Taro Watanabe

内資製薬会社で営業→事業企画→マーケティング部門にて勤務後、外資系製薬会社でマーケティ…

Taro Watanabe

内資製薬会社で営業→事業企画→マーケティング部門にて勤務後、外資系製薬会社でマーケティング(日本→シンガポール)を経験。現在は起業し、新たなキャリアの成功を目指して修行中。

最近の記事

記事紹介:How Cancer Treatment Centers Can Take A Patient-Centric Approach

こちらも医療ツーリズムに関連した記事の紹介。Forbesに掲載されたHow Cancer Treatment Centers Can Take A Patient-Centric Approachという記事だ。 この記事はMatthew Halpert, Ph.D.という、免疫療法を提供するImmunocine Cancer Centerの創設者兼CEOによる執筆だ。この機関はメキシコにある。メキシコはアメリカ人の医療ツーリズム渡航先として人気で、アメリカでは用いられない治

    • 記事紹介:Malaysia’s emerging role in the MICE Industry and medical tourism

      本日も医療ツーリズムに関連した記事が出ていたので紹介する。 Malaysia’s emerging role in the MICE Industry and medical tourism マレーシアは言わずと知れた医療ツーリズムのHubになろうとしている国だ。年間100万人以上の医療ツーリズム客が訪れていると言われている。 今回の記事のメディアはTravel And Tour Worldというもので、旅行、観光、ホスピタリティ、クルーズ、航空業界に特化したB2Bのデジ

      • 記事紹介:UAE M42が、優れた医療ツーリズム(医療観光)でグローバルヘルスケア認定を取得

        本日も医療ツーリズムに関する記事を紹介したいと思う。 M42が、優れた医療ツーリズム(医療観光)でグローバルヘルスケア認定を取得 https://www.jomo-news.co.jp/articles/-/464414 記事の概要 ----------------------- UAEの病院グループであるM42は、その優れた医療ツーリズムの取り組みが評価され、米国の「優れた患者医療ツーリズムエクスペリエンスグローバルヘルスケア認定」を取得しました。総合スコアは91%

        • インドへの医療ツーリズム記事

          前回は韓国への医療ツーリズムについて紹介したが、今回はインドへの医療ツーリズム記事について紹介したいと思う。 Number of medical tourists in India to exceed pre-pandemic levels in CY24 https://www.business-standard.com/industry/news/number-of-medical-tourists-in-india-to-exceed-pre-pandemic-le

        記事紹介:How Cancer Treatment Centers Can Take A Patient-Centric Approach

          韓国における美容ツーリズムの成長について

          医療ツーリズムという言葉は日本では未だ馴染みが薄い人が多いが、例として“韓国に美容治療を受けに行くのも医療ツーリズムの一環です”というと理解してもらえることが多い。それほとまでに韓国への美容ツーリズムは日本で一般的になってきた。 その韓国の保健福祉部は4月29日、昨年に韓国を訪れた外国人患者数が60万6000人を記録し、22年(24万8000人)と比べて2.4倍に増加したと発表した。これは医療観光が本格的に始まった2009年以降最大で、コロナ禍直前の2019年の水準を上回

          韓国における美容ツーリズムの成長について

          大企業にいたからこそ今起業して活きていること・苦しいこと

          政府がスタートアップのための5カ年計画を策定したように、今はスタートアップがイノベーションを起こせるようにありとあらゆるサポートが充実している時期なのだろうと思う。スタートアップ起業というのは、アイディアがあればもはや誰でも会社を登記するだけでできるけれども、それでも、若者の方が新たなスタートアップを創出する期待を受けているように思う。 自分のようにサラリーマンとして10年以上勤務してから30代後半で起業するケースは若者が起業する場合と比較してどうなのだろうと考えることがよく

          大企業にいたからこそ今起業して活きていること・苦しいこと

          起業して受けた洗礼

          起業して活動する中で、自分がいかに弱い立場で、かつビジネスというものを甘く見ていて、大企業に過去守られていたかを実感する出来事があった。 自分の会社は医療ツーリズム推進の本業に加えて、過去の製薬企業での経験を活かしてヘルスケア関連のコンサルティングもしている。先日、コンサルティングとして貢献できそうな会社Aと面談する機会があった。事前に課題感をヒアリングし、それに対してのソリューションの方向性を提案し、自分がその課題解決に伴走するということでコンサルとしての費用感も出した

          起業して受けた洗礼

          会社員を辞めて起業して得たもの・失ったもの

          昨年11月に製薬会社を退職し4ヶ月、つまり1年の1/3が経過した。いろんな本やメディアから、起業したら最初は何一つ上手くいかないということは聞いていた。ただ、心のどこかで自分は大丈夫だろう、思い描いているビジネスは上手くいくはずだ、そう思ってしまっていた。甘かった。 辞める時には今の時期には新しい事業で生計を建てているはずだった。現実は甘くない。今、会社員時代に培った貯金を切り崩しながら生活している。目の前に映る残高が減っていくのを見るのは本当に怖い。不安ばかりが高まる。でも

