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香港ドーナツ談議

 私はドーナツと言えば、昔ながらのリングドーナツが好きです。しかも型抜きした奴じゃなくて、棒状の生地をぐるっと丸にしてつないだヤツ。つなぎ目の重なり部分がちょっとごつくなっているヤツ。その生地の薄いとこ、厚いとこ、ちょっと硬めのトコと、ちょっとふわっとしてるトコがある、割とムラムラの食感のヤツ。食べるとカリっとしているところがあって、そこを噛むとジュワっと浸み出してくる油。

「当たり!」って感じの幸福感が口いっぱいに広がります。

 今じゃ、そんな原始的な(?)ワイルドドーナツ、少なくなりました。見た目もより美しく、ムラなく均一にこねられた生地でモチモチとか、生地の質で作り出されたサクサクとか。更には健康志向で揚げないドーナツとか。

 さて、香港はどうかと言えば、普通にパン屋さんでリングドーナツも売っていますが、私の求めているワイルドドーナツとは程遠い小振りの、モチモチもしていなければ、サクサク感は全く皆無のモソモソ系。食べて美味しいと思ったリングドーナツにパン屋で巡り会えた事は一度もございません。

 飲茶で初めて、沙翁(シャーヨン)という香港流のげんこつドーナツを知った時、男性の拳よりも大きいくらいのそのサイズに興奮しました。

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ところがコレ、よく言えば軽~い口どけ。私的にはスカスカ?

シュークリームを皮だけで食べされられている感じ。生地自体はほとんど味がしないです。ヘルシーという意味ではいいのかもしれません。

  昨晩、寝る前に何の脈絡もなく、突然揚げパンの話をし始めた旦那。 (あ~、食べたいんだな~~。)と思いました。

・・・というわけで、今朝はお粥屋さんで朝ごはんでした。

日本では病人食の定番メニュー「お粥」は、香港ではしっかり主食としての選択肢の一つという地位を確立させております。

うちの最寄のお粥屋さんはチェーン店ですが、お粥は消化が良いので、腹持ちをキープする為に、色々ヘビーな炭水化物がセットになっています。

旦那はお粥+焼きそばセット。私はお粥+この揚げパン(甘いの。牛レイ酥酥アウレイソウと言います)セット↓↓ *レイは月片に利

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でも、何かお粥を頼むと、この揚げパン↓↓(しょっぱいの。油條ヤウティウと言います)半分が漏れなくついてきます。

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でも、旦那が昨日「食べたい」衝動に駆られた揚げパンは上のどちらでもなく下のコレ。揚げパンを米粉を蒸したものでつつんだ炸兩(ジャーリョン)。なので単品オーダー。ぐにゅっとした米粉の中にサクっとした揚げパン。

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かかっているのは甜面醤的な甘いソース。これを刺身のように小皿に取った醤油につけていただきます。

そうやって、お粥セットを駆使して、更に単品オーダーまでした結果、

じゃじゃん!

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メインのお粥以外で、このボリューム。(そしてお粥は写真撮り忘れたという・・)

私はこの揚げ物祭りの中で、牛レイ酥(アウレイソウ)が一番好きです。何故なら、このアウレイソウ、甘くて、カリっとしてて、サクッとしてて、私の求めているワイルドドーナツの食感そのもの!

何だよ~、私の求めるワイルドドーナツ。姿形は違えども「お前、ココにいたのか~ん♡」って感じ。

砂糖なしでしっかり甘いから相当砂糖使っているんでしょうが、昨日旦那から揚げパンの話をされた時から、私の心は決まっていました。私はアウレイソウを食べるんだ!と。

朝ごはんで、ここまでの揚げ物祭りになったからには、持ち帰りできないものを優先的にいただく、という事で、お粥一つと炸兩はその場でいただき、揚げたてのしょっぱい油條ヤウティウもいただき、残りのお粥とアウレイソウは私のランチとなりました。

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時間が経っても、カリっとしてて、大変美味しゅうございました。

(そして再びお粥の写真は撮り忘れるという・・・。)







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