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【映画コラム】Manchester by the Sea(2016)

2016年公開のアメリカのヒューマンドラマ。主演は先日観たA Ghost Storyのケイシーアフレック、脚本はギャング・オブ・ニューヨーク、アナライズミー(ユー)のケネス・ロナーガン。2人はオスカーで主演男優賞、脚本賞を受賞。

ストーリー要約
主人公は兄の死をきっかけに都会から故郷の港町に戻る。過去に彼はこの町で辛い経験があり、現実に耐えきれずにこの町を離れていたのだった。兄の遺言により甥っ子の後見人となることになるが、この町に移り住みたくない彼とこの町から出たくない甥っ子との衝突、過去の楽しいできごとや辛いできごとを思い返しながら一つの決断をしていく。

忘却のコントロールはできないのか?

この映画の主人公は心的外傷後ストレス障害 (PTSD)という心の病気にかかっているようだ。PTSDとは忘れたいのにトラウマ体験によってネガティブな記憶に悩まされるものである。

人の記憶は「検索手がかり」と呼ぶものによって形成される「検索手がかり」とは、生活の中の過去の瞬間、出来事、経験と私たちをつなげる感覚的な手がかり。例えば匂いによって思い出したり、場所によって思い出したりするもの。

こういったトリガーを避け続けることで少なからず回避はできるらしいが、
ただいつ別のトリガーに遭遇するかはわからない。

他の対策としてはトリガーに対する脳の反応の仕方を変えることらしい。例えば特定の場所が関係するのであればその場所でのポジティブなことを連想するように意識を務める。またはポジティブな記憶を増やし続ける。

治癒方法は様々だが結局のところ自分の意識で何とかするしかない。コントロールすることは可能だがどれも一人では難しいんじゃないだろうか。医者や家族、友人など周りの助けは必須。

マンチェスター・バイ・ザ・シーはアメリカの港町

"マンチェスター"というからイギリス映画かと思いきや"マンチェスター・バイ・ザ・シー"というマサチューセッツ州のアメリカの港町だった。
ちなみにアメリカにはもう一つ"マンチェスター"という町があるらしい。

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どちらもニューヨークの北東の町。昔はどちらも"マンチェスター"だったが紛らわしいため変わったらしい。この距離で同じ名前は気をつけないと絶対間違える。

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