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野菜を作るのに農薬は必要なんだろうか?

自分も野菜を多く摂るので、この問題は常に頭の片隅に置いています。朝食で食べるリンゴなど、果物類は必ず食器洗い洗剤で洗うようにしています。

日本は世界でも有数の農薬大国と言われています。それはお客さんの野菜果物の購入の仕方を見ると容易に理解出来きます。青果販売者なら誰もが経験あると思いますが、ちょっとでも傷の付いているリンゴは避けられ、少しでも曲がった大根は見向きもされず、虫穴のあいたのキャベツは論外となってしまう。リンゴなんて皮を剥いてしまえば味は一緒なのに…。

とにかくお客さんは綺麗な揃った野菜果物を欲しがります。自分は園芸も好きで、夏には植木鉢で大葉等を育てているんですが、自分で野菜を育ててみると解りますが、気を抜いているとあっという間に虫に葉を食べられてしまいます。実った物は全部不揃い。曲がるなんて当たり前。これは自然の摂理で仕方の無い事です。

でも農家さんはこの野菜果物で生業をたてているので、虫に食われた物を出荷していては生活が出来ません。スーパーの店頭に並べる為には形大きさが綺麗に揃った野菜を作る必要があるわけで、その為には農薬という物が必要になってくる訳です。

長年、店頭でお客さんの選果方法を観ていると、そこまで見栄えの良いモノにこだわる必要があるのだろうか?と思う時があります。ミカン等は皮を剥いて捨ててしまうのに、皮に少しでも擦れキズがあると置いてしまいます。その様子を見る度に、これじゃぁ、農薬大国にならざるおえないんだな、農薬というと気にしないお客さんはいないと思いますが、実は農薬大国を築き上げたのもお客さんであると言わざるおえません

自分は店頭で、あえて擦れがあったり、不揃いのナスを仕入れて売ったりしますが、値札には”味は同じです。見た目だけです”と一筆加えます。せっかく農家さんが丹精込めて作って下さった作物ですから、キチンと消費者まで届けたいのです。

自分は何にでもレモンをかけます。キャベツサラダ、揚げ物、焼き魚…。ただ、レモンの皮にはとても敏感です。あればなるべく国産レモンを使うようにしています。それは、以前市場で輸入レモンが入っていた箱の隅に、農薬と思われる薬品がビッチリこびり付いていたのを見たからでした。それ以来輸入レモンは特に念入りに洗うようになりました。自分は輸入レモンを皮ごと使うなんて、農薬を瓶ごと飲んでいるのと同じ気分がします。

有機野菜はご存じの通り値段が結構します。生産管理に手間もかかり、生産数も少ないです。生産数が少ないですから値も上げなければいけません。現代の様に大型スーパーが多数存在すれば、全て有機という事は無理です。

日本は鬱などの精神疾患が多く、重度のアトピー性皮膚炎なども徐々に増えて来ています。子供の多動症も個人的によく見かけるようになった気がします。確か農薬大国の韓国も精神疾患が多い国だったと思います。これは完全に自分の憶測ですが、近年の農薬の大量消費と非常に関連があるのではないか?と思います。

お客さんは出来るだけ農薬を少なくと考えますが、量と質を両立する為には農薬は必要になる。この問題は色々な事が複雑に絡み合っています。形の良い綺麗な野菜を選ぶ代わりに、もっと大切なものを失っているのではないか?不揃いな野菜、ちょっとキズのある果物でもどんどん流通していけば、解決していく問題なのかもしれません。

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