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心が柔らかくなる瞬間を。

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写真と言の葉。フォトエッセイ。
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#コラム

君の好きな花

君の好きな花

君の好きな映画は、なんですか?

詳しい事はよくわからないけど

その趣味や趣向がマッチするかどうかは、わからないけど。

好きな映画があるって
なんか素敵だよね。

君の好きな映画は、なんですか?

君の事を知りたいっていう告白。 

いつか君のその時間がこの時間に溶け込んでいけばいいな。

そんな告白。

映画の事なんか語らずに
余韻を分け合っていたい。

それが向き合うんじゃなく付き合う事の

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つい口遊んでしまったハナウタで。

つい口遊んでしまったハナウタで。

月が綺麗ですね。は、名訳だよね。っと、純水に話す人が、居たバーカウンター。

SNSを、眺めていると

月が綺麗は、月が綺麗だろ。っと、言う人をよく見かける。

確かに。
そうだよなぁ。

月が綺麗は、月が綺麗。
ただそれだけの意味の大切さだって必要だ。

だけど
話の論点は、ズレているような気もする。

I LOVE YOUを、じゃあ君は、愛してると訳してちゃんと意味を伝えられるのだろうか?

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曇り空、灰色。でもどこにでも行ける色。

曇り空、灰色。でもどこにでも行ける色。

カーテンを開けると曇り空だった。

いや、ほんとは目を覚ました瞬間から気づいていた。

なんでだろ。

寝惚け眼を擦りながらコーヒーを飲む。

あったかいと感じる体感。

そっかぁ。と、ぼんやり思う。

気温や、カーテンの隙間から溢れる色。

例えばそんな風に
言葉にする前に身体はきっと気付くのかもしれない。

頭には、人生がインプットされていくけれど
身体は、もっとその前から
自然と一体になって

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イヤホンから流れてくる音楽の匂いが変わった。

イヤホンから流れてくる音楽の匂いが変わった。

夏が近付いてる気がする。

あなたは、それをどんな所で感じますか?

カーテンから差し込む青い光が。
聴こえて来る鳥の鳴き声が。
少しずつ朝の時刻を早くする。

青い空と白い雲。
その立体感や色合いに季節の移り変わりを感じる。

スーパーの入り口に並び始めた手持ち花火。
半袖で、出歩く時間が多くなる。
今年初めてのアイスを買う。
冷たさの中にある甘さ。

今年の夏は、何をしますか?

