見出し画像

理不尽さが必要な事を知らない親とその教育された子

「子の言う事八、九聞くな。」
上に記すサイトには「経営者に」とあるが、平成6年から我がオフ
ィスに飾る言葉の一つでもある。

最近の経営者の悩みは殆ど、今の若い子が著しく変わったと言う。
答えは簡単。親が子を肯定しすぎるからで、耐性ができてない。

親が子供の全てを肯定すると、そう言う子は社会に出て自分が絶対
正しい、と思うので、経営者どころか社会で絶対、話が合わない。

まず自分の非を認めない。

まだ我慢も辛抱もした事のないうちから「相手が悪い。自分は被害
者だ」と言う会話から逸れないので、聞いていて知能指数を疑う。

こうして類は友を呼ぶ。

対応策は一つ。拘らない。

そして拘ったら徹底して世間を分からせるか、相手にしない事。
まだ私はそこまで人間が出来てないので、前者でいる。

先日、某銀行を退職した一つ年上の方が、こう言った。
「私は暴力は振るいませんが、理不尽な事は指導の中である。それ
が嫌な親はどうぞ入会をやめてください」。

ボランティアで仕事の休みの合間、子供の少年野球を教えていた方
だが、驚く事にこれを言うと辞めます、と言う親がいると言う。

1時間54分。市政に行政、教育を電話で話したが、顔も態度も言
い方も、とても元銀行員とは思えぬ強面の方で、そもそも初対面は
軽い牽制の仕合で、ネゴをしたのが始まりだった。

そして、この方を嫌われ役で採用した会社とご縁があり、最近取引
をしている。

社長は、女性社長で利他的な方として有名だが「成る程。この会社
と取引してよかった」。

そう思う理由にやっと気づいた。こう言う方を包み込む度量を持っ
た社長だからなのだ、と合点した。

世に出ると理不尽な事だらけである。

こう言う時「お前が正しい」「お前は運が悪い」。
そんなありきたりな言葉しか言えない者に囲まれた人は、寂しい。

理不尽な事で叱られ殴られ、否定され、それでも子供や若い時は歯
を食いしばり、能書一つ言わず、目の前に与えられた事を黙ってこ
なすのが世の中で、そして人生である。

ネットは確かに便利だ。
しかし大抵、夢の叶わぬ若者に限り、SNSで大きな事をいう。

人は過程と結果が合った時、その行動で人に認められる。

イチローを見て分かる様、イチローが言うから正しいのではない。
正しい事を続けたから、イチローが生まれたのである。

彼は「ベストを尽くす」とよく言い「絶対勝ちます」などと陳腐な
事を言い、よく負けるアスリートとは違う所が好きだった。

ガキの頃は夢だの何だのと、余計な事を書いたり言ったりする暇が
あれば、本や師友を持ち、理不尽な事も我慢してこそ、夢に向かい
辛抱が出来る。

そうすると自分では思わぬとも、人が勝手に認める。
しかし本人はまだまだ、と思うからもっともっと、と死ぬ迄勉強を
せねばならん、と思うのではないだろうか。

少なくともイチローも、ボクシングの村田諒太もそうだった。

上記銀行に勤めていた人の言葉は一流大を出ただけあり、いや経験
を仕事に取り入れ出た言葉たからこそ、学もなく育ちと口が悪い私
には、とても分かり易く肚に落ちた。

この方はものの言い方がきつい。
しかし何故か初対面から数年経っても、話を聞きたくなる。教えを
請いたくなる。


素直な子は教えていて楽しい

しかし、これを書いて思う。

理不尽な経験を不幸としか思わず、耳の痛い言葉を否定し「何を偉
そうに」と思う人が、最近の経営者を悩ます若者の、なりの果てだ
と思う。

理不尽な経験をさせず、子供の言う事を全部聞く親には、この方の
言葉は上から目線に聞こえ、永遠に本質が分からんと思う。

これを勿体ない、という。

偉大なる北九州市議であり、数年前にお亡くなりになった、この方
のおの教育が、きっと厳しく、愛があり素敵だったのではないか。

こんな事を読めない人間が、今の大人には多すぎる。こう言うのが
親になる。だから出来の悪い子が増える。

真の教育、言葉とは耳障りの悪い、苦くて不味いものだ。
安岡正篤先生もこんな事を指摘していたが、真の意味が少しわかっ
て来た様に思う。

まだ55歳で人生の何たるかが分かるはずもない私だが、上記の事
すら分からぬ人は、不幸である。

かと言って自分の言う事が絶対正しい、と反省を忘れた時、人は成
長が止まり独裁が始まる事も、忘れてはいかんと思う。

さて、明日も楽しい1日が始まる。最近やっと自由に無理なくやり
たい仕事だけを選べる立場になれた。

諫言を言ってくれる人に感謝したい。
人生はこれからだ、と言う気持ちを忘れず生きていこうと思う。




宜しければサポートお願い致します。正しい教育活動に使います。今後とも宜しくお願い致します。