          会社員を辞めて起業して得たもの・失ったもの

          起業。

          2023年は自分にとってこれまでの人生で最も大きなターニングポイントだったかもしれません。新卒以来社会人人生を捧げてきた製薬業界を離れ、新たに起業しました。 製薬業界は他の業界の比較して待遇も良く、かつ特殊な業界のため他業界に移ることも珍しいため、なぜこのような決断をしたのか多くの人に聞かれます。 今回はその背景や動機について述べてみたいと思います。 日本のサラリーマンの特殊性に気づいた まずはこれ。自分は2022年の後半からシンガポールのポジションに移籍しましたが、これは

          起業日記 後悔と孤独

          起業を決めた理由は前回の記事に書いた。そして、その決断を上司に伝えた。 そうやって会社員の終わりが確定してから、猛烈な恐怖が襲ってきた。わかってたはずなのに、不安が押し寄せる。やめたらもう給料は振り込まれない。自分で稼ぐしかない。わかっているのに、起業すると決めた時からわかっていたはずなのに、辞めることが確定してから怖くなってしまったのだ。やはり口だけで起業したいと言うのと、実際行動に移すのは天と地ほど違うのだ。 1人で考えてると堪らなく不安になるので、誰かに相談しなきゃ

          起業日記 後悔と孤独

          4ヶ月ぶりの更新 -これから(多分)起業日記に-

          前回の記事からだいぶ経ってしまいました。この数ヶ月は怒涛の日々でしたが、その理由は自分がシンガポールで起業することを決めたからです。 これまで日本で12年、シンガポールで約1年製薬会社のために働いてきました。そしてとうとう、かつて自分が想像もしていなかった道を歩むことになります。 今日はなぜそう思い立ったかをここに記録しておこうと思います。 1. 日本のサラリーマンにはもう戻りたくない まずはこれ。シンガポールで勤務して知ってしまった圧倒的な違い。日本にいたときは、内資で

          4ヶ月ぶりの更新 -これから(多分)起業日記に-

          英語でCV (職務履歴書)を書こう

          かつて日本でマーケティングに携わり始めたころに部長に「いずれ海外で働きたいです」と言った時に「英語のCVはもう書いてるか?」と聞かれ、「CVって何ですか?」と返して呆れられたのを覚えている。CVはCurriculum Vitaeというラテン語の略称で、“人生の行路”を意味する。日本語だと履歴書以外に訳す言葉がないのだが、気をつけなければいけないのは日本語の典型的な履歴書 (コンビニとかでフォーマット売ってるやつ)とは概念も内容も大きく異なるということだ。ここでは下記3点につい

          英語でCV (職務履歴書)を書こう

          製薬MRからマーケに異動して病む人は多い?

          TwitterでMRの方が”本部に異動すると病む人が多い”ということをツイートされていて、確かにそういうケースを少なからず見てきたなと思った。もちろん組織風土や人間関係の問題と言ってしまえばそれまでなのだけど、自分が見てきた中にはMRとして優秀な能力を持っていたにも関わらずそうなってしまったケースもあるのでどういう背景があったのか考察してみたい。 1. Stakeholderの大多数が社外 (医療関係者)から社内に変わる まずはこれ。MRは多少の差異はあれど基本

          製薬MRからマーケに異動して病む人は多い?

          “英語は表現方法はどうでもいいからとにかく伝えるのが大事”という人達へ

          グローバルで働きたい人、グローバル企業の中で働く日本人にとって英語は課題となることが多い。その中でよく目にするのが、「英語は日本語と比べて直接的なコミュニケーション (High content/Low contextと言ったりする)だから伝われば表現はなんでもいい。とにかく喋ることが大事」という意見だ。 これに自分は、半分賛成半分反対だ。 半分賛成というのは、“とにかく喋ることが大事”という部分だ。特に日本人は完璧な英語を求めるがあまり、自信がなくてグローバルな環境下で全

          “英語は表現方法はどうでもいいからとにかく伝えるのが大事”という人達へ

          製薬マーケは楽しいか?

          とあるMRの方からTwitterで質問をいただき改めて考えを整理したいと思った。「製薬マーケに行くために何が必要か?」という質問は数多くいただいてきたし巷に色んな回答が溢れていると思うのだが、「楽しいか?」という観点ではこれまで深く考えたことがなかった。自分が経験した範囲内になることは注釈した上で持論を述べてみたい。 ここでは下記の4つの軸から仕事としての製薬マーケの「楽しさ」を考察する。 · 戦略を担当するのか遂行を担当するのか · その会社

          製薬マーケは楽しいか?

          製薬コマーシャルの人間が国際学会に参加する意義

          ASCO(アメリカ臨床腫瘍学会)が盛り上がっている。国際学会にはいつも参加したかったし、実際参加する機会もいくつかあった。会社にもよると思うが、自分は常に「国際学会への出張は旅費も高いし拘束時間も長いので明確な目的と成果が必要だ」と言われてきた。 ただ、コマーシャルの人間にとってこれはそう簡単ではない。開発やメディカルアフェアーズは疾患や製品の最新エビデンスを迅速に知ることは業務の肝なので正当性が高い。ただコマーシャルが同じ理屈は通りにくい。後から開発やメディカルからまとめを

          製薬コマーシャルの人間が国際学会に参加する意義