まだ梅雨も訪

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月に聴かせるように。

月に聴かせるように。

この世界の生活は
月にとっては一つのおとぎばなしなのです。

昼下がり。
ぱらぱらと頁を捲りながら読んだ本の一節に、はっとする。

その本は、月から見たそれぞれの日常や人生の節々が小さな物語として淡々と語られていた。

そうなんだよなぁ。

月から見たらおとぎばなしにすぎない生活なんだよなぁと、遥かな気持ちになりながら。

だけど
だからこそ
それぞれの物語の中に居るんだよなぁと。

喜劇も悲劇も

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想い合うってきっと。

想い合うってきっと。

「好き」って、気持ちって。

届くとか届かないとかじゃないんだよなぁって思う。

いつだって一方的で、それを許されているかどうかでしかないんだよなぁと。

お互いに許され合っている事を関係の名前で呼ぶんだよなぁって思う。

だから届いたとか伝わったって思う事が傲慢なのだと思う。

許され合っている。お互いに一方的に。

だからこそ
“想い合う”って、成り立つのかもしれない。

好きじゃない人に好意

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寂しさにある豊かさってきっと。

寂しさにある豊かさってきっと。

「季節外れの雪が降ってる。」

ファストファッションブランドのお洋服屋さんから、不意になごり雪のカバーが聞こえてきて、涙腺が緩んだ。

仲良くしていた大学生の子が卒業するのでギフトを探して、ショッピングセンターをウロウロと。

春になっていく季節をとどめるように雪が降る。その情景に、感情移入をしてしまう。

人と人との関係にも終わりってあるんだよなぁ。
距離や時間って思っているよりも正直だ。
その

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きっとあなたの言葉が鍵になる人が居る

きっとあなたの言葉が鍵になる人が居る

「本が鍵だとするなら
その鍵でひらくドアが自分の中にあったという事。」

銀色夏生さんの本を読んでいて
目から鱗が落ちる瞬間と出逢う。

好きな本って自分の心の辞書をひくようなものだよなぁと思う。
今何を感じているのか。
そこに綴られた言葉が教えてくれる。

同じ本を読んでいても
違う一節に心を惹かれる。

「本が鍵だとするなら
その鍵でひらくドアが自分の中にあったという事。」

きっといつの間に

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立ち止まるって事を一緒に出来る人と歩みたい。

立ち止まるって事を一緒に出来る人と歩みたい。

伝わらないなって事は多い。
なんだそれ。結局、そんなもんなんだ。ってがっかりしたり。

きっと
向き合わなくちゃいけない他人と向き合うべきではなく、付き合える他人と付き合いながら、今、現在を回して行くべきなんだなぁと思う。

今、歩幅や行く先が同じ人同士でないと関わり合う事は、出来ないんだなって。

本当は、誰でもいい場所に、今自分が居られる事。
その意味や価値は、きっと思っているよりもかけがえの

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やさしいきもち

やさしいきもち

夢の中だけで帰れる家がある。
そこは、二階建ての家で相変わらず一人暮らしをしている。
カメラを持って歩いて行くと湖に続くあぜ道がある。

その日は、炬燵に入ってずっと考え事をしていた。
いや、本当は、とても落ち込んでいた。
例えばそんな風に、静かな時間が欲しい時に
現れるのがその夢の家なのだった。

誠実さって何だろう。
真摯に向き合うって何だろう。
自分にとってのそれらの間違い方にとても落ち込ん

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今、悲しいという気持ちが全てじゃなくなる日が来る事

今、悲しいという気持ちが全てじゃなくなる日が来る事

心に嘘はつけないものだ。
だけど心の思う通りにならないのも現実。

それを
教える為に
頭は、賢く現実を整理する為の言葉を選ぶ。

心がわがままを言いそうになる。
愚痴や弱音や不満に言葉を選ばせそうになる。

そうならない為に距離を置く。
頭で解っていることを心で解っていくには
時間が必要だったりもする。

だから焦らないように。

すぐに変われなくてもいい。

変わっていくものは、いつも時間をか

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現実が此処じゃない何処かに繋がる瞬間はきっとそんな風に生まれていく気がする。

現実が此処じゃない何処かに繋がる瞬間はきっとそんな風に生まれていく気がする。

ほしのひかりがもったいなくて。

午前5時38分のメモ書き。

東の空からは、太陽が登り始め
西の空には、オリオン座がうっすらと消えかかっていく。

地面に座り込んでその両方を眺めている。

廻る星の上に暮らしてるんやなぁって。

当たり前と言われてる事を自分の身体で体感する。

消えていく
ほしのひかりがもったいなくて

誰かに見せたくなって
出来ればほんとは、あなたに見せたくって。

きっと

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孤独を愛した時に愛されるものがあるとするならば

孤独を愛した時に愛されるものがあるとするならば

”孤独”を、寂しさとして扱えば
使い勝手の良いように使われてズタボロになるよなぁ。

人の寂しさを商売に結びつけれらる賢い世渡り上手は、世の中に居る。

人それぞれにあるその孤独は
雑に扱うと
身も心もダメにしてしまう。
だけど
いつだって強くいられるわけじゃないよなぁ。

きっと
その気持ちをどう名付けるかで
それはいかようにも形を変える。

そんな風に
頭で知っているはずの事を
心で識っていく

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だって本当は、何処かに向かってるんじゃないんだもの。

だって本当は、何処かに向かってるんじゃないんだもの。

何かを続けていくって
きっと代わりながら変わらない事なんだよなぁ。

気付けば社会が決めた成功や周りへの意地なんかに自分の”好き”って気持ちが霧が立つように見えなくなったり。

初心忘るべからずっていうは、きっと、それに縋り付く事じゃなく
何度でもそこに還っていける事なんじゃないのかなぁ。

続けて続けて
役割を代わりながらも自分の中で本当に変わらないモノに気付いていく。
好きになったモノを、何度

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