言葉の宝箱 0484【どうして努力だけじゃどうにもならないことがあるんだろう】

『青の誓約 市条高校サッカー部』綾崎隼（角川書店2018/5/25）

青森市条高校サッカー部は奇跡のチームだった。
稀代の名将と絶対的エースの貴希に導かれ、
全国の舞台に青の軌跡を描いたのだ。
あの頃サッカー部の部員たちは誰もが
一度はマネージャーの真樹那を好きになっているが、皆が理解していた。
真樹那が幼馴染みの貴希を愛していることを。
そして、その貴希が別の誰かを愛していることを。
『青の誓約』を胸に刻み、少年たちは大人になる青春恋愛小説。


・敵の動きを見てから動いたのでは、
自分より身体能力の高い相手には勝てない（略）
しかし、次のプレーを一秒早く予測できていれば（略）何とかなる　P54

・この想いは『恋』というより『愛』なのだ　P58

・どれだけ望んだところで、努力したところで、
期待通りには進まない（略）
だからと言って、諦めることが正当化されるわけじゃない。
届かないことは、努力しなくて良い理由にはならない。
精一杯頑張れば、その先に、思わぬ未来が待っているかもしれないP74

・好きな人が、好きな人と、幸せになれたら良いのに　P77

・好きになってくれない人を思い続けても仕方ないんですけどね。
理屈で割り切れるものでもないから　P120

・人生はつらいことの連続だ。哀しいことや悔しいことばかりだ。
それでも、俺たちは前に進まなければならない。
「下を向くな。苦しいなら顔を上げろ！」　P128

・人生なんてものは、幾つになっても後悔の連続なのだろう　P137

・逃げた奴が！
逃げてない奴を傷つけるようなことを言うな！　P171

・どうして夢を叶えられる人間と、叶えられない人間がいるのだろう。
どうして努力だけじゃどうにもならないことがあるんだろう　P194

・結婚したいからお見合いをするとか、
恋人が欲しいから合コンに行くって、順番が違う気がしていたの。
いつか自然に誰かを好きになって、そういう人が出来てから、
恋人になりたいとか結婚したいって願うんだって、
私はそういう恋をするんだって思ってた（略）
本当はそんなことないのにね。
お見合いをして相手を好きになる人だっているし、
合コンで運命の人に出会うことだってあるだろうし、
私は傷つくのが怖くて、都合の良い言い訳を並べていただけなの　P218

・人間はどうして過去に戻れないんだろう。
人生にはどうしてセーブポイントがないんだろう。
後悔してからじゃ遅いのに、
大事なことに気付くのは、大抵、後悔してからだ　P277