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千手観音or准低観音「黒田観音寺」「龍頭山大澤寺」「黒田安念寺」【滋賀湖北シリーズ】【観音の里シリーズ】

唯一無二のこの仏像は「千手観音」or「准低観音」のどっちだろうか?この何とも言えない手の形は、バランスなども含めてすばらしい!!

変更履歴
2023/10/03 初版


▼HP、アクセス、祭神・本尊と脇時

※後述「▼見どころ」参照

▼見どころ

▽龍頭山大澤寺:長浜市木之本町黒田178

 滋賀県長浜市木之本町黒田178で、駐車スペースは2台のみ。拝観は事前連絡が必要で、月曜日は不可で、冬季は休みなので、観音の里公開の時がよいかと。

 「だいたくじ」と読み、本尊は行基作「千手観音立像」で、賤ヶ岳の合戦の戦火により堂宇は焼失したが、観音は村人の手により余呉町坂口の「管山寺」に移され難を逃れた。

 その後、「黒田観音寺」に客仏とされたが、今は戻ったようだ。光明寺&高円寺と同じく可愛い系十一面観音立像で仏師はこの周辺と思われる。

 ここを参拝したら黒田観音もセットで行くべし!!ここから徒歩5分で黒田観音寺に着きます。この風景、奈良・明日香(飛鳥)と同じだ。田んぼか畑を横切る!

▽黒田観音寺:長浜市木之本町黒田1811

 豊臣秀吉が柴田勝家を破った賤ヶ岳の古戦場の近く、奈良時代に行基が創建したと伝えられれ古寺。豊臣秀吉とここの地名から「軍師・黒田官兵衛」こと黒田孝高の生地説もある。

 本尊は平安初期の一木造の「伝千手観音立像@重文」としている。”伝”が付くのは18臂であることと頭上に化仏がないことからである。つまりは「准抵観音立像」ということだが、准抵ならば、白毫ではなく第三の目になるので確定しきれない。

 仏像の感想は美仏だ!!腕が特異な格好になっており、根が複雑に絡み合った御神木をそのまま仏像にしましたという感じがする!!!!

 最後に、この准抵観音は作例が少なく、代表的なのは京都・醍醐寺、京都・大報恩寺、高野山・准胝堂ですね!

▽黒田安念寺:長浜市木之本町黒田2052

 駐車場はないため、どこかの空きスペースに置くしかないので、車の参拝は要注意!
 藤原不比等による陰謀で流された詳厳法師創建の寺。3つの観音開きの扉に奈良時代の破損仏10体が安置されている。(本当は15体あったが、5体は盗難にあったそうな。。)

 藤原氏一族の寺であることからも七堂伽藍を持つ大寺であったとされる。信長により兵火により多くの伽藍が焼失したが、仏像は信仰篤い村の人々が川底や田の中に埋めて守ったと伝わっている。そのため、保温状態は悪いのだが、歴史を背負った仏像であるので一見すべし。奈良・唐招提寺、兵庫・達身寺と破損仏マニアは必須!!

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▼セットで行くところ

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