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「怒り」には理由がある。

みなさんは、「怒り」という言葉を聞くと、
どんなイメージが浮かびますか?

わたしの中では、「怒り」というのは、
ものすごく悪モノだった。



できれば、怒りを感じたくないし、
感じないほうがいいとさえ思っていた。


怒っている自分が許せなかったし、嫌いだった。


怒りという感情自体を否定して生きてきたと思う。(正確に言うと、否定しなければ生きて来れなかったんだけど)



だから、ほんとうは怒っていても
怒ってないフリをしなければいけなかったし、

自分の中にある怒りを見る(見せる)のが怖いから
必死に笑顔で隠したり。


「臭いものにはフタをしろ!」という感じで。


喜怒哀楽は、人間にとって自然な感情なのに、
言ってみたら、

わたしはありのままの感情(本音)を
表現できなかった
ということでもあるんだけど。




思い返せば、
わたしは幼少期からの家庭環境の中では、
感情を自由に表現できなかった。



とくに、「怒り」「悲しみ」のような
ネガティブな感情はご法度というか、


ちょっとでも本音を言おうものなら、
まるでモグラ叩きに合うかのように
必ず否定という報復があるので、



いつしか、「あ、こういうのは言うたらあかんのやな」というのを自然と学習していった。



どんなに酷い目に遭っても、
どんな理不尽なことをされても、
あきらめて我慢するという、
心のクセを身につけていた。
てか、そうするほかなかった。


自分の気持ちを話すこと自体悪いことだと
思っていた。何の疑いもしなくなった。
あまりに日常で当たり前すぎたから。


こんなことを長年繰り返していくと、
ほんとうは自分が何を感じているのか
分からなくなる。


いわゆる「感情マヒ」の状態。


ふつうに感情を出したり、
自分の気持ちを言えたり、
何も考えずにそうやって自然に生きてきた人たち
にとっては、なんじゃそりゃな話だと思うけど。


でも、人は強いトラウマになる出来事に
さらされると、
そこから自分を守るために、
感情をマヒさせることがあるという(PTSDの解離症状)。




心理学やカウンセリングを通して初めて知った。


わたしは、親からの精神的な虐待や、
いじめなどから自分を守っていたのだ。


とくに、「怒り」「悲しみ」という感情は、
現実を生き抜くためには、
心の奥底へ押し殺さなければいけなかった。




自分の心と向き合いはじめてから、

自分の中で行き場をなくしていた
「怒り」という感情が、
とんでもなく積みあがっていることに
気がついた。


自分ではどうすることもできないほどに。


向き合いたくない「怒り」という感情。


さっき、自分の中の怒りという感情を
見たくなかった、と書いたけど、

わたしが怒りと向き合いたくなかった
もう1つの理由は、
母から受け続けてきた言動にもあった。


母はいつも、(外面は完璧なのに)
家では人の悪口やグチばかりを口にして、
イライラやストレスをわたしにぶつけた。(母のサンドバッグ)
母の都合オンリーで理不尽に怒られる。

そういうのが、怒りという感情のイメージに
ひとまとめにされてたから、
怒り=嫌なもの=そんな自分になりたくない。
そういうのもあった。

あと、人に嫌われるのが怖いというのも
強くなるしね。



それに、世間の雰囲気的にも「怒り」って
なんとなくマイナスに捉えられる
というか敬遠されがちじゃない?


「怒っても何の解決にもならんよ」

「怒りをうまく抑えられたもん勝ち」

「いつまでもそんなことで怒るのはおかしい」

学校でもみんなで仲良くしようとか、
社会でも和を乱すなみたいに
均一化された「いい人」を求められる風潮も
あるかもね。



わたしも、長年の心のクセで、

「怒りをなるべく感じないような人にならなきゃいけないんじゃないか」

「こんなことで怒ってるわたしなんて嫌いだよね?」



そういうのがなかなか抜けなかった。


でも、その壁にぶつかるたびに、


「怒るのは、人として自然なことだよ。」


「理不尽なこと、不当な扱いを受けたら、怒るのは当然のこと。」


「怒っている気持ちを人に話すことが大事」


怒りには理由がある。

なんでそんなに怒っているのか?

その理由をちゃんと理解してあげることが
大切なんだ。

ということを学んだ。


例えば、ちょっと極端だけど、
レイプ被害に遭った人が、

「わたしが被害に遭ったのは仕方がない」なんて割り切れるだろうか?

その体験が原因で、
男性不信になったり、
恋愛や結婚がうまくできなくて
人生を狂わされることだってあるのに、

犯人を簡単に許せないよね?
きっと憎しみは消えないよね?


それだけでも辛いのに、
「あんたがあんなところ歩いてたのが悪い」と
理解されるどころか責められたら、
ますます怒りや憎しみが増すよね?


被害に遭った人に一番必要なケアは、
話を聞くことと理解することだから。


怒りという感情には、理由があるんだってこと。


それを少しずつ理解できるようになると、
今まですごい悪モノ扱いしてた
怒りという感情に対する見方も変わってきた。



そして、実は、怒りという感情の奥には、
もっと見つけてほしい大切な気持ちが
隠されていることも…。


長くなるので、またの機会に続きを書きます。



最後まで読んでくれた人ありがとうございます。

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