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平安京の春日「吉田神社」限定公開「大元宮」お菓子&料理の神!吉田兼好!内削×外削だ・・【紫野シリーズ】【京都岡崎シリーズ】【黒谷から吉田山シリーズ】

859年創建で「お菓子の神様」「料理の神様」など珍しい神様を祀る神社だが二十二社の1社である。桓武天皇が長岡京から平安京に遷移したときに藤原氏が「えいっ」と春日神を勧請したのがこことなる。つまり、平城京=春日大社、長岡京=大原野神社、平安京=吉田神社で、近くに京大があり、銀閣寺からここまで歩いて京都バスで帰るのがよいかと。そして、吉田神道の神社であり、吉田兼好など有名人も輩出した、京都を代表する神社!!

 藤原北家流の中納言藤原山陰が藤原氏の祖神である春日大社四神を勧請し平安京の鎮守神として吉田山に祀ったことにはじまる。歴史の流れからすると奈良・平城京遷都で鹿島・香取神宮、枚岡神社からそれぞれの神を勧請し春日大社を、長岡京遷都で大原野神社を創建し、平安遷都で吉田神社を創建になる。朝廷の宗社のひとつとして篤く崇敬されており「二十二社制」では十七位に列格。宮司は代々吉田家が務めてきており、吉田家は神祇官にも奉職していた神道家でもある。
 「徒然草」を執筆した吉田兼好、日本書紀を註釈した「釈日本紀」の吉田兼方がここ出身で、室町時代の吉田兼倶は吉田神道(唯一神道)を創設し、今でも「大元宮@毎月1日公開」を中心に吉田神道を理論化したものがある。吉田神道・吉田神社はその後、徳川家によって保護され、全国の神社を統括する立場になる。そのため、元宮に参拝=全国の神様に参拝というロジック。

 節分前後3日で行われる「節分祭」は見どころの一つですね!また、吉田山も吉田神社の神域である。吉田神社という名前は、この吉田山からきていると思われ、元々は卜部(うらべ)家で、朝廷の占い担当となる。ということで、中臣氏も卜部系と思っており繋がっているんだなと。

変更履歴
2023/04/02 再参拝したので写真増量
2023/02/05 大元宮&節分祭更新
2023/01/05 初版

▼HP

▼アクセス

京都市左京区吉田神楽岡町30

▼祭神

春日大明神 ほか

▼見どころ

▽境内紹介

→末社 今宮社

 祭神は、オオクニヌシ別名「大己貴神」、「大雷神」、「スサノオ(健速須佐之男命)」となっている。個人的には今宮神社繋がりと思っているが、「大雷神」が違うな~。「事代主命」と「奇稲田姫命」がいないんですよね。ただ、事代主命は賀茂氏繋がりで、上賀茂神社は雷要素があるので一致!?と無理やり絡めて記憶しておく。

2010年8月1日
2010年8月1日
2023/04/02 再参拝したので写真増量
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2010年8月1日
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→吉田神社 本宮

 859年に中納言・藤原山蔭が京の都の鎮守神として吉田山に勧請したのが始まり。吉田山は、古来より「神楽岡」と呼ばれている。皇室の崇敬も篤く、特に神職・吉田兼倶が吉田神道を創設してからは、神道界に絶大なる権威を得て隆盛を極めた社。

2010年8月1日
2010年8月1日

 言うまでもなく、春日造り。春日大社と同じ祭神を祀っている。節分時の祭りは、露店も並び人も多く、鬼が吉田山から下りて来るイベントがあり、隠れたお祭りです。ちなみに「吉田兼好」はここ出身で、鴨長明は下鴨神社の河合神社出身で、歴史に残る有名人は神社などの有名どころから出る人が多いですね。

2010年8月1日
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祭神は春日大明神だが、表記が若干、春日大社とは違うが同じです。

  • 第一殿・・・健御賀豆知命(タケミカヅチ)

  • 第二殿・・・伊波比主命(イハイヌシ。別名:フツヌシ)

  • 第三殿・・・天之子八根命(アメノコヤネ)

  • 第四殿・・・比売神

2010年8月1日
2010年8月1日
2010年8月1日

 本宮では「タケミカヅチ」、「伊波比主命(いはいぬしのみこと)」、「アメノコヤネ」、「比売神(ひめがみ)」の春日系4神が祀られている。 当初は山蔭一門の氏神として鎮座していたが、藤原氏全体の信仰を集めるようになったそうな。 最後に、「伊波比主命(いはいぬしのみこと)」は香取神宮の祭神「フツヌシ」の別名である。なんで、わざわざそうしているのかというと、フツノカミ=石上神宮=物部の氏神と被っているが異なる神様としてわかるように(藤原氏のアイデンティティ)という人がいる。
 ただ、面白いのは現在の春日大社で拝観すると「フツヌシ」と書いている。↓の写真で確認できます。

