英語でCV (職務履歴書)を書こう

かつて日本でマーケティングに携わり始めたころに部長に「いずれ海外で働きたいです」と言った時に「英語のCVはもう書いてるか?」と聞かれ、「CVって何ですか?」と返して呆れられたのを覚えている。CVはCurriculum Vitaeというラテン語の略称で、“人生の行路”を意味する。日本語だと履歴書以外に訳す言葉がないのだが、気をつけなければいけないのは日本語の典型的な履歴書 (コンビニとかでフォーマット売ってるやつ)とは概念も内容も大きく異なるということだ。ここでは下記3点について述べたいと思う。

1.       そもそもなぜ英語のCVを用意しておく必要があるか
多国籍企業において将来海外で勤務したいなら、英語のCVは必ず求められる。会社によっては普段から従業員管理システムにCVを提出させて登録しておくところもある。そうすることでその社員にどのような投資・キャリアを与えるべきか判断しやすいからだ。逆に普段用意していないと、いざというチャンスに急遽英語のCVを出せて言われて焦ってしまうことが多い。そうなると最悪なのは日本語の履歴書をそのまま英訳して出すパターンだ。なぜなら英語のCVは日本語の履歴書とコンセプトも内容も全く違うからだ。
 
2.       英語のCVは日本の履歴書とどう違うのか
簡単に言うと、日本の履歴書は「どの学校・組織に所属しているのか」を記載する形式になっているのに対して、英語のCVは「自分が何を成し遂げてきたのか」を記載するのが一般的だ。そのため日本語の履歴書をそのまま英訳すると外国人にとっては「???君が何ができる人なのか全くわからないんだけど?」となる。つまり、英語のCVでは“これまで培ってきた経験とスキル”をアピールする内容になっていなければならない。ちなみに日本の履歴書フォーマットは写真や年齢を記載する形になっていることが多いが、これはグローバルのフォーマットでは通常ありえない。見た目や年齢は採用選考には関係ないからだ。(会社がフォーマットに求めないだけで、本人が自ら記載するケースはもちろんある)
ちなみに英語でも、ResumeとCVはまた異なる。CVはいわゆるキャリアの全貌で、すべての情報を記録するのでページ数が多い人もいる。一方Resumeはそれを濃縮させたものなので誰であっても1-2ページ程度になるのが普通だ。
 
3.       英語でCVをうまく書く時に使えるリソース
ではどのように英語のCVを書いていけばいいのか。「英語 CV 書き方」で検索すればいろんな転職エージェント会社のページが出てくるのでそれで参照できる。ただ、個人的には下記のリソースを是非推薦したい。(@_yuna_ny さんのツイートで知りました)

https://www.hsph.harvard.edu/wp-content/uploads/sites/36/2017/08/Resume-Guide-October-20173.pdf

Harvard School of Public HealthのResume/CVの書き方ガイドだが、すべてが包括されている。英語で読むのが大変な場合はDeepL等で確認しながら読み進めてほしい。
フォーマットの揃え方/セクションの分け方/書く内容のコツ (なるべく定量化する、職務内容ではなく達成したことやスキルを書く、etc…)などがわかりやすく学べる。
さらに役立つのが“Action Verb (動作動詞)”だ。要は自分が達成したことをCVに書く際にこのAction Verbをほぼ必ず使うのだが、それがNon-nativeの場合は特にネタ切れするのだ。そしてその後にはテンプレートも付いているので、それも参照できる。
ということで、今後日本以外のキャリアを考える皆様には是非今からでも英語CVを準備していただきたいと思う。早いに越したことはない。


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