りている四つの区画の一つ、指令室。
 ここに、ヘルガと|風葉とオーウェンは集まっていた。あの後の状況の確認と、何よりゼロワンと名乗ったあの男の情報を、掴んだからだ。
 今でも明確に思い出せる。何も答えぬままに消滅していった、あのニヤつき顔。
「さて、始めましょうか。見つかったので

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神影鎧装レツオウガ 第百六十三話

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Chapter17 再起 06
 跳ね回る足音が、通路の奥へ消えていく。
 その後を追うように、三人は歩みを進める。
 ヘルガ。|風葉。オーウェン。それぞれ油断なく武器を構えながら、しかし迷いなく進んでいく。標的の位置も人数も分かっている以上、当然ではある。
「静か、ですね」
「そりゃーそうだよ。さっきのヴォルテック・バスターで、霊地の中にあったヤツは一

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神影鎧装レツオウガ 第百六十二話

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Chapter17 再起 05

「ファントム5。鎧装、展開」
 |風葉が構えた左腕。その手首に装備されたリストデバイス――を、模した術式制御中枢部から、霊力光が放たれる。
 光の線は精密回路の如く幾条にも分割し、風葉の体を包み込む。そして、一瞬の閃光。
 それが収まると、風葉の姿は白と赤の鎧装に置き換わっていた。
「ううーん。なんかスッゴイ久し振りだな

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神影鎧装レツオウガ 第百六十一話

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Chapter17 再起 04
 ヘルガ達がUSCに借りている区画は四つある。
 先程オーウェンと合流した指令室。各種資料の精査や状況の確認を行う作戦室。術式や大鎧装の研究開発を行う開発室。
 そして、彼女がこんこんと眠り続けている保管室。この四つだ。
 その、保管室に。
「ううーん。実際ヒサシブリになっちゃうんだナー会うの」
 ヘルガと、オーウェンは訪

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神影鎧装レツオウガ 第百六十話

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Chapter17 再起 03
 ダストワールド。
 アメリカはサンフランシスコに本拠を構えるベンチャーゲーム会社、コンダクターが一年ほど前にリリースしたスマートフォン向けゲームアプリの名前である。
 テンポよいキャラクター同士のかけあい、シンプルながら奥深い戦闘システム、そこかしこに散りばめられたストーリー上の謎などが評判を呼び、中々の売り上げを記録し

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神影鎧装レツオウガ 第百五十九話

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Chapter17 再起 02
「一体、どういう事なんでしょうか」
 不安げに、|風葉は入口を見上げる。
 ファントム・ユニット秘密拠点、となる以前。まだグロリアス・グローリィ所有の施設である建物の地階へ、風葉達はやって来ていた。なお、レックウ・レプリカには乗車したままである。狭い通路や階段も確かにあったが、風葉の操車術は特に問題なくそれらを走破した。

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神影鎧装レツオウガ 第百五十八話

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Chapter17 再起 01
 そうして、|風葉は思い出した。
「あっ」
「ん? どったの風葉」
 隣から声。顔を向ける。酷く、懐かしい気がする友人が、そこにいた。
「いず、み」
 鹿島田泉。かつてギノア・フリードマンに操られた同級生。服装は作業服。胸元のボタンは開いている。サイズが合わないのではない。開けているだけだ。涼むために。
「ああ、そっか」

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神影鎧装レツオウガ 第百五十七話

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ChapterXX 虚空 11
「うひゃあー」
 そんな声を出す事しか、|風葉には出来なかった。
 背後で未来の術式――時空転移術式が消滅していくが、風葉は気にも留めない。
 それ程までに凄まじいエネルギーの大渦が、視界の全てを、三百六十度を覆い尽くしていたからである。
「うーん。改めてこうしてみると、つくづくとんでもないねえ」
 風葉の周囲をふわふわと

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