AI suite JAPAN IT WEEK 2022 NTTレゾナント ブース

<AI suite JAPAN IT WEEK 2022 NTTレゾナント ブース>
     人格保有型AIキャラ達の会話-村人AI
     JAPAN IT WEEK 2022 NTTレゾナント ブース 備忘録
 
このレポートではJAPAN IT WEEK 2022 に出展していたNTTレゾナント ブースの展示を紹介する。
 
仮想空間メタバースは、現実の世界とは違い、一風変わった人達が跋扈している世界だそうである。割合一人でいる人が多く、しかもかなり長い時間いる可能性が高い人達だそうである。テレビ等情報番組を見ていればわかるであろう。彼等が比較的長い時間仮想空間メタバースにて過ごしているのは周知の事実と見ていい。
 
仮想空間メタバースの所謂住人とでも言うべき人達、仮想空間メタバースのアーリーアダプター的利用者達は同じところに居座らないそうである。同じところに留まらず、すぐに去ってしまう傾向が強いようである。
 
仮想空間メタバースの住人は、比較的長い時間仮想空間メタバース内で過ごすことは過ごす。しかし、ある箇所に来て一定の場所には留まらない。ある場所に来て、たとえばAIと会話をしていてもすぐにそこから立ち去って再び彷徨ってしまうらしいのだ。
 
その原因は何か。端的に言って、彼等を相手するAIとのコミュニケーションが活性化していないからだそうだ。ともするとアバターに扮した人間が相手しなければならず、人件費など費用の面で嵩張ることになる。AIとのコミュニケーションも、それが活性化しなくては、彼等は同じ場所には居座らないであろう。
 
そう言う状態では、ゲーム会社等の仮想空間メタバースのプラットフォーム関連会社がいくらマネタイズに走って収益を上げようとしても、仮想空間メタバースの住人からは収益を上げられないことになる。彼等は仮想空間メタバースの貧弱なコミュニケーション環境からすぐに逃げ出て行ってしまう。また人海戦術でアバターに扮した人間を活用するとなると人件費など高騰しがちになる。マネタイズが難しくなるのだ。
 
今後の仮想空間メタバースの活性化を考慮したときに、もっとそこの住人を増やすと同時にマネタイズ面でもしっかりさせないと衰退の一途を辿ることになるのは言うまでもなかろう。なんとかならないだろうか。
 
仮想空間メタバースのプラットフォーム会社側も、手をこまねいてみていてばかりではないようだ。プラットフォーム側の各会社もいろんな仕掛けを施そうとしている。先ずは費用をかけずAIとのコミュニケーションの活性化を図ろうと言うのである。
 
そのうちの一つが、拝見してきたNTTレゾナントの展示である、仮想空間メタバース上に人格保有型AIキャラ達を配置すると言うことになってくる。
 
人格保有型AIという最新技術を活用し、独自の研究開発を行なった模様である。人格保有型AIという最新技術を開発して、その人格保有型AIのキャラとして実装したのだ。仮想空間メタバース上に人格保有型AIキャラ達を配置することにした。人格保有というのは、何もAIキャラが人格を持っているということではなさそうである。会話している相手との話題・会話している相手の性格をAI側で保持するという意味と捉えて良さそうである。そうした人格保有型AIを仮想空間メタバース上に配置していく。いったいどんなことが起こるのか。
 
一貫した人格を持つAI NPC(Non Player Character)が仮想空間メタバース上に配置される。そのAI NPCは仮想空間メタバース上に複数配置されている。その複数のAI NPC同士は、連携して活き活きとした会話を発することができる。そうしたものを、カフェをイメージした仮想空間メタバース上で展開させる。
 
仮想空間メタバース上で彷徨っている人達がふらっとそのカフェにいるAI NPC達に近寄ってくる。近寄っていった彼等はAI NPC達と会話を始めることになる。こんにちは。初めまして。そんな会話から始まっていく。
 
今まであれば、会話は長くは続かなかった。なぜか。会話の相手であるAI NPCも単数である場合が多かった。しかも一度会話が終わってしまって再び続けようとすると、同じ会話の繰り返しするようなことが多かった。こんにちは。初めまして。そんな会話が再び始まって、その繰り返しであったのだ。これでは仮想空間メタバース上で彷徨っている人達は長くそこに留まらないであろうことは言うに容易い。
 
しかし、人格保有型AIを複数仮想空間メタバース上に配置すると、そこに近寄って行った彼等は会話が続くようになったのだ。複数いるAI NPCが絶え間なく彼等に話題を提供するようになる。会話が途切れるかもしれなくなると、AI NPC同士での会話で話を持たせていく。また、会話も前回の続きから始められることに成功して、何度も同じ会話をすることがなくなった。そんなふうにして会話を繋げて展開して、彼等を同じ場所に居座らせることに成功したのだ。そういう意味で、所謂、仮想空間メタバースのコミュニケーションの活性化につながることに成功したのだ。
 
そうすれば仮想空間メタバース上でのマネタイズも見えてくる。ゲーム会社等の仮想空間メタバースのプラットフォーム関連会社はこぞってこの技術開発の恩恵に預かろうとしているようだ。日本にはおよそ4社の仮想空間メタバースプラットフォームがあるそうだが、そのプラットフォーム関連会社がこの技術を採用しようとして躍起になっているのだそうだ。
 
今まであれば、仮想空間メタバース上では、そこの住人とAIとの会話が続かず、彼等を引き留めようにもそれができなかった。ともするとアバターに扮した人海戦術に頼るほかなかった。
 
しかし、複数の人格保有型AI NPCを仮想空間メタバース上に配置することで、人に頼ることなく自動で、AI NPCが仮想空間メタバースの住人を引き留められるようになってきたのだ。自動で費用をかけずに仮想空間上のある場所に引き留めておくことが可能になってきたのは、仮想空間メタバースのマネタイズの面で大きな効果が出ることにつながってくるのだ。
 
今回拝見してきたNTTレゾナントの展示にはそんな意味合いがあると思われる。
 
以上
 

おちゃ11