→摂社 神楽岡社

 本殿右で本殿より高いところに鎮座する。古くより水を司る神・雷除の神として崇敬が篤いらしく、神楽岡町地主の神のよう。

2010年8月1日

 祭神は「大雷神」、山の神「大山祇神」、水の神「タカオカミ」である。いずれも農耕に繋がりがある気がする。米は春に神様が山から田へ降りて、水が大事で、雷で稲穂ができるという逸話があるので。(花見は神事の神事なんですよね。)

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2010年8月1日
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→神楽神社から若宮神社

 ショートカットできます。降りて昇ってでもよいですが。

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→摂社 若宮神社

  祭神は「天忍雲根命」で、本宮第三殿・天之子八根命と第四殿・比売神の御子神。

2010年8月1日
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 ち、千木が傾いている~・・・。2022年に春日大社の「若宮神社」と「枚岡神社」の若宮神社も式年造替したので、ここもしたいですね。クラウドファンディング??神社と旅行記をセットでどうぞ。

枚岡神社は2023年5月公開なので、それまでは旅行記参照で。

→さざれ石など本宮周辺

2010年8月1日
2010年8月1日
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2010年8月1日
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→菓祖神社

 祭神はお菓子の神様「田道間守命(タヂマモリ)」と「林浄因命」も祀る。タヂマモリは、古事記や日本書紀に登場しており、果物の祖と言われる橘を日本に持ち帰ったとされる神で、出石神社の祭神の息子で、兄弟に神功皇后がいる。

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2010年8月1日
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 ここからはお菓子、料理店から奉納されているのも注目?

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 また「林浄因命」は日本で初めて饅頭をつくったとされる神。この祭神は、菓子業界の方々から信仰を集めているそうな。林浄因命が住んでいた地域は、現在の「饅頭屋町」と言われている。

 お菓子業界の方々が参り商売繁盛を祈願されるとか。春と秋の年2回、祭事が行われ、特に秋の11月11日11時からある「菓祖神社秋季大祭」は盛大。この神社は新しく、昭和に兵庫・中嶋神社(中島神社)、和歌山・橘本神社、奈良・林神社から分霊した社
 また、どこかでタヂマモリの神社仏閣をまとめましたをまとめます。2社だけ紹介しておきます。

2010年8月1日
2023/04/02 再参拝したので写真増量
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→山蔭神社

 祭神は「藤原山蔭」で、相殿に恵比須神となっている。日本で初めて食物に調理・調味をしたとし、古来より包丁の神・料理飲食の祖神とされる。多くの料理店や業界の方々の信仰を集めている。2023/04/02 再参拝したので写真増量

2023/04/02 再参拝したので写真増量
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 「藤原山蔭」は料理人に崇敬される包丁の魔術師!?相殿に「恵比須神(えべっさん)」が祀られているのは、包丁で捌かれた魚への思いか!?

2010年8月1日
2010年8月1日
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 5月8日に、手を使わずに包丁と菜箸だけで魚をさばくという、珍しい生間流式包丁の奉納が行われる。ちなみに、大阪茨木市・総持寺にも「藤原山蔭」を祀るところがある。

2010年8月1日
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→大元宮(毎月1日&正月3日間&節分祭のみ)

 大元宮は正月3日間、節分祭、毎月1日に限り特別参拝が可能。もとは左京室町の卜部(吉田)家邸内にあったものを、1484年に吉田神道を創設した吉田兼倶が移設。吉田神道の根本殿堂で、現在でも節分祭の特殊神事はこちらで執り行われている。

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2014年02月02日
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 1484年に吉田神道が広がり神道界の権威になり、全国津々浦々の神々を勧請したところ!ということから、祭神は「天神地祇八百萬神」としており、ここに参ると全国の神社の神々に祈ったとなる!?
 吉田神道は「吉田神道=仏教+儒教+道教+陰陽道+その他色々」である。吉田神道は、「それまで日本の神々は本来は仏である」というパラダイムは間違いで、「仏は神々の仮の姿である」というパラダイムだとしたもの。つまり、「神のほうが仏より上」ということだろうか?面白いのは廃絶することなく、かつ、神道と仏教だけでなく、すべての宗教を融合させるところに日本らしいと思う。
 1665年に江戸幕府は吉田神道を全面的に支持し全国の神社のTOPに任命する。そして、明治の神仏分離令で神道重視が続くのだが、明治では国中心になったので、吉田神道の力は落ちるのだが、今でも力があるようだ。

2010年8月1日
2010年8月1日

 ↑よち千木が手前は内削ぎ、向こう側は外削ぎ。

2010年8月1日

 後ほど記載する「節分祭」は大元宮を中心の特殊神事である。

2010年8月1日

 次の写真は節分の大元宮風景。。人多っ!!!!毎月1日と正月のみ開かれるが、節分祭も公開される。普段の参拝客は数えるほどしかいないのだが、節分祭になるとありえないぐらい人が並んでいる。

