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人事評価と承認欲求
(Twitterはこちら → @yanagi_092)
※このnoteは、毎週土曜の夕方に投稿しています
15年目になりました。徐々に、トップ層の同期は管理職に昇格していきます。私は出世の壁を越えた後、13年目に再度「やり直し」の状況になりました。すぐに壁を登り直すことができたものの、自分が出世のレールに戻ったのか、戻っていないのか分からず不安な日々を送っていました。
ぼく「トップ層の同期は管理職に昇格していくな。会社にとって、私はどういった扱いなのだろうか。仮に奴隷扱いだったとしても、絶対に教えてくれないよな・・・」
人事評価と承認欲求
私は、新入社員時代からずっと、自分自身の評価や存在意義を会社に委ねてきました。しかし、以下記事のとおり、突然「出世レール」からの脱落を宣告されます。
この日以降、自らの存在意義の立て直しを続けていました。最も読み込んだのはアドラー心理学関連の本です。
●自らの評価を他人に委ねてはいけない。自分を肯定するのは自分でしかない
●どんなに頑張っても、自分を嫌う人は一定数いる。2割はあなたのファン、7割はサイレントマジョリティ(嫌いではない)、1割はあなたのことが嫌い
●1割の「あなたのことが嫌い」なマイノリティをゼロにすることはできない。この1割に振り回される人生は、果たして幸せなのか
●しかし、他人からの承認欲求は、ヒトがサルだったときの生存戦略としてDNAに深く刻み込まれている。ヒトが人になった現代においてもなお、1割のマイノリティを気にしながら、他人からの承認欲求に振り回される必要はあるのか?
日本型終身雇用の会社においては、1割の「あなたのことが嫌い」な層を放置してしまうと、「あの人はバランス感覚が無い」とのレッテルを貼られ、出世の観点では致命傷になります。長年の東京海上の勤務を通じて、「敵を作ってはいけない」ことは直感的に理解していました。敵を作らず、ほどほどに革新的でありつつ、尖り過ぎたことは言わない、「量産型の金太郎飴的な優等生」こそ出世の最短距離であることは知っていました。
このような背景から、私のことを悪く言っている人を察知した場合は、どうにかして嫌われない状況にする、、、そんなことに腐心してきた会社生活でした。しかし、他人の目ばかりを気にして、自らの存在意義を会社に依拠してきた私は、出世のレールから外されることでアイデンティティの崩壊に直面したのは、前述の「今日から、私は、いらない人材」で記載のとおりです。
アドラー心理学に活路を見出す
潰れそうな私の心の支えとなったのは、アドラー心理学でした。「自分の存在意義を他人に委ねてはいけない」この言葉は、私に深く突き刺さると同時に、ある疑問を生じさせます。
ぼく「人事評価制度を分析したけど、ほとんどの項目は、アドラー心理学が否定する『他者評価』に収斂されないか?結局は、他人の目を気にしながら、量産型の優等生を目指すしかないのか?」
東京海上において出世のベースとなる「コンピテンシー評価」は、極めて曖昧で定性的なものが多く、他人からの評価に依拠するものがほとんどです。出世をしたいなら、徹底的に他者からの目線を気にすることが求められます。しかし、他者評価を自らの主軸に置くことに慣れてしまうと、出世のレールから外れたときに、私のようにアイデンティティの崩壊に直面します。そんなジレンマを抱えながら、自らの心を整理していました。
ぼく「結局、ぼくは出世のレールに戻ったのかどうかどっちなんだ。来年の昇格のベースとなる今年の中間評価次第だな。これで出世のレールに戻っているのか、生涯『奴隷』なのか判断できるだろう」
USCPA(米国公認会計士)を受けよう
この頃から「この会社には長く居れないかもしれないな・・・」という直感がありました。新人の頃からそれなりに勉強をしてきましたが、アクチュアリー試験は早々に撤退し、公認会計士試験も挫折し、税理士試験も全然ダメで、足元の資格は証券アナリストと日商簿記1級のみ。このまま外の世界に放り出されたら、死んでしまうのではないかという恐怖もありました。
そんなある日、資格の学校TACのチラシを見ました。
USCPA(米国公認会計士)を受けてみませんか?
試験内容を見ていると、日本の公認会計士試験や証券アナリストと重複する部分も多く、これが英語で出題されるというものでした。
ぼく「これはイケるのではないか、ゴールできるのではないか。今後のことを考えると、どうにかして会計専門職としてのフラグを立てたい。挫折し続けてきた過去の遺産を活かす、絶好のチャンスではないか」
「思い立った瞬間、そこが出発点、跳べ(Mr.Children)」ということで、その日のうちにTACのUSCPA講座(総合本科生・ビデオブース)に申し込んだのでした。
(続く)
参考:アドラー心理学関連
有名書籍ですが、この本を何度も読んでいました。今でも読み返しています。
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