2014年02月02日
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2014年02月02日
2010年8月1日
2014年02月02日
2010年8月1日

 江戸時代から明治まで神道界の権力を持った時期があり、全国の神社を統括する位置にいた。その経緯から吉田神社には全国・八百万神の神々を祀る「大元宮」がある。正月三が日や毎月1日のみの公開で、全国津々浦々の社があり、奥には伊勢神宮内宮・外宮の遠拝所がある。八角形の母屋に六角形の後房と珍しい形で重文となっている。

2023/04/02 再参拝したので写真増量
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2010年8月1日

 1601年の建築で、平面上八角形に六角形の後房を付した珍しい形。千木も内削ぎと外削ぎのハイブリッド様式。

2010年8月1日
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 節分の2月2日から3日は大元宮が開放されるが、お祭りに合わせて、大元宮への参拝者が増えていく。ちなみに『徒然草』の作者・吉田兼好はこの神社の神職・卜部兼明(うらべかねあき)に繋がりがある。吉田神社=吉田兼好、下鴨神社=鴨長明と学校で学んだ有名人は神社と繋がりが強い人が多い。

2014年02月02日

→大元宮:摂社・末社&伊勢神宮遥拝

 大元宮は「東神明社」にアマテラス、「西神明社」にトヨウケと伊勢神宮内宮・外宮を設け、境内端に、式内神3132柱を祀る「東西諸神社」がある。

2010年8月1日

 大元宮・摂社末社は全国の一宮の神社になっている。島根・出雲大社や京都福知山・内宮&外宮などと似た感じですね。

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 奥には内宮・外宮の遥拝所がある。大元宮は京都有名所と同じく朱色を基調としているが、さすがに伊勢神宮内宮・外宮については、派手さを捨てており「神明造」で抑えている。さすがに「五色玉」は付けれないようですね。

2023/04/02 再参拝したので写真増量
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2010年8月1日
2010年8月1日
2010年8月1日
2023/04/02 再参拝したので写真増量
2010年8月1日

 社殿の基本は男神は鰹木は奇数で千木は外削ぎで、女神は鰹木は偶数で千木は内削ぎである。伊勢神宮の場合、内宮は偶数&内削ぎで外宮は奇数&外削ぎとなっている。因みにこの大元宮の千木は外削ぎと内削ぎが混在しているツクリになっている。

2010年8月1日
2023/04/02 再参拝したので写真増量
2010年8月1日
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→末社 三社社

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祭神は次の通りで三社ですね。祭神は6柱ですが、ここは神様の性質などを知っていないと、なんでやねん!となるのかな。

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  • 海:宗像三神(多紀理毘売命、狭依毘売命、多岐津毘売命)

  • 鉄か山:金山毘古命、金山毘売命

  • 菅原神 

2010年8月1日
2010年8月1日
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→末社 稲荷社 ※未参拝

 祭神は、稲荷といえばウカノミタマだが、猿田彦神💛天鈿女神夫婦も祀る。ここは未参拝ですね。。

→末社 神龍社

 祭神は、大元宮の創始者で、吉田神道(唯一宗源神道)を完成させた「卜部兼倶朝(ウラベ)」である。

2023/04/02 再参拝したので写真増量
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2010年8月1日
2010年8月1日

▽節分祭(毎年2月2日~2月4日)

▽2月2日
・08:00から「節分前日祭/疫神祭」
・18:00からはイチオシ「追儺式(鬼やらい神事)」
▽2月3日
・08:00から「節分当日祭」
・23:00から〆で一時期中止していた「火炉祭」
▽2月4日
・09:30からは「節分後日祭」
・13:00から「福豆抽選会」

2013年02月02日
2013年02月02日

 まずは大元宮ですね。節分祭は行列ができます。

2014年02月02日
2013年02月02日

 屋台も多く、まさしくお祭りですね!!!

2013年02月02日

 しかし、屋台が多い!!松尾大社は屋台は4つぐらいだったはず。ここと下鴨神社などは、別格ですね~。この後、本殿から大元宮の中央を開けるとオニ参上!!!!

2014年02月02日

 大元宮から本宮の坂を鬼が下るので、よさげなポイントを見つけて待ちます。

2014年02月02日


2013年02月02日
2013年02月02日

 節分厄除詣り発祥の神社。室町時代に始まった吉田神社節分祭は、信仰と伝統を誇る京都の一大行事。2月2日18時から始まる「追儺式(ついなしき)」は「鬼やらい神事」とも呼ばれ、盾と矛を持ち金眼四つ目のお面をかぶった「方相氏(ほうぞうし)」が、青、赤、黄の三匹の鬼を退散する神事。3日に行われる「火炉祭(かろさい)」では、大きな炉に積み上げられたお札に火が点けられ、火柱が京の夜空を焦がす神事。この日は人が多く、大元宮に行くと大変です。

2014年02月02日
2013年02月02日
2014年02月02日

▼旅行記

▼セットで行くところ

▼仏像展



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